FeliCa対応携帯電話をPCにかざすとコンテンツを自動再生

3月5日 発表

　インテル株式会社、株式会社フェイス、吉本興業株式会社は、PCと携帯電話を連携させたコンテンツ権利認証技術「Near Field Right Management(NFRM)」を利用したコンテンツ配信サービス「NFRMサービス」の実証実験を3月6日より開始する。

　NFRMはフェイスが開発した権利認証技術で、携帯電話向けコンテンツサービスで購入したコンテンツを、携帯電話自身で再生することに加えて、FeliCa機能を通してPCにライセンスを転送することで、PC側で同一のコンテンツの高画質版を自動的にダウンロードし観られるようにするというもの。

　PCには独自のソフトウェアをインストールする必要があるが、ライセンス自体は携帯電話のほうに保存されているため、インターネットに接続されており、かつFeliCaポートを備えているPCであればコンテンツの再生が可能。PCと携帯電話向け動画コンテンツを融合させること、およびコンテンツの不正コピーを防ぐことを目的として開発された。

　実証実験の期間は3月6日から6月末までの約4カ月間で、コンテンツは吉本興業、朝日放送株式会社、eレッスンNHK出版、ギガネットワークスなど15社が提供する。実験実証の結果を踏まえ、年内には有料コンテンツ配信の商業サービスを展開することを目指す。

NFRMサービスの概要と目的	コンテンツは携帯電話から購入する	実証実験に参加するコンテンツプロバイダ

●コンテンツ配信の共通プラットフォームへ

　3月5日に都内で開かれた記者発表会では、インテル株式会社 代表取締役共同社長 吉田和正氏が挨拶。同氏は、今後デジタルコンテンツ市場が拡大していくこと中で、コンテンツを異なるプラットフォーム上で共有させること、およびライセンス管理を行なうことは重要であると指摘し、「今回のフェイスが開発した新技術は今後のトレンドにマッチしており、PCと携帯電話の利用形態を融合させた新しいデジタルホームスタイルを提供できる」とした。

　また、今回3社が協業した理由については、「PCプラットフォームに強いインテル、携帯プラットフォームに強いフェイス、デジタルコンテンツの企画/製作/提供を行なう吉本興業の各々の強みをいかすことで、デジタルホームの新しい共通の利用モデルを提供できる」述べた。

インテル株式会社 代表取締役共同社長 吉田和正氏	デジタルホーム市場の拡大	3社協業の各々の役割

　株式会社フェイス 代表取締役社長 平沢創氏は、「我々は過去に携帯電話の着メロの規格を共通化した経緯がある。今後は携帯による認証を軸とした、コンテンツ配信の共通化を図ることで、カーナビやTVなどにもコンテンツ共有化を推進し、ユーザーに新たなライフスタイルを提案していきたい」と語った。

　吉本興業株式会社 代表取締役社長 吉野伊佐男氏は、「過去、我々のコンテンツにとってプラットフォームごとのライセンス認証は最大の悩みであったが、今回フェイスと協業することによって我々のコンテンツ配信に大きな変化をもたらした。今後はそれぞれのプラットフォームに最適化した高品質なコンテンツを提供していきたい」と話した。

株式会社フェイス 代表取締役社長 平沢創氏	携帯電話による認証を軸としたプラットフォームの展開	吉本興業株式会社 代表取締役社長 吉野伊佐男氏

□インテルのホームページ
http://www.intel.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2007/070305a.htm
□フェイスのホームページ
http://www.faith.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.faith.co.jp/ir/doc/070305nfrm_testservice.html
□吉本興業のホームページ
http://www.yoshimoto.co.jp/
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【2006年4月7日】【IDFJ】Viivはユーザー体験を向上させるプラットフォーム
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0407/idf03.htm

(2007年3月5日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]