|
マイクロソフト、年末商戦に向けたプレス説明会を開催
|
マイクロソフト株式会社Windows本部兼モバイル&エンベデッドデバイス本部業務執行役員 シニアディレクター 佐分利 ユージン氏 |
10月21日開催
マイクロソフト株式会社は、年末商戦にむけた同社の基本方針について、記者会見を開催した。
会場では、同社Windows本部兼モバイル&エンベデッドデバイス本部業務執行役員 シニアディレクター 佐分利 ユージン氏が、秋から年末にかけた、マイクロソフトの基本方針についてプレゼンテーションを実施した。
まず、コンシューマ市場の基本戦略として、My PCの普及促進を掲げた。これは、PCの世帯普及率が65%を超え、家庭内でも自分専用PCのニーズが高まっていることから、1人が1台のPCを所有し、活用してもらうためのデジタルライフスタイルを提案していくというもの。同社では21日付けで「やっぱりmyPC」サイトを公開している。
マイクロソフトのコンシューマ基本戦略 | デジタルライフスタイルで想定されるシナリオ |
これに関連して、Windows XP Media Center Edition(MCE)のアップデートやWindows XP Tablet PC EditionのショップブランドPCへの展開などについて説明が行なわれた。
Windows XP Media Center Editionでは、新たに「メディアオンライン」機能を提供。従来からメディアオンラインの項目はMCEのメニューに存在してはいたが、コンテンツの提供は米国のみで、日本国内ではサービスが開始されていなかった。今回、10月26日より、「バンダイチャンネル」、「BIGLOBEストリーム」、「GyaO」、「ヤマダ電機」、「ロイター」、「MSNミュージック」の6社が、コンテンツの提供を開始するという。
また、Media Center Extender(MCX)に対応するXbox 360についても言及。Media Center Extenderは、すでに公開中のMCE対応アップデートである「Update Rollup 2」で追加された機能。これにより、ネットワークで接続されたXbox 360から、MCE対応PCに格納されている映像や音楽コンテンツを視聴可能になる。Xbox 360とのコラボレーションにより、ユーザー層の拡大を図るほか、量販店において「デジタルライフスポット」を設置し、デジタルコンテンツの利用について訴求していくという。
メディアオンラインでコンテンツを提供する6社 | メディアオンラインのメニュー画面 | BIGLOBEストリームを再生したところ |
ヤマダ電機は商品販売サイトを配信。動画による商品紹介も | Media Center Extenderに対応するXbox 360ならMCEのコンテンツをネットワーク経由で視聴可能 |
Windows Media Playerについては、これまで日本国内だけでも2,500万ダウンロードが記録されたとしており、メディアプレーヤーとしてはメジャーであることを強調。しかし、初心者からの問い合わせも多いとし、チュートリアルCD「ネットで音楽スタートCD」を作成。来週から開催されるWPC EXPO 2005の会場や首都圏の量販店などで配布するという。
「ネットで音楽スタートCD」では、WMPへの音楽データの取り込みかたや、音楽配信サービスの利用方法などを、Flashを使って紹介している。
「ネットで音楽スタートCD」のメニュー画面 | WMPの利用方法をFlashで解説 | 音楽配信業者5社、デバイスメーカー7社と提携 |
株式会社東芝 モバイルギガ事業部 モバイル営業部 部長 福島昌登氏 |
会場ではパートナー企業を代表して、株式会社東芝 モバイルギガ事業部 モバイル営業部 部長の福島昌登氏が挨拶。福島氏は、「音楽配信の業界では、“A”で始まる企業が非常に強い」とアップルの音楽配信サービスの好調ぶりに触れ、「来年以降は、A社にはないサービスとしてサブスクリプション機能を生かした定額制での音楽配信などを導入し、新しい配信システムを立ち上げたい」と意気込みを語った。
Windows XP Tablet PC Editionについては、デスクトップPCにおけるTablet PCの展開を視野に入れ、新たに11月下旬よりDSP版を提供することを明らかにした。アプライド株式会社、株式会社サクセス、株式会社クレバリー、株式会社サードウェーブらがすでにリリースを表明しており、デスクトップPCと液晶タブレットをセットにした製品などが販売される。なお、当面は、完成したPCへのバンドルのみで、通常のWindows XPのように、HDDやメモリ製品とのバンドル販売は実施されない見込み。
デスクトップPCへのTablet PCの採用については、従来から要望があったものとしており、Tabletの機能は特殊な用途ではなく、一般的なPCに浸透させていきたいとした。
会場に展示された富士通の「FMV-P8210」 | レノボ・ジャパン「ThinkPad X41 Tablet」 |
日本HP「HP Compaq tc4200 Tablet PC」 | サードウェーブから参考展示されたデスクトップタブレットPC |
富士通株式会社 パーソナルマーケティング統括部 クライアントPCグループ プロジェクト部長 牧野陽一氏 |
ここではTablet PCの提供メーカーとして、富士通株式会社 パーソナルマーケティング統括部 クライアントPCグループ プロジェクト部長である、牧野陽一氏が、同社の小型Tablet PC「FMV-P8210」を紹介した。
FMV-P8210は、本体サイズ232×167×34.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量990gと小型軽量が特徴な、コンバーチブルタイプのTablet PC。感圧式タッチパネルを採用し、電磁誘導式にくらべてコンパクトな設計が可能になったという。指紋認証機能なども備え、セキュリティにも配慮されているほか、耐久性については、天板側だけでなく、液晶パネルを表にした場合の荷重試験も実施し、ラフな扱いをされても耐えられるものにしたという。
このほか、マイクロソフトでは、11月11日より、「拡張パック for Tablet PC Editon」を無償ダウンロードで提供する。これは、ペンに最適化された「インク デスクトップ」、「Snipping Tool」、「Send to OneNote 2003」、「Hexic Deluxe」の4機能と、「エナジーブルーテーマ」というデスクトップテーマがセットになっている。
特にインク デスクトップ機能では、デスクトップ上にペンで自由な描画ができるもので、メモ用紙やカレンダー、ToDoリストなどのテンプレートなども用意され、デスクトップをメモ帳代わりに利用できる。
インク デスクトップを使ってデスクトップに手書きをしたところ | カレンダーなどのテンプレートも用意される |
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/
□ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2451
□やっぱりmyPCのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/startsomething/
□関連記事
【10月13日】富士通、重量約990gのキーボード付きタブレットPC
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/1013/fujitsu.htm
(2005年10月21日)
[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]