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IDF基調講演レポート

デジタルホーム向けの新ブランド「Viiv」を発表

デジタルホーム事業本部副社長兼本部長ドン・マクドナルド氏

会期:8月23日〜25日(現地時間)

会場:Mosconeコンベンションセンター
   (米国カルフォルニア州サンフランシスコ)



 IDF2日目は、デジタルホーム事業本部副社長兼本部長のドン・マクドナルド氏による、デジタルホームに関する基調講演が行なわれた。このなかで、デジタルホーム向けのプラットフォームブランド「Viiv(ヴィーブ)」を発表。Centrinoに続く、第二のプラットフォーム戦略が開始された。

●デジタルエンターテインメント業界はすでに確立している

既存のメディアは1つの技術からスタートし、コンテンツ、配給方法、視聴方法が確立されていった。デジタルエンターテインメントも、こうした各ソリューションが確立されており、1つの業界として確立している

 マクドナルド氏は冒頭で「デジタルエンターテインメント業界の時代へ入っている」と述べ、ビジネスチャンスの広がりに期待感をもたせていたこれまでの講演よりも、業界が産業として成り立つ、一歩先の時代へと移行していることを主張。

 これまでのメディア業界は1つの基礎技術からスタートしたが、デジタルエンターテインメント業界においても、そうした各分野の技術・製品が揃いつつある。つまり、デジタルエンターテインメントは一時的なブームではなく、既存メディアと同じ形態を持つデジタルエンターテインメント業界が誕生したわけだ。

 そのデジタルエンターテインメント業界はホームネットワークとインターネットによって推進されるが、現在、世界の約3億世帯がブロードバンド環境を手に入れている。この現状だけでも20億台のスクリーン(つまりデジタルコンテンツ再生デバイス)を持っている。今後も、この環境は拡大していくことになり、極めて巨大なマーケットとなる。

 そして、この業界を拡大していくためには技術的な面よりも、ユーザーが何を求めているか、が重要であるとしている。Intelでは民俗学の研究も行なっているが、国の違い、文化の違いによって、ライフスタイルに大きな違いがあるし、ニューヨークで行なった“リビングで一番好きなものは?”というアンケートでもカウチ、テレビ、ソファ、パソコン、金魚を見ていること、妻と一緒にいられること、といったさまざまな回答が得られる。

 つまり、昨日のオッテリーニ氏の講演にあったニーズに対して技術を投入するという話と同様のことだ。人々の生活にあった技術を導入する必要があり、しかも「デジタルをいかに家に導入するか」ではなく、「家をいかにデジタル化するか」という視点がなければ、デジタルホームは本当のエンターテインメントの領域までは入っていかないとしている。

●業界を推進する技術

 続いて、こうしたコンシューマユーザーのニーズに対応できるハードウェア、システムの設計について、春に紹介された内容に加え、2つの新たな取り組みを発表した。

 1つはディスプレイデバイスの標準化だ。コンテンツ視聴デバイスは、さまざまなプラットフォームを利用して提供されていくが、これに利用されるディスプレイは統一されたインターフェイスであるべきだとした。例えば、PCと家電のインターフェイスが異なっていては不便ということである。

 もう1つは家庭内の接続性向上だ。最近では特にワイヤレス接続が注目され、長距離であればWiMAX、近距離であればUWBやWi-Fiといった規格がデジタルホームの分野において利用されるとしてきた。加えて、有線接続も無視できない存在とし、「HomePlug Powerline Alliance」への加盟を発表。HomePlug Powerline Allianceは、家庭用コンセントを利用したネットワーク規格を策定している団体で、現在、200Mbpsの帯域を持つ規格が用意されているという。

 こうした周辺技術の推進に加え、当然ながらデジタルホーム向けのプラットフォームも開発が進められており、新マイクロアーキテクチャを搭載したCPUを、デジタルホーム向けプラットフォームへも投入する点、「Golden Gate」と呼ばれるコンシューマ向けのコンセプトPCが発表された。

 他方、コンシューマエレクトロニクス向けプラットフォームは春に紹介されたIntel 815/830チップセットに加え、今年の4月に発表されたIntel 854。同じく4月に買収したOplus Technologiesの技術を用いたディスプレイプロセッサ「M301」が紹介された。また、将来、チップセットとディスプレイプロセッサは1つのシステム・オン・チップとなるであろうとの道筋を表明している。

 このほか、*Tsのデジタルホームへの利用として、VTとiAMTを使ったPCメンテナンスサービスのデモが行なわれた。VTによりパーティショニングしたいくつかの環境を作っておき、うち1つをメンテナンスサービスからアクセスできる環境にしておく。メンテナンスを行なうサービスプロバイダがiAMTを使ってクライアントのPCへアクセスし、ウイルス検査や新しいアプリケーションをインストールするというデモで、こうした*Tsを使った新しいビジネスが存在することをアピールしている。

PC向けプラットフォームのロードマップ。ConroeやMeromを使ったプラットフォームの投入が表明されている Napaプラットフォームを用いたコンセプトPC「Golden Gate」 同じくGolden Gateの黄色版。DVI、Sビデオ出力やビデオ入力端子などを備える
コンシューマ・エレクトロニクス向けプラットフォームのロードマップ。将来はチップセットとディスプレイプロセッサを統合したシステム・オン・チップへとなっていく 32bitのディスプレイプロセッサ「MN301」を発表。4月に買収したOplus Technologiesの技術を統合したシステム・オン・チップである
「MN301」を利用したセットトップボックスのリファレンスデザインも公開 アプリケーションのインストールをリモート処理するでも。デジタルホームにおけるiAMTとVTの活用例だ

●デジタルホームPC向けプラットフォーム「Viiv」

 このように、デジタルホームを構成する技術については革新が進んでいるが、あとはユーザーにいかに浸透させていくかが重要であるとし、デジタルホーム向けのブランド「Viiv(ヴィーブ)」を発表。2006年第1四半期に投入するとした。

 Viivは、デュアルコア、チップセット、ネットワーク機能といった同社の技術で構成されるプラットフォームブランドで、消費者が今後デジタルエンターテインメントをどう楽しむかを検討し、使い勝手、パフォーマンス、接続性に重点を置いて設計されているという。

 特にユーザーが簡単にコンテンツにアクセスでき、そして楽しめることを重視した使い勝手を重視している。例えば、すべてのViiv PCはリモコンで操作ができる。

 また、「Intel Quick Resume Technology」と呼ばれる技術を導入することで、家電機器並みの感覚でオン/オフを瞬時的に行なえるとしている。もちろん、これはPC自体のオン/オフであり、ディスプレイのオン/オフではない。

 こうしたブランド戦略としては、すでにモバイル向けのCentrinoが存在し、成功を収めている。ViivはCentrinoに続く第二のプラットフォームブランド戦略として、また、マクドナルド氏が率いるデジタルホーム事業本部の最初の一歩として必ず成功させたい、と強い決意を表明し、合わせて開発者への協力を求めている。

デジタルホームPCの新ブランド「Viiv」を発表 Viivのデモ。デモではメディアサーバーに収められたデータをトランスコードし、デジタルメディアアダプタで再生している。操作はすべてリモコンで行える

□IDF Fall 2005のホームページ(英文)
http://www.intel.com/idf/us/fall2005/

(2005年8月26日)

[Reported by 多和田新也]

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