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JEITA、リチウムイオンの安全利用に関する特別委員会を設置
10月26日 発表 社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は、ノートPCリチウムイオン電池安全利用特別委員会を設置し、その活動内容などについて発表した。
JEITAパーソナルコンピュータ事業委員会 山本正己委員長(=富士通経営執行役)が、同特別委員会の委員長に兼務で就任。電池メーカーなどで構成される社団法人電池工業会とも連携をとりながら、活動を行なう。 同委員会は、ソニー製リチウムイオン電池搭載PCの発火事件などを背景に、PCユーザーの間でノートPCに対する安全性に不安が出ている事態を重く捉え、業界団体として取りうる対策を、検討、実施するための組織と位置付けている。 活動期間は、2007年3月まで。 「電池メーカーと、PCベンダー各社との間における個々の問題を追及したり、その対策を実行することが目的ではなく、リチウムイオン電池および、それを利用しているノートPCに対するユーザーの不安を払拭することが活動の狙い。ソニーと各ベンダーとの話し合いは注意深く見守っているが、そこに踏み込むことはない」(山本委員長)としている。
委員会では、「一般ユーザーに対する業界としての適切な情報発信」、および「ノートPCでのリチウムイオン電池のより安全な利用に関する技術検討を行なう」ことを活動目的としている。 情報発信としては、リチウムイオン電池の特徴、ノートPCの安全な利用方法をより正しく理解してもらうために、リチウムイオン電池の特性や、リチウムイオン電池の適切な取り扱い方に関して、JEITAおよび加盟各社のWebページを通じて告知したり、カタログやマニュアルへの記載などを促す。 「メーカーが回収対象としている個別の機器や型番をウェブ上に表記するといったことはしない。それらは各ベンダーごとにやってもらう」(JEITA)としている。 Webでの情報発信は、11月中にも開始する予定だという。 また、安全な利用に関する技術検討に関しては、「会員各社が、セットメーカーとしての電池に関するノウハウを持ち寄り、専門家によるワーキンググループによって電池パックおよびノートPC本体の設計/評価に関する業界の指標を策定する」(山本委員長)とし、具体的には、充電方式、セル間バランスを保つための設計方式、モニタリング方式、保護方式、電池パックおよび電池セルの評価基準などを検討するという。 「最終的には、PCベンダーおよび電池ベンダーの設計、評価指針として活用できるようにするほか、規格化を視野に入れた議論も進めていきたい。この点では、電池業界や経済産業省との話し合いも進めたい」とした。 また、これらの活動に関する進捗状況に関しては、適宜、公開していくとした。
□JEITAのホームページ (2006年10月27日) [Reported by 大河原克行]
【PC Watchホームページ】
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