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レノボ、Core Duo搭載のタブレットPC「ThinkPad X60 Tablet」
~業界初のデジタイザー/タッチ両用パネルを搭載

「ThinkPad X60 Tablet」

12月下旬 発売

価格:261,450円

連絡先:レノボ・ジャパン
     Tel.0120-80-4545



 レノボ・ジャパン株式会社は、CPUにCore Duo L2500(1.83GHz)を搭載したコンバーチブル型タブレットPC「ThinkPad X60 Tablet」を12月下旬より発売する。価格は261,450円。

 コンバーチブル型のタブレットPC「ThinkPad X41 Tablet」の後継機種。業界で初めてデジタイザーとタッチパネルを両方搭載した「マルチ・タッチ」技術により、専用のペンに加えて、指による入力が可能。デジタイザーの持つ高い精度と、タッチパネルによる利便性を両立させた。

 また、タッチパネル表面に縦方向の光しか通さない偏光板を備え、外部から入射した環境光を内部で横方向に90度変えることで、偏光板が反射光を遮断する「マルチ・ビュー」技術を採用。反射率を1.6%に抑え、明るい室内や屋外での視認性およびコントラスト比を向上させた。

デジタイザーとタッチパネルを両方装備し、精度と利便性を両立 デジタイザーとタッチパネルを両方装備すると、層が増えてしまい反射が増加するという問題があった
入射してきた縦方向の光を90度回転して、縦方向の光しか通さないパネルで遮断することにより反射を抑えた 明るいオフィス(500lx)でもコントラスト比140:1を実現し、視認性を向上。野外でも反射率を1.6%を抑えている 従来の液晶技術をそのまま利用したときとマルチ・ビュー技術採用時の比較。写真右のマルチ・ビューでは少しくすんでしまっているが、これは視野角の問題で、実際は写真左の標準品(外国で発表済み)より反射が少ない

 加えて、CPUがCore Duo、チップセットがIntel 945GM Express(ビデオ機能内蔵)、HDDが2.5インチに変更され、基本性能の向上が図られた。

 このほか、HDD保護機構にも使われているGセンサーで重力を感知し自動的に画面を回転させる「アクティブ・ローテーション」、ペン後部に消しゴム機能の追加、MIMOに対応した3way無線LANアンテナ、WAN(国内未発表)アンテナスロットなどを備え、機能向上が図られた。

Gセンサーにより持つ位置によって自動的に画面が回転 ワイヤレスLANのアンテナもMIMO対応に カーソルとEnterキーの役割をするNavDialも新追加し、画面の回転に合わせて自動的にキーの向きのアサインも変更

 主な仕様は、CPUにCore Duo L2500、メモリ512MB(最大3GB)、Intel 945GM Expressチップセット、80GB HDD、1,024×768ドット(XGA)表示対応12型Super Wide Viewing Angle FFS液晶、OSにWindows XP Tablet PC Edition 2005などを搭載する。

 インターフェイスは、Type2 PCカードスロット×1、SDカードスロット、USB 2.0×3、IEEE 1394、Gigabit Ethernet、IEEE 802.11a/b/g対応無線LAN、IrDA赤外線ポート、Bluetooth、V90対応モデム、音声入出力などを備える。

 バッテリはリチウムイオンで、駆動時間は4セル時が3.3時間、8セル(オプション)時が7.5時間。本体サイズは274×244×27~33mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.83kg(4セルバッテリ搭載時)。

発表会場で展示されたThinkPad X60 Tablet 本体左側のインターフェイス。ペンもここに収納 本体右側のインターフェイス。IEEE 1394が見える
液晶下部に備えられたボタン類。ペンでも押しやすいように真ん中にくぼみが設けられている タブレットスタイルの状態 X60 Tablet専用のドッキングステーション
ドッキングステーションの背面インターフェイス類 ドッキングステーションの右側 オプションの8セルバッテリ

●ThinkPad X60 Tabletは第3世代の製品

 5日に都内で行なわれた発表会では、同社 ストラテジー&マーケティング担当 執行役員 石田聡子氏が挨拶。同氏はこれまでのPCの歴史を紹介し、「2006年をもって、PC登場から25年間が経ち、ネットワークの普及によりPCの利用が劇的に変化してきた。もともと個人利用していたがために“パーソナルコンピュータ”と名づけられたが、それは既に古い概念であり、現在はネットワークにより相互接続され、バーチャルオフィスまたはコミュニケーションへの入り口としての存在が相応しい」と説明した。

X60 Tabletを手にして説明する石田聡子氏 PC利用形態の変化 さまざまなニーズに応えるシステム基盤の必要性

 また、ユーザービリティとセキュリティの両立は、今後のモバイル機にとってはもっとも重要な課題であると指摘し、「それらを両立させたX60、T60、R60、Z60シリーズなどの第3世代ThinkPadに、X60 Tabletが新たに加わり、今後のモバイルを支えるシステム基盤としてユーザーにニーズにあったソリューションを提供できる」とアピールした。

 X60 Tabletの利用シーンとしては、プレゼンテーションでの利用に加えて、メールなどでやり取りされる資料の校正などにも有効活用できるのではないかと提案し、「企業は製品導入によってメリットがもたらされるかをもっとも重要視するが、タブレットPCにより作業効率改善の効果は明らかであり、ネットワークの進化によってタブレットPC市場は今後成長していくだろう」と語った。

他のThinkPad X60シリーズと同様、マザーボードを浮かせて筐体からの圧力を軽減する“Hover”を採用 タブレットPC利用の提案

 また、東京大学の情報化プロジェクト「TREE」への協力も紹介し、「マイクロソフトのソフトウェアの提供とともにThinkPad X60 Tabletを提供し、タブレットPCを活用してもらうことで、相互の思考を交換する学習に役立てていく」とした。

 同社 取締役副社長 研究・開発担当 内藤在正氏は、同製品に採用されている新技術を紹介し、「今回特に注力したのは液晶技術。マルチ・タッチによる精度と利便性の両立を図っただけでなく、マルチ・ビューにより反射を抑え、クリアな画質を実現した」と説明した。

 また、新製品の品質についても説明し、「液晶開閉テストに加えて回転テストを実施しているほか、タブレットスタイル使用時、液晶への物落下などを想定し、液晶面に鉄球を落下させるテストなども追試している」とアピールした。

取締役副社長 研究・開発担当 内藤在正氏 X60 Tablet独自の耐久性テストを追加

 質疑応答では、タブレットPC市場の今後の展開について質問がなされ、石田氏は「これまでタブレットPCにはTablet EditionのOSをインストールしていたが、複数のOSを抱えることを嫌う企業も少なくない。Windows Vistaの登場によりTablet機能は一体化され、今後採用の案件が増えるのではないか」と答えた。

 また、米国向けモデルに存在するSXGA+モデルの用意の有無について内藤氏は、「まだ発表はしていないが、検討はしている」とした。一方、Core 2 Duo搭載の可否について同氏は、「プラットフォームや技術の面からして可能だが、開発期間の問題からCore Duoになった」と答えた。

□レノボ・ジャパンのホームページ
http://www.lenovo.com/jp/ja/
□ニュースリリース
http://www.lenovo.com/news/jp/ja/2006/12/1205-2.html
□製品情報
http://www-06.ibm.com/jp/pc/enterprise/thinkpad/x-series/x60t_features.shtml
□関連記事
【2005年6月8日】レノボ、B5サイズタブレットPC「ThinkPad X41 Tablet」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0608/lenovo.htm

(2006年12月5日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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