シャープ、次世代不揮発メモリRRAMの基礎技術を開発12月11日 発表 シャープ株式会社は11日、独立行政法人 産業技術総合研究所と共同で、次世代不揮発メモリ「RRAM(アールラム、Resistance RAM)」の基礎技術を開発したと発表した。 RRAMとは、電圧を加えることで抵抗値が変化するColossal Magnetoresistive(CMR)を利用した不揮発メモリ。RRAMは低電圧で高速に素子を駆動可能なため、電流から発生する磁界を利用して書き込みを行なうMRAMと比べて低消費電力で、従来フラッシュメモリの約100倍の速度で書き込みが可能になるという。 これまでは、RRAMにおける金属酸化膜の抵抗変化の挙動が解明されていなかった。そこで、メモリ素子上のデータが記憶される抵抗変化部分以外の抵抗成分に注目し、データ書き込み/消去時にそれらの抵抗成分を異なる値にする新方式「高速ユニポーラススイッチ方式」を開発。従来の方式では正負2電源が必要だったRRAMの書き込み消去を、単一電源で行なえるようになり、よりシンプルな回路構成でメモリ素子の動作が可能になった。 新方式により、RRAMのセル構造を単純化してサイズを縮小可能になる。加えて、新方式は一般的なCMOSプロセスと整合性が高い材料を採用しているため、既存の生産ラインを流用可能だとしいう。同社は、今回の成果は実用化への第一歩であり、今後は集積化技術や微細加工技術などの研究開発を継続し、2010年以降の実用化を目指すとしている。 □シャープのホームページ (2006年12月12日) [Reported by matuyama@impress.co.jp]
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