アップル、ProCareサービスを再編
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5月7日 発表
アップルジャパン株式会社は、アップルストアで提供しているProCareのサービス内容を、5月7日から変更する。
米国では、すでに5月2日からスタートしているもので、これまでProCareとして提供していたサービスを、プロフェッショナルを中心としたサービスの「ProCare」と、初心者ユーザー向けのトレーニングを中心とした「One to One」に分割するとともに、それぞれに新サービスを付加する。
アップルでは、「従来のProCareでは、修理やトレーニングなどを総合的に提供していたが、利用者の傾向を見ると、プロフェッショル向けおよび中・上級者向けサービスと、初心者向けサービスとに利用が明確に分類できる。それぞれに最適化したメニューに再編することで、よりメリットのあるサービスを提供できるようになる」と説明する。
左が5月6日まで発行されていたProCareカード。右が新ProCareカードとOne to Oneカード | One to Oneカードはシルバー | 新たなProCareカードはブラックとなっている |
旧ProCareの価格は9,800円。新ProCareおよびOne to Oneの価格は、それぞれ9,800円。米国では99ドルであることと比較すると日本での価格設定は割安といえるが、初心者向けトレーニングとプロ向けサービスの両方を利用していたユーザーにとっては、出費が増えることになる。しかし、アップルでは、「こうしたユーザーは少ない」(同社)として、ユーザーの負担増は少ないと見ている。
新たなProCareでは、従来から提供していたファストトラックと呼ばれる最優先での修理および当日持ち込みによる修理受付、アップルストア各店舗に設置しているGenius Barへの2週間前からの相談予約、購入時のセットアップ、ソフトのアップグレードや外装掃除などを年に1度行なう「チューンアップ」といったサービスに加えて、新たに「バックアップコンサルテーション」を追加。「ユーザーの利用環境や用途に適したバックアップの手法をコンサルテーションすることで、業務利用におけるバックアップの課題を解決する」としている。
一方、One to Oneでは、アップルストア銀座の2階などに設置されているThe STUDIOにおいて、1対1でのパーソナルレッスンを受けられるようにしているのは、これまでのProCareと一緒だが、このレッスン内容をメニュー化。利用者が、目的とする用途に応じて、レッスン内容を選択しやすいようにした。
「従来は、何をどう聞いたらいいのかわからない、といった利用者も多かったが、メニュー化することで、必要とされる内容を、1時間という時間内に習得しやすくした。最近では、高齢者の利用も多く、退職した父親にこのサービスと一緒にMacをプレゼントするという使い方も出ている」と語る。
One to Oneで提供されるメニューは、「デジタルフォト」、「Web作成」、「iPod & iTunes」、「ポッドキャスティング」、「Macの使い方」など。メニュー化されている内容以外でもレッスンを受けることが可能で、「すべてのコンシューマ向けアップル製アプリケーションソフトが対象になる」としている。
One to Oneの会員は、2週間前からパーソナルレッスンの予約を取ることが可能で、1週間に1回、無料で受けられる。アップルストア銀座では6人の「トレーナー」と呼ばれる専任担当者が対応することになる。
また、アップルストア銀座5階のSTUDIOを利用した「スタジオクラス」と呼ばれる少人数制セミナーへの参加も可能。1つのセミナーが2時間、あるいは4時間で構成されているが、会員には利用制限がないことから、1日かけてMacの使い方などを学習することもできる。
One to One会員はThe STUDIOでパーソナルレッスンを受けられる | GENIUS BAR は、ProCare会員が優先的に利用できる | ProCare会員が無料で受講できるスタジオクラスの様子 |
かつて設定されていたスタジオクラスの有料コースでは、受講料金が1万円以上からの設定となっていたが、これをOne to Oneでは年間9,800円の費用だけで、何度も利用できる。
現在、スタジオクラスは、アップルストア銀座のほか、心斎橋、渋谷の店舗で受講できる。
なお、5月6日までにProCareに加入したユーザーは、利用期限まで新ProCareと新One to Oneの両方を利用できる。利用期限に達した段階で、どちらかに改めて加入するか、両方に加入することになる。
これらのサービスは、加入していれば、全世界のアップルストアで受けることが可能。また、それぞれのサービスを受けるには、ProCareカードおよびOne to Oneカードの提示が必須となる。
さらに、アップルストアでは、「Personal Shopping」サービスを、5月7日から新たにスタートする。
MacやiPodを購入したいという顧客に対して、その用途などに応じた購入相談を行なうというもの。
これまでにも、アップルストア店頭に訪れた顧客に対して、相談予約ができるカードを手渡し、そこに記載されたパスワードをもとに予約を受け付けていたが、新サービスでは、アップルストアでカードを入手しなくても、Web上から予約が可能になり、指定の時間に、30分~1時間の時間で、専門家による1対1の購入相談が無料で受けられる。
「専門的な組み合わせが必要な場合には、専門スキルの高いスタッフが万全の準備をして対応する。従来の仕組みに比べて、多くの人が手軽に利用できるような形にした」という。
Personal Shoppingの予約は、www.apple.com/jp/retail/personalshopping/で受け付ける。
Personal Shoppingカードは便宜的に用意されているが、このカードが無くても予約は可能 | Personal Shoppingカードの裏面。予約用サイトのURLが記載されている |
□アップルジャパンのホームページ
http://www.apple.co.jp/
□ProCareのページ
http://www.apple.com/jp/retail/procare/
□One to Oneのページ
http://www.apple.com/jp/retail/onetoone/
(2007年5月7日)
[Reported by 大河原克行]