ソニー、リチウムイオンバッテリの回収を全世界で実施 ~VAIOのバッテリもリコールを検討
9月29日 発表
ソニーは29日、リチウムイオンバッテリの自主回収プログラムを全世界で実施すると発表した。
リリースによると、同社は米国消費者製品安全委員会と話し合いを持つとともに、他の政府機関にも説明を行ない、回収プログラムの詳細を近日中に決定、発表するとしている。回収対象の数量やスケジュールについては、取引先各社と相談して決定する。
発火の原因については、これまで同様に、セルの一部に混入した金属粉によるショートであるとしている。ショートを起こした電池セルは通常ならば電池機能を失うのみだが、まれに電池セルの加熱や発火を引き起こす。このような事象が発生する可能性はノートPCのシステム構成の違いの影響を受ける、とこれまで通りの説明を繰り返している。
これまで同社は、米Dellや米Appleと協力してバッテリの自主回収を行なってきた。一方、Lenovoは、「ノートブックPCのバッテリー・パックの安全性に関して」という文書をリリースし、ソニー製バッテリの障害はLenovo製ノートPCには該当しない要因によるものとしていたが、米ロサンゼルス空港でのThinkPad発火問題を受け、ソニーは全面的な自主回収に踏み切ったとみられる。
●VAIOのバッテリも自主交換を検討
また同日、ソニーは、サポートからのお知らせとして、「ソニー製パーソナルコンピューター VAIO のバッテリーの安全性について」という文書を公開し、VAIOのバッテリについては“自主交換”を検討すると発表した。
同文章によると、VAIOは電池セルが過剰発熱や発火しないよう、安全施策を考慮したシステム構成になっているが、ユーザーに安心しもらうことを優先し、自主交換プログラムについて検討を進めるとしている。
□ソニー製パーソナルコンピューターVAIOのバッテリーの安全性について
http://vcl.vaio.sony.co.jp/iforu/hotnews/2006/09/003/
□ソニーのホームページ
http://www.sony.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200609/06-090/
□米国消費者製品安全委員会のホームページ(英文)
http://www.cpsc.gov/
□ソニー製リチウムイオン充電池問題 リンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/link/lithium.htm
(2006年9月29日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]
PC Watch編集部
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