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【やじうまPC Watch】
LED電球の実力を測る
〜LED/蛍光灯ハイブリッド球もレポート

今回テストした3製品


 6月のことだが、やじうまPC Watchで、東芝ライテック製のLED電球を取り上げた。

 LEDライトは懐中電灯やペンライトなどの小型の照明で大いに普及しており、従来の豆球を殲滅する勢いだ。今回の製品は、もっと大型のもので、一般的な白熱電灯用のE26ソケットにそのまま装着し、LEDの特性である省電力/長寿命が、ご家庭でも享受できるという、とても興味深い製品だ。

 もちろん、取材を担当した記者も、「いつ! どこで! 買えますか。直販ならすぐ買います!」というやる気まんまんなモードだった。ところが残念なことに「メインの照明として利用するにはまだ暗い。熱があまり出ないことや、点滅に強いという性質を活かした、商用施設や電飾などの用途を想定している」とのお答えで、一般の店頭には並ばないだろうという。

 いったんは諦めたのだが、それからよく調べてみると、何社かのE26対応製品が店頭にも出回っている。今回、2つの製品を入手できたので、従来の白熱電灯や蛍光灯と明るさや消費電力を比較してみようというわけだ。

 さらに、ちょうどタイミング良く、東芝ライテックから蛍光灯とLEDのハイブリッド電球という、謎の製品も登場したので、これも交えてレポートをお届けしよう。

●入手できたLED電球

ELPAブランドのLED電球

 今回、入手できたLED電球は2つ、ハイブリッド電球が1つだった。

 まず、朝日電器の「ELPA」ブランドの製品から紹介しよう。これは照明というよりは、電飾向けの製品で、今回テストした白以外に多数の色が用意されている。想像するに、ネオン看板の端の方についている色がついた電球を置き換え、消費電力を減らそうという目的の製品のようだ。

 LED電球としては手に入りやすく、身近ではヨドバシAkibaや東急ハンズ新宿店の店頭でも確認できた。ヨドバシでの価格は2,080円だった。

 本体は一般の電球よりはずっと小さい。また、表面は曇りガラスというか、ガラスの内側が塗装されているようで、外側からは、どういう構造になっているの見えない。


電菱(DENRYO)のLED電球

 もう1つは、電菱(DENRYO)の製品だ。これは照明が目的の製品で、ELPAよりも一般の電球に近い製品だ。大きさもELPAよりは一回り大きく、ガラスの透明度も高く、内部のLED構造もよく見える。

 店頭では見つけることができず、楽天市場で購入した。ちなみに、電菱は太陽光発電の関連機器が主力のようで、この電球も一般的な交流用以外に、太陽電池に向いた直流型も用意されている。購入時には注意してほしい。購入価格は4,935円だった。

 ハイブリッド電球は、最近登場したばかりの製品だ。これは1つの電球で通常の照明と常夜灯を兼ねようというよくばった製品だ。


東芝ライテックのハイブリッド電球

 一般的な照明には蛍光管を使い、常夜灯にはLEDを使う。1つの電球の中に2つの光源が入っており、LEDは電球の先端に仕込まれている。通常照明と常夜灯の切り替えは、電源スイッチで行なう。普通にスイッチをオンにすると、通常照明となる。いったんオフにしたあとで、間を置かずに再びオンにすると常夜灯モードになる。寝る前に常夜灯モードに切り替えておけば、消費電力をあまり気にすることなくある程度の照明ができるので、廊下の照明などに向いている製品だ。ちなみに、しばらく間を置いてオンにすれば通常照明モードに戻る。新宿の東急ハンズで購入。価格は1,480円だった。

 比較対象には、手元にあった白熱灯、レフ電球、ボール型蛍光灯電球を利用した。

 レフ電球は最近、ダウンライト用によく使われるもので、電球の上半分が反射面となっており、直下の明るさを増すことができる。また、電球の上部が熱くなりにくいという利点もある。ボール型蛍光灯電球は、白熱電球を置き換えるための電球型蛍光灯の一種で、むきだしの状態でも見栄えの良いようにボール型になっている。


白熱灯 レフ球 ボール型蛍光灯

●実験の方法

実験に使ったワットチェッカー

 今回は、廊下の天井にあるE26ソケットに電球を設置し、そこから簡易照度計で明るさを測定した。測定距離は1mと2mの2通りだ。

 E26ソケットはダウンライト用の埋め込み型で、一部の電球がセットできなかったため、E26の延長チューブを使って調整した。

 また、別途、ソケット付きのケーブルを用意し、ワットチェッカーを使って、各電球の消費電力を測定した。


LED関連製品 テスト結果一覧
種別メーカー名ブランド価格定格W照度(2m, lx)同(1m, lx)WVA
白熱灯---60491915151
レフ球---60924505150
ボール型蛍光灯---12783361220
LED1朝日電器ELPA2,080円2.531312
LED2電菱DENRYO4,935円2.5104701
ハイブリッド(蛍光灯)東芝ライテックネオボールZ1,480円13682351524
ハイブリッド(LED)21212

●一般照明用にはちょっと暗い

 まず、照度から見ていこう。

 一般的な照明には、どれぐらいの照度が必要かというと、JISの照度基準表が参考になる。居間でいえば、全体の照明には30〜75lx、団欒には150〜300lx、読書には300〜750lxが推奨されている。階段や廊下も30〜75lxだが、深夜は1〜2lxあれば良いとされている。人間の目は暗い場所では暗順応するためだ。

 ELPAは1mで13lx、2mで3lxなので、やはり照明用としては暗い。それでも、夜間の廊下の照明に使ってみると、暗くは感じるものの使える範囲内だった。ずっと点けっぱなしにするような場所の常夜灯としては使えるだろう。ただし、1mの距離でも新聞を読むのは辛かった。

 電菱はこれよりも明るく、1mで47lx、2mで10lxあった。ELPAに比べると、ずっと普通の照明という感じになる。1mの距離であれば新聞も読める。近い距離で使うスタンド型の照明器具などでは十分に実用になる感じだ。

 ハイブリッド電球のLEDは、ELPAや電菱のものと異なり、赤みがかった電球色だ。明るさも、色も、豆球と同じ程度。明るさは、1lx/2lx。とても、新聞を読める明るさではない。階段や廊下の常夜灯として使うのが精一杯だろう。

 ほかの電球についてみてみよう。白熱電球は191lx/49lx、レフ球は450lx/92lx、蛍光灯電球は336lx/78lxだった。これに比べると電菱でも、ずっと暗いことが分かる。

 写真は特記しない限り、ホワイトバランスを電球モードに固定して撮影している。ELPAと電菱のLEDは青みがかって写っており、白熱灯などに比べて色温度が高いことがわかる。肉眼では、白色蛍光灯に近い印象の光だ。

白熱灯 レフ球 ボール型蛍光灯
ELPAのLED電球を点灯したとき 電菱のLED電球を点灯したとき
東芝のハイブリッド電球、通常の蛍光灯点灯時 東芝のハイブリッド電球、LED常夜灯点灯時
ホワイトバランスをオートにして、電菱のLED電球を撮影。肉眼ではこれに近い印象 LED電球のなかで、もっとも明るかった電菱では、1mの距離であれば雑誌も読める 電菱のLED電球の接写、うっすらとLEDが見える

●驚異的な低消費電力

電菱の消費電力。あまりにも低く、0になっている。

 続いて消費電力を測ってみよう。

 ワットチェッカーでは、WのほかにVA(ボルトアンペア)も測れるので、併記してある。

 LED電球は2機種とも、定格消費電力は2.5Wとされているのだが、いずれもこれを下回った。電菱のほうは、1Wを切っているため“0”と表示されてしまうほどだ。ハイブリッド電球のLEDモード時も同様で、1Wとなっている。

 これは、白熱電球/レフ球が51W、蛍光灯電球が12〜15Wなのに比べると、ずっと少ない。

 だいたい白熱電球の1/3〜1/4が蛍光灯電球で、LED電球はさらに、その1/10以下となる。

●値段は高いが用途を選べば実用に

ELPAのLED電球をぼんぼりで囲った室内灯

 現状では、LED電球の価格は非常に高い。白熱電球が百円前後、電球型蛍光灯が数百円のところ、2,000円〜4,000円もする。

 その分、低消費電力であることと、長寿命であることがメリットとなっている。

 特に寿命は、1,000〜1,500時間といわれる白熱灯や、6,000〜10,000時間といわれる電球型蛍光灯に対し、LED電球は約50,000時間と長い。

 あまり明るさを必要とせず、多数の電球を扱う電飾関係であれば、電気代が削減され、交換の手間も少なくなるというメリットは大きい。

 ただ、一般家庭においては、まだ用途が限られるというのが正直な感想だ。

 もっとLED電球を楽しめないかと思い、ELPAのLED電球をソケット付きのケーブルに接続し、ぼんぼりに囲って、室内灯にしてみた。熱くなることがないので、安心して点けっぱなしにしておける。現状では、こういった方法で楽しむのがよいかもしれない。

 LED電球はこれからも技術的な発展が見込める製品だけに、蛍光灯クラスの明るさを持った、一般の部屋で使える製品が登場することを期待したい。

□東芝ライテックのホームページ
http://www.tlt.co.jp/
□電菱のホームページ
http://www.denryo.co.jp/
□朝日電器のホームページ
http://www.elpa.co.jp/
□関連記事
【6月22日】【やじうま】東芝、電球ソケットに取り付け可能なLEDランプ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/0622/yajiuma.htm

(2006年7月31日)

[Reported by date@impress.co.jp]

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