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CeBIT 2006レポート【冷却メーカー編】

SLI用水冷キットが今年の旬か?
~デュアル12cm角ファン搭載CPUクーラーなども

会期:3月9日~15日(現地時間)

会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)



 CeBIT会場では、Zalman、Cooler Master、サイズ、Thermaltakeといった国内でも定評のあるメーカーが新製品を展示している。本レポートではこれら冷却メーカーの新製品を紹介する。

●Thermaltake

 Thermaltakeは11月に国内での発売を開始したGPU用水冷キット「Tide Water」の姉妹品を早速展示している。Tide Waterは、ラジエータ、タンク、ポンプなどが一体化し、拡張スロット部に取り付けるコンパクトな製品。

 「Tide Water Plus」はデュアルビデオカードに対応させたもの。ラジエータ兼タンク部はTide Waterと同等のものを使っている。「Tide Water mini」は、Tide Waterのラジエータ兼タンク部を2スロットから1スロットへとスリム化したもの。

従来のTide Water SLI対応のTide Water Plus 1スロット化したTide Water mini

 水冷製品としては、PC外部に設置する「Orchestra」と「Tribe VX」を展示。いずれも、同社既存製品「Symphony」のようにスピーカー系のデザインをしている。

Orchestra Tribe VX

 GPU関連の展示としては、上昇の一途をたどるビデオカード用電源ユニット「Power Express 250W」が展示。5インチベイに内蔵するPCI Expressビデオカード用電源ユニットで、PC本体とは別系統の電源を利用することで、SLIやCrossFireなど電力を必要とする場合に本体の電源を買い直さずにすむ。電源のON/OFFは本体の電源と連動するようになっているため、個別に入れる必要がない。

 もう1つ、冷却系ではないが同社が展示していたのが通常のマイクロタワーの2倍の高さはあろうかというPCケース「Mozart TX」。下段はマザーボード、上段はドライブ類専用となっており、熱源を分けることで廃熱効果を高めているようだ。

Power Express 250W Mozart TX。とにかく巨大
下段にマザーボードを収納 上段はドライブ類。背面にファンを4個搭載

●Cooler Master

 Cooler Masterからも、拡張スロット部にとりつける一体型のGPU用水冷クーラー「AQUAGATE Viva」が登場。2スロットを利用する構成で、下部にタンク、上部にファンを2個搭載する。また、ヘッドを取り替えることでCPU用としても利用できる。

 さらに、デュアルビデオカードに対応する「AQUAGATE DuoViva」も展示。こちらはタンクユニットを5インチベイに内蔵するようになっている。

AQUAGATE Viva ヘッドを取り替えることでCPU用にも使える AQUAGATE DuoViva

 このほか、ユニークな製品として、12cm角ファンを2個搭載した超巨大CPUクーラー「RR-CCH-ANUI-GP」が展示。ヒートシンクヘッドから6本のヒートパイプが扇状に伸びており、全体として逆三角形を描く形状とすることで、CPUソケット付近のパーツとの干渉を避けている。CPUはLGA775とK8シリーズに対応する。

RR-CCH-ANUI-GP こちらは10cm角ファン搭載のHyperDrive

●Zalman

 Zalmanの新製品の1つは、水冷タワーこと「Reserator」用オプションファン「ZM-R1」。14cm角ファンを搭載し、Reseratorのトップにかぶせるようにして使う。これにより、8~10度の冷却効果があるという。出荷開始は4月。

 このほか、従来製品より冷却効率を上げたというチップセットヒートシンク、CPUファン、GPUファンなどが展示されていた。

ZM-R1 Reseratorに装着したところ CPU用水冷ヘッドZM-WB4 Gold。チップセットヒートシンクも新製品
GPU用水冷ヘッドZM-GWB3 Gold CPUファンCNPS9700 LED GPUファンVF100

 また、同社が冷却ファンで展開している「Fatal1ty」ブランドの新製品となるATXケースと電源ユニットが展示。前面にファンを2個搭載するなど、廃熱に考慮しているほか、道具なしでHDDを取り付け可能という具合に、メンテナンス製の良さもアピールしている。電源は別売で、同じくFatal1tyブランドを採用する600W電源ユニットも新たに発売される。

Fatal1tyケース。外観は若干改良される予定 同ブランドのCPUファンなどと組み合わせて展示。マザーボードはABITの、オーディオカードはCreativeのやはりFatal1tyブランド製品と合わせており、3社では協同のマーケティングも行なっているという 600W電源ユニットも予定

●サイズ

 サイズはCPUファンの新製品として「Mine Cooler」を展示。台座とヒートパイプでつながれたフィンの中に収納する形で10cmファンを内蔵。ファン回転数は1,500rpmで、騒音レベルは22dBAに抑えている。Intel/AMD両CPUに対応。

 また、ファンレスの「Infinity」も展示。デモ機はサイドに2個のファンを装着しており、Pentium Dを4.5GHzにまでオーバークロックするデモを実演し、冷却能力の高さをアピールしていた。

【お詫びと訂正】初出時に、Infinityはファンを装備しないとしておりましたが、製品ではファンが装備されます。お詫びして訂正させていただきます。

CPUファンMine Cooler CPUファンInfinityのデモの様子。本来はファンレス。組み合わせているGPUヒートシンクと750W電源ユニットも同社のプロトタイプ 空冷で4.5GHzオーバーを達成

 また、5インチベイ内蔵型HDDケース「Quiet Drive」が展示。まず、HDDを小型のケースに収め、その上下に熱を伝えるシートを貼った上で、内部にゴムを詰めた大型のケースに入れるという構造で、振動、発熱、騒音を抑える。パラレル/シリアルATA両方に対応する。

HDDケースQuiet Drive 開発中のプロトタイプも多数展示 ソニー製ベアリングを採用した8cm/9cm角ファンを開発中

□Cebit 2006のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□CeBIT 2006レポートリンク集
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2006/link/cebit.htm

(2006年3月15日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]

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