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日立、新モデル「Prius N」シリーズ発表会
~イメージキャラクターの伊東美咲さんも登場

8月31日開催



 株式会社日立製作所は31日、都内でPC製品の新モデル「Prius N」シリーズの発表会を開催した。

 発表されたのは、デスクトップが3製品6モデル、ノートが1製品3モデルの計9モデル。デスクトップは「Prius Deck」がHDMI出力を装備し、「Prius Air」が地上デジタル放送に対応しD端子を装備するなど、家電との融合を意識した製品になっている。各製品のスペックなどは関連記事を参照されたい。

●PCもハイビジョン展開

株式会社日立製作所 執行役常務ユビキタスプラットフォームグループ長&CEO 立花和弘氏

 発表会ではまず、同社執行役常務ユビキタスプラットフォームグループ長&CEO 立花和弘氏が「日立のデジタル家電戦略」を説明し、全面的なハイビジョン展開を行なうことを明らかにした。

 同氏は、「2005年末には地上デジタルを受信可能な世帯が2,700万世帯となり、総世帯数の57%にあたる。また、各家庭のブロードバンド化が進み、FTTHへの移行も大きくなっている。日立は次世代の“3種の神器”を薄型TV、HDD/DVDレコーダ、ハイビジョン対応PCとする」と語り、PCを同社主軸製品の1つとする姿勢を明らかにした。

 同社は薄型TVやDVD/HDDレコーダ「Wooo」を家庭向けに展開しているが、それに今回発表の「Prius」を加え、経営資源を集中し、ハイビジョンを全面展開していく。

地上デジタル放送の受信可能世帯推移とブロードバンド契約の普及 次世代の“3種の神器”にハイビジョン対応PCを定義 「Wooo」だけでなく「Prius」もデジタルホーム展開

株式会社日立製作所 コンシューマ事業部統括本部CMO兼開発本部長 大石志郎氏

 続いて、同社コンシューマ事業部統括本部CMO兼開発本部長 大石志郎氏が、「日立のBB(ブロードバンド)パソコン構想」を解説。ユーザーの利用形態を「トリプルプレイ」と称し、携帯機器などの0フィート、PCなどの2フィート、TVなどの10フィートの3つの視点があること説明。

 PCは携帯機器との連携が可能で、今回のPriusに実装したHDTV出力などにより、0フィートと10フィートを繋ぐ中心(2フィート)にPCを据えたいという。これを“BBパソコン”として、PC録画でダイジェストを作成する「いいとこ観」や、録画予約/再生録画の操作を近くにあるPCの画面でできること、映像をHDで再生しながら、インターネットやメール、音楽ダウンロードなどを可能にしたとした。

トリプルプレイをカバーする“BBパソコン”の概念 新型Priusで実現できるもの

株式会社日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループインターネットプラットフォーム事業部長 金子徹氏

 最後に、同社ユビキタスプラットフォームグループインターネットプラットフォーム事業部長 金子徹氏が新製品を紹介した。「ハイビジョン Prius」と名付けた今回の製品は、Pentium D搭載の薄型モデル「Prius Deck N」と地上デジタルチューナ内蔵の「Prius Air」。

 「Prius Deck」は、HDMI出力とDVI出力、ブロードバンドによって各コンテンツを出力するホームサーバーとして、「Prius Air」は地上デジタルチューナからD端子やD-Subによって出力する次世代TV PCと位置付けた。

「Prius Deck」の役割はホームサーバー 次世代TV PCと位置付けた「Prius Air」 「Prius Deck」のエアフロー図
「Prius Deck」の出力形態。チップセットの出力を利用したHDMI端子を装備 「Prius Air」のブロック図。地上デジタル対応チューナモジュールが中心となる ソフトウェアの強化点

 Prius Deckは、幅59mmと超薄型の筐体を採用したモデル。CPUにはPentium D 820(2.80GHz)を搭載しているが、ヒートパイプ採用の大型ヒートシンクと、前面から吸気する3つのファンによりシステム全体を冷却可能にしている。

 また、PCとしては初めてとなるHDMI 1.1準拠の端子を装備。これはIntel 945G Expressチップセットの出力からSilicon Image製のトランスミッタを介して背面に実装している。付属する20型ワイド液晶には前面にDVDスーパーマルチドライブ、USB端子、カードリーダなどを備えているが、これらは液晶とPC本体を専用データケーブルで接続し、USBでデータのやりとりを行なっている。

 Prius Airは独自開発した地上デジタル専用チューナモジュールを内蔵。モジュールには自社のVLIEW方式メディアプロセッサを搭載し、ハイビジョン映像、高画質化、暗号化の各処理を行ない、モジュールに装備されたD端子から出力する。

「Prius Deck」。本体幅は59mmとかなり薄くなっている 「Prius Deck」の内部。薄型ながらHDD×2を搭載できる 巨大なPentium D用のヒートパイプ採用ヒートシンク。前面は3つのファンが装着されている
HDMI端子。右側は「専用モニタ」とあるが、通常のDVI-Dコネクタ DVDスーパーマルチドライブ内蔵の液晶の背面。PCとはUSB信号/リモコン受光用データのやりとりをする専用ケーブルや音声端子が見える 液晶のDVDスーパーマルチドライブとカードリーダ部
地上デジタル放送対応の「Prius Air」 背面にはPCIカードにD端子が装備されている B-CASカード挿入口も備える

 録画ソフトの「Prius Navistation4」は新たに地上デジタル録画に対応。また、ダイジェスト機能「いいとこ観」では、これまでの野球、サッカー、相撲、音楽に加えて、ゴルフとニュースを追加した。

 ほか、文字を音声で読み上げる「読みワザ」機能は、これまでのInternet Explorerに加えて、Acrobat、Word、Excelの読み上げにも対応した。

 質疑応答では、他社が販売している32型などの大画面モデルの展開について質問があがり、「今後、何らかの発表を行なう」と、展開予定であることを明らかにした。また、IntelがIDFで明らかにしたデジタルプラットフォーム「Viiv」については、こちらも「将来的にサポートする」と回答した。

●イメージキャラクターは引き続き伊東美咲さん

Priusのイメージキャラクターは引き続き伊東美咲さん

 発表会には、同製品のイメージキャラクターを務める女優の伊東美咲さんが登場。トークセッションでは、伊東さんが“欲しいパソコン”について「デザインと、画面の綺麗さを重視します」と回答。PCの利用法は「ネットショッピングなどで利用しています。これからはブログにチャレンジしてみたい」と語った。

 新型Priusについては、「わたしも1台持っていて、『いいとこ観』の機能は便利で、スポーツ番組で使っています。今回のはニュースが新しく追加されたので楽しみ」とし、「新しいPriusは綺麗な画面といいとこ観など素敵になっているので、ぜひ買ってください」とアピールした。

液晶一体型の「Prius Air One」。今回はチップセットなど内部のスペック変更で外観はほぼ変わらない 「Prius Note」のPentium Mモデル。Prius Noteシリーズは筐体が一新されている
「Prius Note」のTVチューナ搭載モデル 「Prius Note」の下位モデル。手前のCD操作ボタンがなくなりカードリーダを装備したほか、右側面にUSBやD-Subなどのインターフェイスを集めている 販促ポスターも貼られていた

□日立製作所のホームページ
http://www.hitachi.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2005/08/0831.html
□関連記事
【8月31日】日立、従来比53%にスリム化された「PriusDeck」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0831/hitachi1.htm
【8月31日】日立、地上デジタル放送に対応した「Prius AIR」など
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0831/hitachi2.htm
【8月31日】日立、アルミの質感を生かした新デザイン「Prius Note」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0831/hitachi3.htm

(2005年8月31日)

[Reported by yamada-k@impress.co.jp]

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