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Seagate、フラッシュメモリ搭載の「Momentus 5400 PSD」
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Momentus 5400 PSD |
6月8日 発表
日本シーゲイト株式会社は8日、都内で記者説明会を開催し、同社初のハイブリッドHDDや1.8インチHDD、既存シリーズへの大容量モデルの追加を発表した。
●低消費電力/高速BootのハイブリッドHDDを2007年第1四半期出荷
記者説明会でのMomentus 5400 PSDの展示 |
「Momentus 5400 PSD」は、HDDにフラッシュメモリを組み合わせ、低消費電力で高速な起動やリズーム、長寿命を実現するハイブリッドHDDで、2007年第1四半期より出荷される。フラッシュメモリの容量は256MB。
ハイブリッドHDDは、使用頻度の高いデータをフラッシュメモリに格納することで、アクセス時間を短縮するHDD。フラッシュメモリのキャッシュから起動することで、プラッタを回転させることなく高速にOSを起動できるほか、消費電力を引き下げてバッテリの消費を低減するとともに、プラッタの回転時間を短縮してドライブの寿命を延長する。
主な仕様は、容量が最大160GB、インターフェイスがシリアルATA、キャッシュが8MB、回転速度が5,400rpm。ノートブックやタブレットPC、外部ストレージ向けに出荷される。
●同社初の1.8インチHDDを投入
ST18シリーズ |
同社初の1.8インチHDD「ST18」シリーズをハンドヘルドデバイス向けに、2007年第1四半期より出荷する。
同社が1インチのHDDで培ったテクノロジを採用し、ジョギング中などでもスムーズなストリーミングを提供するRunOnテクノロジを搭載している。また、オプションで1,500Gまでの耐久性をもつG-Force Protection機能を搭載できる。
主な仕様は、容量が60GB、インターフェイスがCE-ATA/IDE/ZIF、キャッシュが2MB、回転速度が3,600rpm。
●3.5/2.5インチでも大容量モデルを追加
記者説明会での展示 |
主力である2.5/2.5インチ製品にも新製品が追加された。上記2モデルのほか、既存のモデルの大容量化モデルなど、以下8モデルが紹介された。なお、今回発表された10機種すべてに、垂直磁気記録方式が採用されている。
・DB35シリーズ:フォームファクタは3.5インチ。750GBモデルが追加される。DynaPlay技術でDVR環境に合せてパフォーマンスを最適化できる。
・LD25シリーズ:フォームファクタは2.5インチ。低価格向けのモデルで、ゲーム機や省スペースPC向け。60/80GBモデルが追加される。
・Momentus 5400.2 FDE:ハードウェアベースでの暗号化に対応する2.5インチHDD。160GBモデルが追加される。
・Momentus 7200.2:2.5インチで7,200rpmを実現したHDDの第2世代製品。160GBモデルが追加される。キャッシュは8MB。
・Mirra Sync and Share Personal Server:新たにMacへ対応したサーバアプライアンス。容量は320/500GBで、回転速度 7,200rpm。
・8.0GB Pocket Drive:ポケットに収まるサイズのHDD。新たに8GBモデルが追加された。巻き取り式のUSBケーブルを備える。
・Savvio 10K.2:エンタープライズ向け。平均故障間隔時間が160万時間という高い信頼性を持つ。回転速度は10,000rpmで、容量は最大146GBまで。
・Barracuda ES:エンタープライズ向け。容量750GBで、GB当たりのコストパフォーマンスに優れるHDD。
出荷時期は、Savvio 10K.2とBarracuda ESが2006年第2四半期に、Mirra Sync and Share Personal Serverと8.0GB Pocket Drive、DB35シリーズが2006年第3四半期に、LD25シリーズとMomentus 5400.2 FDE、Momentus 7200.2が2007年第1四半期に予定されている。
DB35シリーズ | LD25シリーズ | Momentus 5400.2 FDE |
Momentus 7200.2 | Mirra Sync and Share Personal Server | 8.0GB Pocket Drive |
Savvio 10K.2 | Barracuda ES |
●8市場向けの42製品でほぼ100%の市場カバー率
日本シーゲイト株式会社 代表取締役社長 小林剛氏 |
本日開催された記者説明会では、日本シーゲイト株式会社 代表取締役社長 小林剛氏が、ストレージ市場と同社の展開について説明した。
同氏は、「デジタルコンテンツをストアし、送り出すにはストレージが必要であり、HDDの需要が高まっている」とした上で、「現在は、プロが作り、配信していた状況から大きく変化し、コンテンツをどこでもだれでも作れるようになった。今後は、さらなるデジタルコンテンツの需要の増大が見込まれており、ストレージの中核であるHDDを扱うシーゲートにとって大きなチャンスである」と説明した。
次いで、ストレージ需要の増加と予測を示し、「2003年にはトータルで4,500万台だったが、2006年には1億2,400万台になり、2009年には2億5,500万台に達する」とした。また、すべての市場で出荷数ベース、金額数ベースで増加していることを説明し、「HDDへの市場の要望は日ごとに増している」と語った。
その状況に対して、同氏は「ハンドヘルド、ゲーミング、自動車、DVR、ノートブック、デスクトップ、外付け、エンタープライズの8市場に対して42の製品をリリースし、ほぼ100%のマーケットから収益を上げていく」と展開を語った。去年は97%に止まったが、新たに1.8インチのST18シリーズの投入により市場をカバーできる範囲が広がるため。
質疑応答で0.85インチHDDについて問われると、「0.85~0.65インチはフラッシュメモリの容量との関係でいかがなものか」とし、「需要には1インチで対応していく」と述べた。
ストレージ需要の増加と予測(IDC調べ) | 8市場、42製品でほぼ100%のマーケットをカバー |
□Seagateのホームページ
http://www.seagate-asia.com/sgt/japan/
□ニュースリリース
http://www.seagate-asia.com/sgt/japan/newsreleasecnt.jsp?articleId=3416
http://www.seagate-asia.com/sgt/japan/newsreleasecnt.jsp?articleId=3420
http://www.seagate-asia.com/sgt/japan/newsreleasecnt.jsp?articleId=3417
http://www.seagate-asia.com/sgt/japan/newsreleasecnt.jsp?articleId=3418
http://www.seagate-asia.com/sgt/japan/newsreleasecnt.jsp?articleId=3419
□関連記事
【6月9日】Seagate、垂直記録方式採用の2.5インチ160GB HDDなど
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0609/seagate.htm
(2006年6月8日)
[Reported by matuyama@impress.co.jp]