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CeBIT 2005会場レポート

デュアルEdenなど多彩なマザーボード展示
〜S3やXGIもPCI Express対応

会期:3月10日〜16日(現地時間)

会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ(Hannover Messe)



 各社の新チップセット搭載マザーが多数展示されたCeBIT2005だが、こうした正統派のデスクトップ向けマザーだけでなく、ちょっとユニークな指向の製品も展示されている。ここでは、そういう製品を中心に、デスクトップ向け以外のマザーボード、ビデオカードの新製品を紹介する。

●VIAが「EPIA DP」や「GammaChrome S18」などをデモ

 VIAは、同社のNano-ITXプラットフォーム向けプロセッサ「Eden-N」を使った、デュアルプロセッサシステムを公開。実際に稼動しているデモを実施している。

 「EPIA DP-310」と呼ばれるこのシステムは、1GHz駆動のEden-Nプロセッサを2基搭載したもので、FSBは200MHz。Eden-N 1GHzはファンレスでも動作可能な点が1つの特徴として挙げられるが、本システムでは二つのCPUを跨ぐ格好で、ヒートシンクとファンが搭載されている。フォームファクターは17×17cmのMini-ITX。ノースブリッジには「CN400」、サウスブリッジには「VT8237R」を搭載する。

 同社では本システムをサーバーソリューションに最適としている。1基のGigabit Ethernetに加え、2基の100BASE-TX対応LANポートを装備するほか、Eden-Nに組み込まれたデータ暗号化機能「VIA PadLock Hardware Security Suite」などが活きるからだ。

 また、デュアルコアのシステムながら電力消費が小さい点もアピールしている。例えば、シングルボードの1Uケースをラックに収めた場合、合計で84プロセッサとなるが、この場合の消費電力は1.3kW以下。また、5Uサイズのブレードシステムでは256個のプロセッサをラックに収納でき、この場合の消費電力は3.8kW以下としている。

Eden-Nを使ったデュアルプロセッサシステム「EPIA DP-310」。中央右寄りのファンとヒートシンクの下に2個のEden-Nが搭載されている ディスプレイには二つのプロセッサが稼動していることを示すパフォーマンスモニタが表示されていた 本システムのレイアウト
本システムの主な仕様。現在PCBは8層となっているが、次のステップで6層(可能なら4層)を目指すとのこと EPIAシリーズを使った5Uサイズのブレードシステム。Mini-ITXのEPIAマザーが8枚搭載可能

VIAのPCI Express対応GPU「GammaChromeS18」

 また、VIAは昨年3月にPCI Express対応グラフィックチップの「GammaChrome」を発表しているが、本会期中にはメインストリーム向けの「GammaChromeS18」を発表。より具体的な製品として姿を現した。

 最大1080iに対応するHDTVエンコーダを内蔵するほか、プログラマブルビデオエンジン「Chromotion2」、ビデオフィルタ機能の「ArtisticEffects」などを搭載。

 なお、GammaChromeS18にはコアクロック、メモリクロックの違いにより、3製品がラインナップされる。それぞれの製品名とコアクロック/メモリクロックは次のとおり。

・GammaChromeS18 Ultra(500MHz/900MHz)
・GammaChromeS18 Nitro(450MHz/800MHz)
・GammaChromeS18 Pro(400MHz/800MHz)

 このほか、NVIDIAが提唱するノートPC向けビデオカードのMXMを採用した、「GammaChrome XM18」も発表。S18をベースとしているが、コアクロック/電圧、PCI Expressレーン数を動的に変化させる省電力機能が盛り込まれている。

GammaChromeS18 Nitroのサンプルカード こちらはGammaChromeS18 Proのサンプルカード RADEON 9600 XTを比較対象とした3DMark05の結果
MXMを使ったモバイル向けビデオカード「GammaChrome XM18」の、MXM-IIサイズのサンプル。ただし、今回のサンプルにはGammaChromeS18が搭載されている MXM-I/II/IIIの3種類をリリース予定。それぞれサイズやメモリ容量が異なる コアの動作クロック/動作電圧による消費電力の違い。これらを動的に切り替えることができる
PCI Expressのレーン数を動的に変化させることでリンクパワーを抑制する技術も搭載。16レーン時に1.4W、8レーン時に0.7W以下、アイドル状態の1レーン時では0.35W以下とされている VIAでは、将来的に1GHzを超えるクロックのGPUをリリースする目標を掲げている

●XGIからはVolariのPCI Express版が

 XGIでは、ブースでの展示はなされていないものの、PCI Express版のVolariを用意していた。「XG47」のコードネームを持つビデオチップで、正式な製品名は「Volari 8300」を予定しているという。

 PCI Expressをネイティブサポートし、DirectX9.0のShaderModel2.0をサポート。Volariシリーズの特徴ともいえるHDTV出力をサポート。また、デ・インタレースやMotion Compensation、IDCT、3:2プルダウン補正といった動画の高画質化を行なうビデオプロセッサを搭載する。

 ちなみに、この時期のShaderModel2.0対応製品ということでも分かるとおり、XG47はバリューセグメントに向けた製品となり、価格は100ドル以下が想定されている。

 最近のバリューセグメント製品といえばNVIDIAのTurboCacheやATIのHyperMemoryといった、ローカルメモリとメインメモリの両方からフレームバッファを確保できる技術がブームになっているが、XG47も同等の機能として「eXtreme Cache Architecture」を投入している。

 フレームバッファの最大容量は、PCのメインメモリ容量ごとに定められる。XG47では、256MBの場合は64MB、メインメモリ512MBの場合は64または128MB、メインメモリ1GBの場合は128MBが確保される。ローカルメモリの容量は、32MB、64MBのモデルを想定しているほか、将来的にはビデオカード上にメモリを搭載しないモデルも予定しているという。

 なお、コア350MHz/メモリ300MHz(メモリ容量64/128MB)、コア350MHz/メモリ250MHz(メモリ容量32MB/16MB)のデスクトップ向け版、コア250MHz/メモリ250MHz(メモリ容量32/64MB)のMXM Type-I版がラインナップされる予定だ。

XGIのPCI Expressサポートビデオチップ「XG47」を搭載するサンプルカード。64MB(メモリインタフェース64bit)を搭載するモデルで、上部にはLDVS出力も備えている チップ上には「Volari 8300」の文字が見えるが、同社スタッフは「”たぶん”この製品名になる」と話していた

 このほか、今年6月のCOMPUTEX TAIPEIで、メインストリーム向けとなる「XG45」の投入を予定しているという。XG45はShaderModel 3.0に対応する「True Shader 3.0」という描画エンジンを持つビデオチップで、GeForce6600、RADEON X700 Proと同等以上のパフォーマンスを発揮できる製品となる予定。

 面白いのは、メモリインタフェースで、64/128bitのほか、192bitというモードも用意されるという。これはクロックの遅いメモリでも一定の帯域幅を確保するためのアイデアで、「ボードメーカーはフレキシブルにメモリを選択できる」とアピールしている。

 このXG45には、コア450MHz/メモリ450MHz(メモリ容量128/256MB)、コア400MHz/メモリ275MHz(メモリ容量128MB)のデスクトップ向け版、コア350MHz/メモリ300MHz(メモリ容量64/128MB)のMXM Type-III版がラインナップされる予定となっている。

 また、同社では今年後半以降、GDDR3への対応や全セグメントでSM3.0をサポートする「XG5x」シリーズを予定している。このほか、バリュー向けのビデオチップに省電力機能を追加したモバイル向けビデオチップ「XP1x」シリーズも用意しており、これもデスクトップ向けと合わせてラインナップされていく。さらに、詳しい仕様や時期は未定ながら、WGF2.0に対応するビデオチップとして「XG60」、「XG61」、「XP20」も予定しているとのこと。

XGIのロードマップ。この後にはWGF2.0対応のチップも予定されている

●ECSがLGA775マザーでAthlon 64を利用できるマザーを展示

 ECSが展示を行なっている「PF88」は、ノースブリッジにSiS656、サウスブリッジにSiS965を搭載するLGA775対応マザーなのだが、ライザーカードを追加することでSocket 939でも利用できる製品だ。2本のPCI Express x16スロットの間に専用スロットが設けられており、ここにライザーカードを装着する。

 カードはハイエンドビデオカードより一回り大きい程度のサイズで、CPUソケット、ノースブリッジ、メモリスロットが用意されるのみ。PCIスロットなどサウスブリッジに接続された機能については、マザーボード上のものを利用できるという。ノースブリッジ周りを丸ごと取り替えるとイメージすれば分かりやすいだろう。

 すでに、このシステムは動作可能な状態になっており、実際にSiS756を搭載したSocket 939対応カードを装着して、Athlon 64が動作しているライブデモを見ることができた。

 同社のブーススタッフは「将来Athlon 64がDDR2対応になったときもカードを取り替えるだけでマザーの資産を活かすことができる」と話している。価格はマザーボード自体が120ドル、オプションのカードが40ドル程度としており、サウスブリッジを共有することによるコスト面のメリットをアピールしていた。

 また、現在はPentium4、Athlon 64両対応というのが売りになるが、次のステップとしてはSocket 478へのダウングレードや、PentiumM対応のライザーカードも検討しているそうだ。

SiS656とSiS965を搭載する、ECSのLGA775対応マザー「PF88」 Socket 939のCPUソケット、DDR400対応のメモリスロットを搭載するライザーカード。裏面にノースブリッジのSiS756を搭載する 実際にライザーカードにAthlon 64を装着して稼動させているデモ機
1.47GHz駆動のAthlon 64が動作していることを確認できる 実使用時のイメージ。ライザーカードを利用しない場合は、上側のPCI Express x16スロットにビデオカードを装着する ライザーカードを利用する場合は、下側のPCI Express x16スロットを利用。両スロットとも内部的に16レーンを持つスロットとのこと

●ASUSTeKがSocket 478→479変換ゲタやデュアルGeForce 6800カードなどを展示

 ASUSTeKのブースでは、Socket 478マザーボードでSocket 479のPentiumMが使用可能になる変換ボードを展示している。同社のIntel 865PE搭載マザーのP4P800 SEに変換アダプタを搭載した例が展示されている。

 400/533MHz FSBのPentium Mに対応し、Baniusコア、Dothanコアの両方に対応するとしている。また、Socket 478に本製品を装着した場合に、Socket 478純正のリテーナーを利用できるCPUクーラーが付属する。日本でも発売予定があるそうで、展示されたパッケージにも日本語の説明文が掲載されている。

 ちなみに、先述のECSの担当者などもそうだったが、Pentium Mに話が及ぶと必ずといっていいほど「日本で人気のPentium M……」という言葉が出てくる。こちらが日本人ということもあるのだろうが、マザーボードベンダーにとって、Pentium Mに対応するソリューションは日本市場を無視できない状況であることを感じさせる。

 このほか、ASUSTeKのブースにはGeForce 6800 Ultra×2基を1枚のボード上に搭載するビデオカードが展示されている。メモリ容量は1個のGPU当たりに256MBで、計512MBが搭載される。同種の製品としてGIGABYTEの「GV-3D1」が記憶に新しいが、ASUSTeKもこれに追従し、さらに上位の製品をラインナップしてきた格好だ。

ASUSTeKの「CT-479」は、Socket 478マザーボードでSocket 479のPentium Mを利用できる変換アダプタ CT-479の製品パッケージ。変換アダプタのほか、3000rpmの7cm角ファンを使った専用CPUクーラーが付属する
GeForce 6800 Ultraを2基搭載する、ASUSTeKの「EN6800ULTRA DUAL」。左端の空きパターンはDVI×2とSビデオ端子のものだが、この領域を参考にすると本製品の大きさがお分かりいただけるかと思う。ファンは1個のみだが大型のヒートシンクは2スロットを占有。ファンのノイズは「GeForce 6800 Ultraを2枚挿すより静か」とのこと こちらはGeForce 6600 GTを2基搭載する「EN6600GT DUAL」。メモリは256MBで、1つのGPU当たり128MBとなる。クーラーは1スロットにギリギリ収まり、(製品スペックのわりに)コンパクトな印象だ

●TYANがOpteron向けの8wayマザーを展示

 Opteron 8xxを利用する8wayマザーは、これまで一部サーバー製品などでは例があったものの、マザーボード単体製品としては皆無といっていい状態だった。その8way OpteronマザーをTYANが展示しており、ようやく単体で入手できる可能性が出てきた。

 製品は「Thunder K8QW(型番:S4881)」で、これ自体は4wayのマザーボード。だが、CPUソケット中央に用意された専用スロット(内部はHyperTranspoer Link)を利用して、ライザーカードとなる「M4881」を装着することで8wayへ拡張できる仕様になっている。

 チップセットにはnForce Professionalを搭載。これにPCI-XのAMD-8131が組み合わせられている。グラフィック機能はRAGE XL/8MB。ほかGigabit Ethernet×2などがオンボード搭載されている。

TYANの4way Opteronマザー「Thunder K8QW」。CPUスロット間に2本の黒いコネクタが見えるが、ここにライザーカードを装着して8wayへ拡張できる ライザーカードの「M4881」。ボード上にはCPUソケットとメモリスロットを装備するほか、電源もメインボードとは別に供給する必要がある。ちなみに搭載可能メモリは各プロセッサ当たり最大16GB。8wayで合計128GBまで搭載できる 本製品を利用したベアボーンキット「Transport VX50」も展示されている

□CeBIT 2005のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/

(2005年3月14日)

[Reported by 多和田新也]

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