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CeBIT 2005レポート

NVIDIAのインテル向けチップセットは
“nForce4 SLI Intel Edition”

nForce4 SLI Intel Editionを搭載した自社マザーボードを手に持つマザーボードベンダ関係者

会期:3月10日〜16日(現地時間)

会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ
(Hannover Messe)



 NVIDIAは、先日開催されたIntel Developer Forum(IDF)において、同社が「C19」として開発を続けてきたIntel向けチップセットの概要を公開した。ここCeBITで行なわれた記者会見ではもう少し進め、その名称が“nForce4 SLI Intel Edition”であることを明らかにした。

 ただし、今回も製品の正式発表は見送られ、名称の発表と、各OEMメーカーによるマザーボードの展示のみにとどまった。

●C19の名称は“nForce4 SLI Intel Edition”に

C19の製品名はnForce4 SLI Intel Editionに

 NVIDIAが計画しているIntelプラットフォーム向けチップセットは、これまでC19の開発コードネームで計画されてきた製品で、昨年の11月に発表されたIntelとのクロスライセンス契約によって実現されたものだ。

 NVIDIAは以前からIntel向けチップセットの可能性に関して、「Intel次第」という姿勢をとり続けており、IntelがP4バスに関するライセンスを与えてくれさえすれば参入するという意志を表明してきた。その障壁が取り払われたため、IDFでIntelプラットフォーム向けチップセットを発表したわけだ。

 ただし、IDFではあくまで「投入意向表明」であって、実際の製品発表ではなかった。IDFの技術セッションの1つとして行なわれた、NVIDIAの説明会では、「Intelプラットフォーム向けチップセット」として説明されただけで、具体的な製品の詳細や、どのようなSKU(スキュー、製品のバリエーションのこと)があるのかなどは説明されなかった。

 このため、IDFの一週間後となる今回のCeBITは、正式発表としてはよいタイミングでもあり、期待されたが、いきなり冒頭において「今回は正式発表ではない」と宣言されてしまった。

 とはいえ、今回は製品名が“nForce4 SLI Intel Edition”であることなど、若干のアップデートはあった。AMD向けのPCI Express対応nForceも、nForce4と呼ばれているため、それと区別する意味で“Intel Edition”が付けられたようだ。

●マニアユーザーが望むことを実現するnForce4 SLIチップセット

NVIDIA MCPビジネス ジェネラルマネージャのドゥルー・ヘンリー氏

 NVIDIA MCPビジネス ジェネラルマネージャのドゥルー・ヘンリー氏は「マニアユーザーがPCに望むことはインターネットに接続している時のセキュリティ、HDD上のデータの安全性、静音性、より高い性能、そして将来への拡張性だ」と述べ、nForce4 SLI Intel Editionはこれらの機能を満たすと強調した。

 例えば、インターネットに接続している際の安全性やHDD上のデータの安全性という点では、「nForce4 SLI Intel Editionはハードウェアによりファイアーウォール機能を実現している。また、HDDに関しては、標準でRAID5に対応しており、“MediaShield”というソフトウェアを利用して、壊れたHDDが接続されているSerial ATAのポートをグラフィカルに特定できる。これによりユーザーは簡単にHDDの交換が行なえる」と説明し、ハードウェアファイアーウォールやハードウェアRAIDの機能が実装されていることなどを明らかにした。

 また、高い性能や拡張性という点では、Pentium 4 Extreme Editionがサポートする1,066MHzのシステムバスのサポート、同社のソフトウェア「nTune」を利用したオーバークロック機能やSLIを標準でサポートしている点などを挙げ、「マニアユーザーでも十分に満足できるような機能と性能を備えている」(ヘンリー氏)と自信を示した。

 なお、会見の最後には、nForce4 SLI Intel Editionを搭載したマザーボードを製造するマザーボードベンダが登場し、すでに多数のOEMベンダを抱えていることをアピールした。登場したのは、ABIT、ASUSTeK、BIOSTAR、GIGABYTE、EPoX、MSI、DFI、FOXCONNの8社で実際にマザーボードを持って記念撮影に応じていた。

マニアユーザーがチップセットに求める条件は、セキュリティ、HDD上データの安全性、静音性、高性能、拡張性であるとヘンリー氏 nForce4 SLI Intel Editionには、ユーザーのセキュリティを守る機能が搭載されているという。AMD用のnForce4に採用されているActiveArmorと同じ機能が搭載されている ハードウェアRAIDやツールを利用することで、簡単に壊れたHDDを交換し、データの安全を守ることができる
nTuneを利用することでオーバークロックの設定もより容易に nForce4 SLI Intel Editionの4つの機能。SLI、ActiveArmorによるハードウェアファイヤーウォール、MediaShieldによるハードウェアRAID、nTuneによるオーバークロック機能 nForce4 SLI Intel Editionを搭載したマザーボードを発売するOEMベンダ

●名前の通り実質的には“SLI”専用のマザーボード

 冒頭でも説明したように、今回も正式な発表ではないため、投入時期などについて名言はされなかった。OEMベンダ筋によれば、すでにサンプル出荷は開始されているとのことで、第2四半期頃には製品として投入される可能性がありそうだ。

 気になる仕様だが、今回、多数のマザーボードベンダが実際に製品を展示していたため、ある程度確定された仕様がわかってきた。それによれば、以下の図のような仕様になるようだ。

nForce4 SLI Intel Editionブロック図

 基本的には、IDF時点の情報と大差ないが、AMD版のnForce4 SLIとの大きな違いは、ノース、サウスという2チップに分離していることだ。

 AMDのAthlon 64では、メモリコントローラをCPU側に内蔵しているため、ノースブリッジが必要なく、PCI Expressをすべてサウスブリッジ側に統合してしまうため、1チップ構成となっている。Pentium 4ではメモリコントローラはチップセット側に必要なので、こうした構成になったと考えられる。

 なお、気になるSLIの構成だが、物理的にはx16のスロットが2つ搭載されることになるものの、GeForce6シリーズ搭載ビデオカードを1枚挿入した時にはx16として、2枚を挿入した時にはx8スロットが2つとして動作するという。

 実際のマザーボード上のインプリメンテーションだが、SLIに対応するx16スロットを2つ搭載するデザインと、x16を1つだけというデザインのどちらも可能になっている。ただし、CeBITで展示されたマザーボードのほとんどは、x16のスロットが2つ搭載されているもので、基本的には“SLI専用”チップセットと各マザーボードベンダが位置づけていると考えていいだろう。

●やや曖昧な発表は、ライバルとの発表合戦のためか?

 ところで、なぜ今回も正式発表ではなく、製品名の公表とマザーボードの展示という微妙な“公表”だけにとどまったのだろうか? OEMベンダの関係者も「ほとんど発表できるレベルなのに、どうして正式に発表しないのかわからない」と首をかしげる。

 ただ、NVIDIAが正式発表ではないにせよ、何らかの発表をしなければならなかったというのも事実だ。それは、ライバルの“あの会社”が、翌日に別の発表会を予定しているからだ。そちらの製品がどのような発表になるのかは、今のところわからないが、すでに会場では“あの会社”のIntelプラットフォーム向けPCI Express対応チップセットが展示されており、この発表である可能性は高い。だとすれば、NVIDIAも何らかのアピールをする必要があった、そういうことではないだろうか。

□CeBIT 2005のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/
□関連記事
【2004年11月22日】NVIDIA、Intelとチップセットに関するクロスライセンスを締結
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/1122/nvidia.htm

(2005年3月11日)

[Reported by 笠原一輝]

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