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松下電器、夏休み恒例の「手づくりLet's note工房」開催
~神戸工場に全国から50組の親子が参加

手づくりレッツノート工房が開催された松下電器神戸工場。数少ない国内一貫生産のパソコン工場だ

8月27日 開催



 松下電器産業株式会社は、8月27日、同社神戸工場において、毎年恒例となっている「手づくりLet's note 工房」を開催した。

 夏休み期間中の小学生から高校生までを対象に、実際にノートパソコンの組み立てを体験してもらおう、というもので、今年は全国から約700人が応募。そのうち、抽選で選ばれた、北は茨城県から、南は福岡県までの50人が参加した。参加者は、小学4年生から高校3年生までと幅広い。約半分となる23人が女児だった。

 12万円の参加費で、Let's noteを組み立てでき、しかも工場訪問などの体験ができるとして、年々人気が高まっているイベントだ。

 午前10時からの開校式では、同工場の社員が扮したレッツノート博士と、博士の助手の助手、そして、着ぐるみを着たねずみのチュー太が、パソコンの概要や、組み立ての諸注意などを説明。その後、午前10時30分から工場のラインのなかに特別に用意された工房用の作業台を使って、世界で一台の自分のパソコンの完成を目指して、組み立て作業が始まった。

 昨年の工房では、40人が参加したが、今年はさらに10人増やして50人が参加。2人の生徒に1人の講師がつくという体制で臨んだ。

2人の子供に1人の先生という体制。お揃いの赤いポロシャツを着た先生たちは、「パソコづくりの熱血エキスパート」と紹介された 今年は50人の子供たちが参加した。約700人の応募のなかから選ばれた幸運の持ち主たちだ 今年は4回目の開催。その人気ぶりからノボリを新たに用意

 「今年で4回目ということもあり、例年以上に応募人数が増えたが、社員の間からも、講師としてこのイベントに参加したいという希望者が増加したことで、2人に1人という万全の体制で臨むことができた」と、松下電器パナソニックAVCネットワークス社システム事業グループITプロダクツ事業部 高木俊幸事業部長は語る。

 子供たちがパソコンを組み立てるというユニークな体験だけでなく、工場の社員のモチベーションを向上させるという点でも、このイベント開催は、大きく寄与しているようだ。

 実際、工場の社員は、6月から準備室を設置。残業のあとに、工房の準備のために、さらに深夜近くまで残業をして当日を迎えた。

 「台風の影響が心配だったが、前日から関東地区の参加者には電話連絡をして、状況を確認するなど、万全の準備を整えた。当日を快晴で迎えられて、全員が参加でき、社員もホッとした」(人事センターシステム人事グループ人事チーム神戸地区人事総務担当参事・林田輝幸氏)という。

 今回、子供たちが組み立てたパソコンは、「Let's note T4」。軽量化と長時間駆動を実現したモデルで、配線やコネクタの接続などに細かい作業が多い。前年よりもやや作業が難しくなっている印象を受けた。

 それでも、細かい作業をうまくこなす子供が多いこと、さらに講師がしっかりとサポートしたこともあって、時間内に組み立てが完了。電源を入れて、全員のパソコンが動作することを確認して、工房は終了した。

 藤田尚住工場長は、「神戸工場は、日本でパソコンを一貫生産する数少ない拠点の1つ。それを利用して、日本の物づくりの意味を理解し、実際に体験してほしいと思って企画した。また、来年もレッツノート工房を開催し、多くの子供たちに日本の物づくりを体験してほしい」と語った。

 組立が終了した後には、お楽しみイベントや、工場見学に参加。参加者は親子で楽しい一日を過ごした。

今回組み立てるのはLet's note T4。すべての部品点数は、1500点以上を超えているという いよいよ組み立てを開始。実際に生産を行なっている工場の一角を使って開始

一番最初はハードディスクを緩衝材のケースに入れる

ハードディスクをコネクタに差し込んで、本体のボトムケースに取り付け

液晶パネルの補強金具を取り付け、ネジ締めを行なう ここから細かい作業が続く。液晶パネルとのケーブル接続。導電布の貼り付け、そして、配線したケーブルはボトムケースの溝にあわせて通すといったいくつかのケーブル処理作業が続く 天板は、カラーが自由に選べる。今回の工房では、ブループリントが一番人気。2番目はオレンジノートだった

いよいよトップケースが登場。タッチパッドフレキを、ボトムケースの基板に接続する なんとなくパソコンらしくなってきた ここまでで約45分間。ちょうど中間に達したところで、一度みんなでノビをする

後半の最初は、トップケースのネジ締めから ここで治具(じぐ)を利用。緑色の棒状の治具を差し込むことで、USBポートの基板がずれることなく確実にネジ締めができる。工場の現場で生んだ知恵の1つ キーボードの取り付けに入る

キーボードをボトムケースのコネクタに接続する。これも細かい作業 キーボードの下には放熱板を挿入する キーボードをトップケースのツメの下に入れて固定する

本体右手前にあるアンテナ基板を取り付ける その上に、アンテナカバーを取り付ける 裏面からキーボード金具を取り付け、さらにネジ締めを行なう

バッテリーを装着して、組み立ては完了 完成までに約1時間30分。世界に1台の自分だけのパソコンが完成した

自分で作ったパソコンは、専用ツールを利用して自分で動作確認検査を行なった。全員のパソコンが完全動作 最後にパソコンを梱包して、組立教室は終了

昼食時間を利用したイベント。「これまでの工房の組立で持ち帰れなかった生徒は1人いた」との問題の答えは×。累計で210人が参加したが、全員が組立に成功している 組立後には、実際に工場で利用している電動ドライバーによるネジ締めを体験

松下電器のノートパソコンは3人が乗っても大丈夫というデモストレーション。子供たちもびっくり みんなが作ったパソコンをプロが組み立てるとどれぐらいかかるのかといったデモストレーション。普段は電動ドリルを利用しているが、これを通常のドライバでチャレンジ。タイムは8分35秒

最後に閉校式。みんな自分のパソコンを前にニコニコ 工場のみんなで見送って、手づくりレッツノート工房は終了した

□松下電器産業のホームページ
http://panasonic.co.jp/
□開催告知
http://panasonic.biz/pc/news/koubou2005/index.html
□Let's note T4製品情報
http://panasonic.jp/pc/products/t4g/
□関連記事
【2004年7月7日】松下、夏休みノートPC組み立て体験教室を開催
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0707/pana.htm

(2005年8月28日)

[Reported by 大河原克行]

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