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RSi、キッズプラザ大阪でロボットサービスの公開実証実験

三菱重工業の「wakamaru」と握手する来場者

開催期間:3月16日〜19日



 3月16日、ロボットサービスイニシアチブ(RSi)は大阪の子ども向け教育施設「キッズプラザ大阪」にて、ロボットとふれあい体験ができるイベント「ロボット大集合」を開催した。

 このイベントは三菱重工業の「wakamaru(ワカマル)」、富士通フロンテックの「enon(エノン)」、ビジネスデザイン研究所の「ifbot(イフボット)」、東芝の「ApriAlpha(アプリアルファ)」と体験ができるというもの。

 会場となったキッズプラザ大阪は子供向けの体験型博物館で、さまざまな技術や科学の遊びが体験できる場所。平日でも大勢の子どもたちでにぎわっていた。会場である5Fキッズプラザホールにも親子連れが訪れ、ロボットに話しかけたり、料理のレシピクイズをやったり、ロボットを通じてTVの電源をオン/オフしたりして楽しんでいた。

子どもたちにはかなりの人気 wakamaruが料理のレシピクイズを出してくる。音声認識が環境的に厳しいのでタッチパネルも用意されている
ビジネスデザイン研究所の「ifbot」。こちらはオススメ料理のレシピをプリントアウトしてくれる ifbot自身がWebサーバーの機能を持っており、自分のHPでレシピをまとめてくれている
富士通フロンテックの「enon」。オフィスや商業施設などで案内、搬送などの作業支援を行なうサービスロボット。荷物搬送機能も持っているが、今回はそちらのデモはなし 胸のタッチパネルでコミュニケーションできる 顔には6つのカメラがあり、ステレオ視で顔認識を行なう
東芝「ApriAlpha」。電子レンジ、TV、エアコンをサーバー経由で制御できる 各家電はBluetoothでサーバーと通信する ApriAlphaはホームロボットのコンセプトモデル。家電と人間の仲立ちをするインターフェイスとしてデザインされている

 それぞれのロボットは人と触れあうことを前提に、安全性についても配慮されており、ある程度気軽にロボットに触ることができる点が、他のロボット展などと違うところだ。

 特に難しいことを考えず、ロボットを体験することもできるが、このイベントの本来の目的は「人と共存を目指すパーソナルロボットの実証実験」だ。

 今回の実証実験を主催したロボットサービスイニシアチブ(RSi)は、2004年5月にソニー、富士通、三菱重工業の3社で設立されたロボットサービスの充実をはかるための業界団体。現在はサービスプロバイダーや自治体なども参加している。

 RSiではネットワーク経由あるいはネットワーク込みでロボットが提供するサービスのことを「ロボット・サービス」と呼び、ロボットのネットワーク対応機能の相互運用性を高めることでロボット向けコンテンツの充実を狙い、早期のロボットサービス普及を目指している。そのためのサービスのプロトコルや仕様の策定を行なっている団体だ。

 2005年2月18日〜21日にも、コンテンツプロバイダーから配信された天気予報情報をロボットが受け取り、それを使って天気予報を行なう公開実証実験を日本科学未来館で行なった。今回は2回目の実証実験で、大阪市が実施する「ロボットラボラトリー実証実験プロジェクト〜大阪市次世代ロボット実証実験助成事業〜」の補助を受けて行なわれている。

 コンテンツには前回の天気予報に加え、料理のレシピ情報と、大阪ならではということで関西芸人の音声情報などのエンターテイメントコンテンツを加え、ロボットサービスの充実を目指した。コンテンツはそれぞれ、気象情報は財団法人日本気象協会、レシピ情報は松下電器産業株式会社、タレント音声は株式会社M・V・Pが提供している。

RSi設立趣旨 ロボットを使うネットワークサービスの共通規格設立を提案している 今回の実証実験の内容
RSiのロードマップ第1段階 RSiのロードマップ第2段階

 三菱重工の日浦亮太氏はRSiが提供していく情報形式の今後について、「もっとマシーン・リーダブル、機械で解釈できる情報」を配信していく方向があり得るのではないかと今後の展望を述べた。「ロボットが情報を読み込んで音声認識に使う、あるいは情報提示に使う。機械が使い回しできるような形で情報を配信していきましょうという形でやってます。ロボットだけじゃなく、マシーン・リーダブルな情報を利用したいという企業に入ってもらうのも良いと思う」(日浦氏)。

 ただし、ロボットの場合、実際に動いて人に働きかける力があるというところが、純粋に受け身である他の機械とは違う特徴である。それを活かさないと据え置き案内端末のような機械と同じになってしまう。

 日浦氏は、今後は、ロボットがある情報を出すときに、状況を認識して、それに応じて出し方を変える、そのコンテキスト情報も含めた形でのコンテンツ情報提供が必要になるのではないかという。たとえば、人が集まってきているときはこれを、1人しか相手にしないときはこちらのコンテンツを、という形で、機械側がアクションするための情報を、センシングした環境情報に応じて変えるのである。

 「単に情報を取るだけではなく、この情報はこういうときに出すべきだという適用シーンの情報、コンテキスト情報も作っていかないと、コンテンツプロバイダーが狙った時に情報を配信できない。一方、ある程度ゆるく定義しておかないと、各ロボットのなかで活用しづらい。そのためにどのような形式が望ましいか、現在は、そこを議論している」(日浦氏)。

 また、今回は開催場所の性質を考え、音声認識よりもタッチパネルを使い、子どもに実際に触れてもらえるようなアプリケーションを考えたという。

三菱重工業・日浦亮太氏 会場風景 「キッズプラザ大阪」5F。ロボットなしでも楽しめる

 「ロボット大集合」の会期は19日まで(開場は10:00〜16:30)。キッズプラザ大阪の入場料はかかるが、ロボットとのふれあい体験そのものは無料。

□ニュースリリース
http://www.mhi-ir.jp/news/sec1/200603090026.html
□キッズプラザ大阪
http://www.kidsplaza.or.jp/
□関連記事
【2004年3月24日】ソニーなど3社、家庭向けロボットの普及促進組織「RSi」を設立
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0324/rsi.htm

(2006年3月17日)

[Reported by 森山和道]

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