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2007 International CESカンファレンスレポート【NETGEAR編】
YouTubeのダイレクト再生に対応するDMAを発表会期:1月8日~11日(現地時間) 会場:Las Vegas Convention Centerなど CES開幕前日となる1月7日(現地時間)、NETGEARはプレスカンファレンスを開催し、ホームネットワーク内だけでなく、BitTorrentやYouTubeのコンテンツを直接再生する機能などを持つHD対応のDMAを発表した。 ●Any Content、Any Room、Any Timeを実現するDMA
NETGEARのプレスカンファレンスにおいて、もっとも長時間を割いて説明が行なわれたのが「Digital Entertainer HD (EVA8000)」で、本製品はEthernetおよびIEEE 802.11g無線LANに対応するデジタルメディアアダプタである。説明を行なった同社Vice President, Product MarketingのVivek Pathela氏は「Any Content、Any Room、Any Timeの3つを実現できる」とし、各機能を紹介した。 まずは“Any Content”を実現する機能。本製品は、ネットワーク機能を利用し、Windows Media Connectなどのメディアサーバー上のファイルや、iTunesで共有しているファイルを再生できる。対応サーバーについてはUPnPベースのサーバーであればOKとしているものの、個別には確認は取られていない。また、DLNAに対応しているが認証は取っておらず、現在、取得を目指しているという。 また、インターネットからのコンテンツ取得も可能で、BitTorrentとYouTube、インターネットラジオサイト上のコンテンツを直接再生する機能を持つ。カンファレンス内ではYouTubeコンテンツのファイル選択から再生にいたるまで、リモコンを利用してWindows Media Centerライクな10フィートUIで操作するデモが行なわれた。なお、本製品は480i~1080pまでの解像度に対応し、YouTubeコンテンツの再生においてはスケーリングが行なわれるが、アスペクト比は固定されず横に伸びた状態になってしまう。 このほか、前/背面に設けられたUSBポートに接続したマスストレージクラス対応デバイス内のファイルや、iPod内のファイルを直接再生することもできる。再生可能なフォーマットは、ビデオファイルがMPEG-1/MPEG-2/MPEG-4/WMV/Xvid/H.264、音楽ファイルがMP3/WAV/WMA/FLAC/AAC/M4P、静止画ファイルがJPEG/BMP/PNG/TIFF。Windows Media DRM10もサポートしている。 また、製品名からもわかるとおり、HDコンテンツに対応するのも本製品の大きな売りで、背面にはHDMI端子(HDMI 1.1準拠)やコンポーネント出力を装備。MPEG-2/MPEG-4/WMV VC-1/H.264のフォーマットを再生可能。解像度は前述のとおり1080pまで対応する。 続く“Any Room”については、同一ネットワーク内に本製品を、家庭内の複数の部屋に設置し、視聴するというもの。ここでは主として2つの機能が紹介された。 1つは「Party Mode」と呼ばれるもので、複数台で同一のメディアファイルをシンクロして再生させるというもの。もう1つが「Follow Me」と呼ばれる機能で、一時停止しているメディアファイルの情報を他の個体へ引き継ぐことができるというものだ。例えば、リビングで再生していた動画を一時停止し、寝室で続きを見るといったことができる。 最後の“Any Time”は録画機能を指している。これは本製品単独で提供される機能ではなく、PCに搭載したTVチューナカードと連携して、本製品上から番組表の参照や録画予約を実現するというもの。対応するPC上のソフトウェアは限られるが、同社のWebサイトで情報が提供されるとのこと。 価格は349ドルが予定されており、2007年第1四半期の投入を目指している。 ●2台のHDDを搭載可能なNASキットと地上/Skype両対応のコードレスフォン NETGEARのプレスカンファレンスでは、このほかに2つの新製品が発表された。1つは「Storage Central Turbo (SC101T)」で、2台のHDDを収納可能なNAS構築キット。対応するHDDは3.5インチのシリアルATAで、2台のHDDをミラーリングして使用する。ネットワークはGigabit Ethernetに対応する。価格や投入時期は未定だが、2007年の早い段階で出荷したいとしている。 もう1つが、「Dual-Mode Cordless Phone with Skype (SPH200D)」で、製品名にある通り、2つのモードを持つことを売りとするコードレスフォンだ。製品はベースステーションとコードレスフォンで構成され、ベースステーション側に電話回線(RJ-11)とEthernet(RJ-45)のポートを装備。一般の電話回線とSkype(Skype In/Out/Voicemailもサポート)の2つのモードで利用できる。 ベースステーションとコードレスフォンが1台ずつのパッケージとなるが、オプションでコードレスフォンだけも販売される予定で、ベースステーション1台に対して最大で4台まで利用することができる。ただし、当然ながら同時利用はベースステーション1台について1回線またはSkypeアカウント1個ということになる。 また、SkypeフォンというとWi-Fi機能を持たせたものも珍しくなくなりつつあるが、本製品はあくまで電話機がコードレス化されているのみで、電話回線やインターネットへの接続は有線での接続となり、ベースステーション-コードレスフォン間をDECTによって接続する仕組みとなる。携帯電話機能は有していないので、家庭内のみで利用される製品と考えてよさそうである。 なお、本製品はすでに出荷されており、価格は199ドルとなっている。 □2007 International CESのホームページ(英文) (2007年1月8日) [Reported by 多和田新也]
【PC Watchホームページ】
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