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「MyMioはユーザービリティに注力した製品」
~ブラザー新インクジェット複合機発表会

新製品をアピールする神谷社長と中井美穂さん

8月22日 実施



同社 執行役員 広報・総務部長 長谷川友之氏

 ブラザー工業株式会社は22日、都内でA4インクジェット複合機「MyMio」の発表会を開催した。

 冒頭では、同社 執行役員 広報・総務部長 長谷川友之氏が挨拶。同氏は、10日に発表された決算を振り返り、「世界規模での売上げは予想を上回り、年末決算予測を上方修正するほど好調だった。特に日本市場が高度成長期に入っており、世界全体の売上げのうち10%を占めるまでに至った。当社は今後、日本市場にも注力する戦略を取っていき、自社開発のカラーレーザーエンジン搭載プリンタを2006年度中に投入する」とした。

 また、新製品については、「モノクロデジタル複合機は'95年から始まっていたが、インクジェット複合機は当社が最後発となる。新製品は、プリントエンジンを強化しただけでなく、無線LANなどのネットワーク技術、およびユーザービリティを向上させた設計にするなど、SOHOを知り尽くした当社独自の強みを生かした。今後とも国内市場でのシェア拡大を目指したい」と期待を寄せた。

●ナンバーワンとオンリーワン

同社 代表取締役社長 神谷純氏

 同社 代表取締役社長 神谷純氏は、同社の市場での位置づけについて紹介。「当社は、米国と欧州では、A4モノクロレーザー/FAX複合機のシェア、および全世界でのラベルライターのシェアはナンバーワンを獲得した。さらに、国内のA4モノクロレーザー複合機、FAX付きA4複合機もナンバーワンのシェアを得ている。あまり知られていないが、実は多くの場所でブラザーの製品が使われている」と語った。

 また、「'71年にはセントロニクスとの共同開発により、世界初のドットプリンタを発売。'84年には、日本初の日本語ワープロを市場に投入した。これらは当社だからこそ実現できた製品。新製品でも、デジタル子機の採用や、AOSS対応無線LANなど、他社に先駆けて投入するユニークなフィーチャーが盛り込まれており、“オンリーワン”の製品を実現した」とアピールした。

ブラザーが獲得しているシェアNo.1の分野 “オンリーワン”の機能を搭載した新製品 新製品はホームユースにフォーカス

●ユーザービリティに注力

同社 情報機器事業部 加藤書彦氏

 新製品の特長および機能について、同社 情報機器事業部 加藤書彦氏が説明にあたった。

 新MyMioは、「Smart Design」、「Connecting」、「Printing Performance」の3つのコンセプトに焦点をあて、開発されたという。

 Smart Designは、使い勝手がよい操作性およびインテリアに調合するデザインの両立を目指したもの。使い勝手の面では、トレイを2層構造にし、下部のトレイはA4用紙、上部のトレイはL判用紙をセットできる。スライドさせるだけで用紙の切替が可能なため、普段はA4で印刷するが、写真を印刷するときに紙を差し替え直す手間が省けるのが特長。

 また、インクカートリッジは固定式で本体前面右側に備えており、インクの交換も容易に行なえるように配慮した。目に見えないところでは、スキャン部の下部にUSBコネクタおよびEthernetコネクタを備えたことで、ケーブル側の端子部が本体より外にはみ出すことなく、壁にフィットした設置が可能となっている。

新製品開発の3つのコンセプト 給紙トレイでA4用紙を給紙させたい場合は上のトレイを下にスライドさせる 上のトレイをスライドすることで、L判用紙を給紙できるようになる
インクの交換はフロントから行なう USBコネクタ、Ethernetコネクタはスキャナの下部にあり、ケーブルを這わせて内部に収納 「MFC-850CDN/CDWN」では、電話を使わない場合は取り外すことも可能(ダミーカバーが付属)。壁にフィットした設置が可能

 上位機種の「MFC-850CDN/CDWN」では、4.2型ワイド液晶を搭載。受信したFAXを印刷しないで液晶画面で確認できるほか、操作時にはガイダンスが表示され、ユーザービリティを向上させた設計としている。

 デザイン面では、上位の「MFC-850CDN/CDWN」では家庭のリビング向けとし、ホワイトを基調とした筐体を採用。中位の「DCP-750CN」はオフィスや書斎での使用を考慮し、シルバーで上品なデザインを演出させた。下位の「DCP-330C」は、若年層向けに、ブラックを基調としたデザインを採用した。

MFC-850CDN/CDWNは4.2型ワイド液晶を搭載。メニューでは操作ガイドが常に表示される MFC-850CDN/CDWNはホワイトを基調とした筐体
DCP-750CNはシンプルなシルバー筐体 DCP-330Cは若年層を意識しブラックを採用

 Connectingは、デジタル子機や無線LANなど同社独自の通信ネットワーク技術を生かしたものを実装したことから由来。MFC-850CDN/CDWNでデジタル子機の採用により、盗聴の可能性を低くしたほか、3者通話をサポートする。デジタル子機を採用した複合機は世界初としている。DCP-750CNは無線LANを搭載し、離れた場所からでも無線による印刷が可能なのが特徴。

 Printing Performanceは、従来のプリントエンジンを一新し、印刷品質と印刷速度を向上させたもの。従来のインクサイズは3pl(ピコリットル)だったが、新製品では1.5plを実現し、印刷品質が大幅に向上した。また、独自開発のカラーマッチングエンジンで、人肌などの表現がより自然になったとしている。

デジタル子機の採用により3者通話が行なえる デジタル子機の本体
新開発のインク、専用紙、プリントエンジンにより、印刷品質が向上 インクサイズは1.5plとなり、粒状感を低減した

●中井美穂も購入予定?

 発表会では、元フジテレビアナウンサーで、東京ヤクルトスワローズの古田敦也プレイングマネージャーの奥さんでもある中井美穂さんがゲストとして招かれ、トークショーを披露。神谷社長との会話で、「機械が苦手な私でも、簡単に操作できるように配慮されたユーザーインターフェイスが凄い。無線LANを使っているので、DCP-750CNが欲しいんですが、デザイン的にはやっぱりMFC-850CDNのほうかなぁ?」とデザインについて指摘すると、神谷社長は「うーん、ちょっと今はできないですねぇ。努力します」と苦笑いを浮かべつつ答えた。

 続けて中井さんは、「でも、背が低くて、設置スペースが少なくて小さいのがメリットで、片付けが苦手な私には向いてます。パーティなどで写真を撮って、帰り際に渡す用途にはもってこいですね」とフォロー。「9月の発売まで、待ってます。使いやすいのはわかってますけど、何かあったらサポセンに文句言いますよ?」と語り、会場の笑いを誘った。

元フジテレビアナウンサーの中井美穂さん 中井さんのデザインに関する指摘に神谷社長も苦笑い 「サポセンに文句言いますよ」というコメントに、神谷社長は「もちろん、サポートセンターはしっかり用意しておりきちんと対応しますのでご安心ください」

□ブラザー工業のホームページ
http://www.brother.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.brother.co.jp/jp/news2006/mfc850cdn/n_mfc850cdn_ove.html
□関連記事
【8月22日】ブラザー、実売25,000円の無線LAN搭載A4インクジェット複合機
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0822/brother.htm

(2006年8月22日)

[Reported by ryu@impress.co.jp]

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