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Antec、水冷対応のATXタワーケース「P182」など
~容量1,000WのATX電源やHDDケースも

「P182」

2007年第1四半期 発売

価格:オープンプライス



セールス&マーケティング担当副社長 スコット・リチャーズ氏

 米Antecは2月5日、都内で製品発表会を開き、来日したセールス&マーケティング担当副社長 スコット・リチャーズ氏がPCケースや電源ユニットなど7製品を紹介した。

 同社の日本における業績は非常に良く、2006年で50%の成長を果たしたという。2007年にはさらなる業績アップを目指し、その第1弾として2007年第1四半期に投入する7製品を紹介した。日本での価格はすべてオープンプライス。

●PCケース3製品

 「P182」は、スタンダードATXケースである「P180」を改善した後継機種。米国での価格は180ドル。PCIスロット側部に外付け水冷キットのチューブを通すホールを新たに設け、水冷に対応したほか、3段階の速度調節に対応した12cmファン「TriCool」の速度調節スイッチを本体背面に配し、カバーを開けなくても速度調節が可能となった。

 また、マザーボードベースを1cmほど浮かし、ベース背面にケーブルを通したケーブルマネージメントが可能になった。本体カラーも新たにガンメタルブラックを採用。なお、シルバーモデルは当面は用意されず、市場の動向を見て投入するとしている。

背面にTriCoolファン回転速度調節スイッチと水冷キットのチューブを通すホールを新設 マザーボード背面でケーブルを取り回し可能

 このほか、電源/HDD部、および光学ドライブ/HDD/マザーボード部を分離させて、排熱ゾーンを隔離させる「デュアルチェンバー」、CPU周辺に12cmファンを2基配置して放熱を改善させる構造、アルミ/プラスチック/アルミの3層からなるサイドパネル/フロントドアで騒音を抑える仕組みなどはP180を踏襲する。

 拡張ベイは、5インチ×4、3.5インチ×1、3.5インチシャドウ×6、拡張スロットは7基。前面にUSB 2.0×2、IEEE 1394、音声入出力ポートなどを備える。本体サイズは210×510×520mm(幅×奥行き×高さ)。

 「P190」は、2006年10月の発表会でも紹介されたハイエンドユーザー向けのExtended ATXケース。米国での価格は500ドル。当初は2006年末に投入する予定だったが、生産が間に合わず、2007年第1四半期中に延期された。

 開発期間も延びたため、新た3つのフィーチャを追加。1つはケース内部に備え付けられたフレキシブルLEDライトで、電源やUSBコネクタから給電することで発光する。本体内のメンテナンス時などに点灯させることで、暗いところでの作業がやりやすくなったという。

 2つ目は本体背面パネルに備え付けられた3個のTriCoolファン調節スイッチで、P182と同様にケースを開けなくてもファン速度の調節が可能になった。3つ目は本体背面に備え付けられた水冷チューブ通し用のホールで、外付け水冷キットに対応できるようになった。

「P190」 フロントドアを開けたところ フレキシブルなLEDライトを新設
トップパネルに14cm角TriCoolファンを2基装備 水冷キットにも対応 側面パネルに20cm角ファンを装備。愛称は「ビッグボーイ」

 このほか、550W+650Wの2系統電源「Neo-Link」による合計1,200Wの出力、マザーボードベース背面にケーブルをまとめるシステム、デュアルチェンバー構造と側面20cm角ファンの装備による冷却性の改善などは発表時どおりの仕様となっている。拡張ベイ数やスロット数などはP182と同じ。

 「Fusion Black」は、ホームシアターPC向けのAVラック風のmicroATXケース「Fusion」の黒モデル。米国での価格は219ドル。HDD部、光学ドライブ/電源部、マザーボード部を3つの部屋に分け熱を隔離させる「トリプルチェンバー」構造、側面に12cm角ファンを2基備えることなどを継承する。

 新機能として、Windows VistaおよびWindows XP Media Center EditionのMedia Centerに対応した赤外線ポートを標準装備した。また、フロントパネルの蛍光表示管(VFD)をLCDに変更し、本体デザインにマッチさせたという。

「Fusion Black」の試作機 トリプルチェンバー構造を継承 VFDからLCDに変更された

 拡張ベイは5インチ×1、3.5インチシャドウ×2。430W電源を標準装備する。前面にUSB 2.0×2、IEEE 1394、音声入出力などを備える。Fusionの高さを約半分にした「Micro Fusion」も予定しているという。本体サイズは445×414×140mm(同)。

●電源2製品

「TruePower Quattro」の1,000Wモデル。レーシングストライプのデザインを採用しているのが特徴

 「TruePower Quattro」は、4系統の12V出力を持つATX電源ユニットのハイエンドモデル。850Wと1,000Wの2モデルが用意され、米国での価格はそれぞれ249ドル、299ドル。

 いずれの製品も2基の6ピンPCI Expressコネクタと、2基の8ピンPCI Expressコネクタを装備。ハイエンドビデオカードのデュアル構成に対応するとしている。また、ATXメイン用ケーブルを除くケーブルはすべて着脱式で、エアフローを改善できるという。

 ファンは8cm角タイプを採用し、静音性に優れるとしている。Active PFCを装備し、85%の変換効率を実現した。平均故障間隔は10万時間。

「NeoPower 650 Blue」

 「NeoPower 650 Blue」は、ブルーLED採用の12cm角ファンを装備した650W電源。米国での価格は169ドル。これまで同社のブルーLED搭載電源は480Wまでだった。

 TruePower製品と同様に、ATXメイン用ケーブルを除くケーブルはすべて着脱式で、エアフローを改善できる。Active PFCを装備し、85%の変換効率を実現した。平均故障間隔は8万時間。

●3.5インチHDD対応外付けケース

 「MX-1」は、3.5インチのシリアルATA HDDに対応した外付けHDDケース。米国での価格は69ドル。対応OSはWindows Me/2000/XP/Vista。

 独自のブロアーファンを搭載し、筐体内にエアフローを発生させることで、他社製ケースと比較して、HDDの温度を最大で15度下げられるという。また、プラスチックとアルミの2重構造、およびHDDに密着するシリコンパッドを装備することにより、HDDの振動を軽減し、静音性を高めた。

 インターフェイスはUSB 2.0またはeSATA。HDDとの接続インターフェイスはシリアルATAで、3Gbps転送に対応。動作音は22dB以下、平均故障間隔は35,000時間。ACアダプタが付属する。

「MX-1」 ブロアーファンを装備し冷却性を重視

 このほか、チューナーやアンプ、DVDプレーヤーなどのAV機器向けのクーラー「A/V Cooler」も展示された。AV機器間に挟んで使うことにより、熱干渉を抑え、機器寿命の延長などが図れるという。

「A/V Cooler」 ブロアーファンを底面に2基装備し、AV機器から発した熱を背面に排出

□Antecのホームページ
http://www.antec.com/world/jp/
□関連記事
【2006年10月11日】Antec、ゲーマー向けATXミドルタワーケース
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/1011/antec.htm

(2007年2月6日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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