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2007 International CESレポート【やじうま編】

フルWindowsのカーナビ風PC、Wii専用なりきりアタッチメント
〜R2-D2型Webカメラ/ライトセーバー型USBフォンなど

会期:1月8日〜11日(現地時間)

会場:Las Vegas Convention Centerなど



●これってカーナビ? それともPC?

 International CESは、Las Vegas Convention Center(LVCC)、Las Vegas Hilton、Sands Expoなど複数の会場で開催されており、会場間はシャトルバスなどで接続されている。いずれの会場も1つ1つが巨大で、中でもメイン会場となるLVCCは、North Hall、Central Hall、South Hallとそれぞれが一般的なコンベンション会場1つ分はある巨大なホールを3つも備えており、正直歩いて回るだけでも大変な仕事だ。このため、例年取材陣の中にも名誉の戦死ならぬ名誉のダウン、という報道関係者続出といったところで、今年も倒れた関係者がいたとか、いなかったとか……。

 だが、我々PC関連のメディアにとって、North Hallは割と憩いの場でもある。というのも、PC関連のさまざまなベンダが集中しているCentral HallやSouth Hallに対して、このNorth Hallは、英語でいうとMobile、日本語に無理矢理訳せば自動車関連とでもいうべき展示内容になっており、はっきり言ってPC関連の製品が展示されていることは皆無に等しい。このため、例年North Hallは隣のHiltonホテルへ移動する際に通り抜けたり、駆け足でざっと確認する程度なのだが、昨今は自動車関連もデジタル化が著しく、今年はさすがにちゃんと見なくちゃいけないだろう、と思ってみてみると、いくつかのPC関連製品が展示されていた。

 中でも筆者が、“おお!”と思ったのが、この製品。Azentekが展示した2DIN用カーPCだ。さて、カーPCと言えば、通常のカーオーディオ用のDIN規格のケースにPCのコンポーネントを入れ、そこに単なるWindowsを入れて、カーPCと言っているものがほとんどなのだが、このAzentekのAtlas CPC-1000は一味も二味も違っている。Windowsを入れ、さらにタッチパネルオペレーションで操作するためのユーザーインターフェイスが追加されているのだ。このため、カーナビの操作や、メディアファイルの再生、DVDの再生などの操作はすべてタッチパネルオペレーションで行なうことができる。

 このユーザーインターフェイス、iMobileのカーPC用ソフトウェアで、ナビゲーションの機能やWindows Media Player用の再生スキンなどきちんとタッチパネル操作に適したユーザーインターフェイスが提供されている。正直に言って、Windowsデスクトップを出してもらうまで、Windows PCとはわからなかったほどだ。

 しかも、このAtlas CPC-1000、ハードウェアもなかなかイカしている。CPUは低電圧版Core Duoないしは超低電圧版Core Soloに対応し、チップセットはIntel 945GM、インテルの無線LAN(Intel Pro/Wireless 3945ABG)内蔵となっており、Centrino Duoプラットフォームの製品となっている。

AzentekのAtlas CPC-1000。一般的な2DINに収まるカーPC。USBやIEEE 1394(4ピン)などが前面にある。USB HDDやキーボードなどをつないで普通のPCとして使えそうだ。35Wのアンプを4つ内蔵している他、センタースピーカーやウーハーを追加して5.1チャネルにアップグレードすることも可能 メインのユーザーインターフェイス。一般的なカーナビとしての操作(ナビゲーションやメディアファイルの再生)はすべてタッチパネルで操作できる メディアファイルの再生はWindows Media Playerを利用して行うが、スキンはタッチパネル動作に特化している

 ちみに、デモではWindows XPだったが、Windows Vistaにも対応可能で、Windows Aeroの3D表示にも対応している。メモリは最大で2GB、2.5インチの30GB HDD、前述の通り無線LANのほか、Bluetooth機能も内蔵している。また、GPSレシーバーを内蔵しており、本体に内蔵のアンテナを利用できるほか、ダッシュボードの上に金属が入っていてGPSをうまく受信できない車用に外部アンテナを取り付けることができる。

 結構気合いが入っていてよいのだが、残念なことは値段が2,000ドル〜2,200ドルとやや高いことと、今のところ日本語のソフトウェアは全く予定がないという点だ。

 ただ、汎用のWindowsが入っているため、ソフトウェアを追加すれば機能を追加できる点は大きな魅力と言える。個人的には、ぜひともVTの機能を利用して、カーナビのOSとWindows OSを別のパーティーションで動かしてもらい、カーナビを使っている時に、Windows OSが落ちるようなことがないようにしてほしいと思った。たぶん、2007年か2008年あたりに実用化されるVT-d(I/Oポートも含めた仮想化技術)で可能になると思うのだが…。

 意外とよくできてたこの製品、日本でもぜひ売ってほしいものだと思うのだが、どこかのカーナビメーカー様、ぜひこんなPC作っていただけないでしょうか? 明日にでも可能だと思うんですが…。

Windowsデスクトップに降りたところ。これをみるまでは、PCと言われないと気がつかない ナビゲーションで、航空写真を表示させたところ 本体の背面写真。DVIポートがカーナビとしてはユニーク。デモでは背面のUSBポートにzuneをつないで再生する様子がデモされた

●光るキーボード、今度はキーの1つ1つの光る色を自分で変えられます

 Las Vegas Hiltonには、中国、韓国、台湾、香港といった国々のベンチャー企業などがところ狭しと小さなブースを抱えている。大抵は、非常に微妙な展示が多く、中には何故それがCES? と思えるようなケーブルを出展している会社や、そもそも張り紙だけで、何を展示しているのかよくわからないところも少なくない。

 そうした中で、文字通り“光っていた”のが韓国のLUXIIUM。同社が出展していたのは、キートップが光るキーボード。といっても、そういう製品は以前もどっかでみたような気がするのだが、同社の光るキーボードがユニークなのは、キーごとに光る色を512色から指定できることだ。このため、たとえば、虹の7色表示とか、すべてのキーを違う色にとか、自由自在に色を設定できる。ちなみに、予定価格は129ドルとのことで、そんなに高くない。

一色に設定したところ キートップごとに色を設定していっているところ。色は512色から選ぶことができる こちらはキーの文字の色が変えられるバージョン

●実際の道具を模した「Wiiリモコン専用アタッチメント」

 今回のCESは、次世代ゲームコンソールが勢揃いした直後ということもあり、各所で家庭用ゲーム機が散見された。中でもWiiは、ブースの来客の接待用に用意しているところもあり、意味もなく「Wii Sports」のテニスを楽しんでいる姿が見られた。

 Las Vegas Hiltonには、アジア企業が集まっているが、ここにはWiiリモコンに装着するアタッチメントを展示しているブースが2カ所もあった。このアタッチメントは、実際のテニスのラケットや、野球のバット、ゴルフのクラブなどを模したもので、実際になりきったプレーができる。

 また、Wiiリモコンのポインタ部分を銃口に見立て、ヌンチャクコントローラをグリップとして「Zボタン」をトリガーにする銃型のアタッチメントもあった。実際にプレーできるゲームはまだ日本には無いが、将来的にガンシューティングゲームがリリースされた時には面白いアタッチメントになりそうだ。このほか、ハンドル型のものも見られた(1月16日現在、ハンドル型アタッチメントは「GT Pro」に付属している)。色合いは白いWiiリモコンに合わせたものになっていた。

 さらに、WiiリモコンをUSBで充電できるクレードルもあった。いずれもショーケースに入っていたため実際に触れることはできなかったため、使用感は不明だが、ゲームと現実を近づけ、没入感を高めるという意味では“アリ”のアイテムかもしれない。なお、日本で売られるかは「分からない」そうだ。

テニスラケットのグリップに収まる 野球のバット。こちらもWiiリモコンがすっぽりハマる ゴルフクラブはヘッドの向きもきちんとしている
銃型のアタッチメント。グリップ部分にはヌンチャクを装着 グリップ部のアップ。ヌンチャクのZボタンがちょうどトリガーになる ハンドル型のアタッチメント。これは発売中のゲームでも使えそうだ
他のブースのあったアタッチメント。こちらはグリップ部分にWiiリモコンを直接セットする形状 手前からバット、ゴルフクラブのグリップ/ヘッド部分、テニスラケット USBのWiiリモコン充電器。リモコンの電池カバーは充電可能にした特殊な形状だという

●R2-D2のWebカメラとライトセーバー型USBフォン

 ラジコン販売で知られるNIKKOは、映画「STAR WARS」に登場するロボット「R2-D2」のWebカメラとプロジェクター、ライトセーバー型のUSBフォンを展示した。プロジェクターの詳細は僚誌AV Watchのレポートに詳しいので参照されたい。

 R2-D2のWebカメラは、ライトセーバー型USBフォンとのセット商品。同社によると真面目に商品化するという意向で、1月中に量産を開始し、価格は250ドル程度になるという。日本での展開も予定されている。

 ライトセーバー型USBフォンはリモコンになっており、R2-D2のカメラを上下左右にコントロールできるほか、前進/後退、旋回などの移動動作が行なえる。R2-D2は、サウンドトラックから収録された11個の効果音/フレーズをランダムに発するギミックも搭載している。本体サイズは136×130×200mm(幅×奥行き×高さ)、重量は450g。

 ライトセーバー型USBフォンは、文字通りSkypeなどで利用可能になっている。青色LEDで光る「STAR WARS」の文字が刻まれた専用台も用意される。グリップ部分には、音声チャットソフトをコントロールできる電話のようなボタンも装備している。さらに、スイッチを入れるとライトセーバーの効果音が流れるなど、ファンにはたまらない要素が詰まっている。本体サイズは232×106×110mm(同)、重量は450g。

R2-D2のWebカメラ。高さは20cmと大きくない 付属品のライトセーバー型USBフォンと専用スタンド グリップ部分に電話機ライクな操作パネルがある
実際にR2-D2のカメラで映した様子。コントロールはライトセーバーのリモコンとPCから行なえる こちらはDVD再生などが可能なR2-D2プロジェクター。高さは約52cmとかなり大きめ。詳細記事はこちら プロジェクターに付属するミレニアムファルコン号のリモコン

●あまり話題にならなかった“世界一”のディスプレイ2製品

 Intenational CESの会場内には実に多くの“世界一”が存在する。世界で一番最初に投入されたものであったり、世界で一番小さいものであったりするが、今回のInternational CESでは“世界で一番大きい”シャープの108型の液晶TVが多くの関心を集めた。しかし、ディスプレイ関連だけでも、その影にはほかの世界最大ディスプレイが存在していた。

 特にインパクトが大きかったのが、Optoma Technologyが展示した120型のディスプレイ。DLP方式によるリアプロジェクションディスプレイなので、実現は液晶よりは簡単とは言え、リアプロでもこれまでビクターの110型が最大だったわけで世界一のアピールも侮れない。必要な奥行きは38インチで、製品化も行なわれるという。

 メモリメーカーのPatriotも“世界最速”を謳うメモリモジュールを展示。メモリチップを覆うようにヒートシンクを搭載し、1,302MHzでの動作が可能だという。規格が明記されていなかったため、DDR3ならこれぐらいも行けそうだと思ってブースの説明員に確認したところ、DDR2だと教えてくれた。規格表記では「PC2-10416」ということになり、確かにCESの時点では世界最速だろう。

Optoma Technologyが展示した世界最大となる120型のリアプロディスプレイ こちらは“世界最大の屋内外で使える広告用ディスプレイ”という限定的世界一をアピールする82インチ液晶 Patriotの「World's Fastest」DDR2メモリモジュール

●その他

 MSIが展示した「HATO Notebook」は、HATOの略が「Heartbeat Audition Transceiver On-the-Go」であるとおり、心電図モニターを本体に埋め込んだのが特徴のノートPCだ。心電図モニターユニットには液晶モニターも搭載しており、独立して情報収集ができるほか、情報をノートPCへ転送して参照することもできる。このノートPCに転送された内容は、Wi-Fiや3G携帯などを利用して医療機関へ情報を送信することもでき、患者の搬送に先立って情報を病院へ送信するといった活用が示されていた。

MSIが展示したHATO Notebook。心電図モニターを内蔵しており、PC上で取得した心拍情報を無線LANなどを通じて医療機関へ送信できる 心電図モニターは独立して動作も可能で、簡単な分析も行なえる

 SilverStoneといえば、アルミの質感をフルに活かしたデザインのPCケースが人気を集めているメーカーだが、今回のCESではちょっと変わったデザインの製品が展示されていた。

 1つは「TJ07-W」で、いかにもゲーマー用といった趣の燃え上がる炎がデザインされたケース。キーボードとマウスも同じデザインのものが用意されている。ただし、このケースはXFXへのOEM用で一般向けへは販売されないという。

 もう1つは、さまざまなPCケースをデザインしているJeffrey Stephenson氏が制作した「The Decomatic Model 12」。樫の木を利用した外観を持つ製品で、ケースのシャシー部分をSilverStoneが協力した関係で、同社ブースで展示が行われたとのこと。もちろん販売は行われず、興味があるならStephenson氏へ連絡して欲しいという案内に留めていた。

 BELKINが展示したCush Topは、あると便利なノートPC用のアクセサリ。ひざの上に載せてノートPCを利用するときに、底面の熱を感じないようにするためのものだ。くさび型の独特のフォームをしており、裏返すことで、面積の狭いほうに15インチ液晶ノート、広いほうに17インチ液晶ノートを載せて利用できる。また中央のスペースはACアダプタなどを収納する目的で設けられており、なかなか良く練られたアクセサリではないだろうか。価格は39.99ドルで、オレンジ、緑、シルバーの三色がラインナップされている。

SilverStone製品とは思えない過激なデザインが特徴の「TJ07-W」。骨格は4〜8mm、ボディは2mm厚アルミを中心としているなど同社らしさも持ち合わせている この製品はXFXへのOEM提供用のモデルのため、側面にはロゴが入れられている。一般向け販売は行なわれない ケースと同じデザインのキーボード&マウスも
Jeffrey Stephenson氏制作の樫の木に覆われたPCケース。SilverStoneがシャシーで協力するなど、現在4社が制作に協力しているという microATXまたはmini-ITXに対応し、120WのACアダプタを電源として利用する ノートPCをひざの上に載せて使うときに利用する「CushTop」。写真では面積の広いほうに17インチ液晶ノートを載せているが、本来はこちら側に15インチ液晶ノートを載せ、反対の面積の広いほうに17インチ液晶ノートを載せて利用する

□2007 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/

(2007年1月16日)

[Reported by 笠原一輝/多和田新也/yamada-k@impress.co.jp]

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