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CeBIT 2005レポート

Apple、Blu-ray陣営に加盟
〜8層200GBディスクのロードマップも公開

Apple CEO スティーブ・ジョブス氏からのメッセージ

会期:3月10日〜16日(現地時間)

会場:独ハノーバー市ハノーバーメッセ
(Hannover Messe)



 Blu-rayディスクの普及を目指すBlu-ray Disc Association(BDA)は、CeBITの会場で記者会見を開催し、Blu-rayの仕様などを策定するBDAの幹事企業(Board of Directors)に、Apple Computerが加わったことを明らかにした。

 また、開催日前日に公開されたソニーによるBD-R/REへの書き込みデモに引き続き、発表会場ではPhilipsによるPC用Blu-rayドライブの実動デモが行なわれた。

●書換型DVDの普及に大きな貢献を果たしたAppleが加入

 今回、BDAの記者会見では、米SONY副社長のビクター・マツダ氏が登壇し、Blu-rayの現状などについての説明を行なった。その中でビクター・マツダ氏は、「今回、最初に大きな発表がある。それがAppleがBDAの幹事企業に加わったことだ。我々はAppleの加入を歓迎する」と明らかにした。

 BDAの幹事企業とは、BDAの重要な方針を決める幹事会に参加できる資格を持っている企業のことで、BDAの方針を決める投票などに参加できる。そこに、Appleが参加するというのは、AppleがBlu-rayへの支持を決めたという意味合いもあり、Blu-ray陣営にしてみれば大きな“得点”をあげたと言うことができるだろう。

 なお、BDAの幹事企業は、これまで、Dell、HP、日立製作所、LG電子、三菱電機、松下電器産業、パイオニア、Philips、Samsung、シャープ、ソニー、TDK、THOMSON、20th FOX、Walt Disneyの15社だったが、今回Appleが加わったことで16社となる。

 Appleのスティーブ・ジョブスCEOはプレスリリースの中で「AppleはHDをコンシューマにもたらす弊社の活動の一環としてBDAの幹事会に参加することを喜んでいる。コンシューマは弊社が提供するiMovie HDのようなビデオ編集ソフトなどを通じてHDコンテンツの魅力にすでに気がついており、彼ら自身の高解像度なDVDを焼きたいと思っている」と述べており、Appleが自社のHD戦略の一環としてBDAに参加したことを明らかにしている。

 また、同じリリースの中で、AppleはQuickTimeの次期リリース版(QuickTime 7)においてMPEG4 AVCのサポートをすることや、QuickTime 7が、Appleが今年の前半にリリースを予定している次期リリースのMac OS Xとなる“Tiger”と同時にリリースされることも明らかにされた。

米SONY副社長のビクター・マツダ氏 BDAの幹事企業15社。これにAppleが加わり16社になる

●研究ラボで8層ディスクのテストに成功、200GBの大容量を見据える

 また、主に欧州の報道陣向けに、Blu-rayのメリットなどが説明された。1層のディスクで25GB、2層ディスクで50GBという大容量、扱いやすさ、などの、従来から語られているメリットも紹介された。

 マツダ氏は「弊社のラボではすでに8層のディスクを実現しており、将来200GBという大容量のディスクを現実の製品に実装する可能性も見えてきている。現在の容量ではなく、今後長いレンジで将来を見据えるとBlu-rayの大容量はユーザーに大きなメリットをもたらすはずだ」と述べ、ラボレベルでは200GBディスクの開発が進んでいることを明らかにした。

 このほか、欧州TDKのマーケティングディレクターであるジャン・ポール・エクウト氏がBlu-rayの今後の大容量化、高速化に関するロードマップを説明した。Blu-rayディスクの容量はすでに1層で25GB、2層で50GBというディスクが実現されているが、今後は4層ディスクで100GBの実現を目指すという。さらに、その延長線上には、前述の8層で200GBという次のステップが待っている。転送速度に関しては、現在の36Mbpsの次世代として2倍速(72Mbps)、4倍速(144Mbps)を検討中で、8倍速(288Mbps)に関しても今後検討していきたいと説明された。

 なお、今後の課題としては、Blu-rayに対応したビデオカメラをあげ、「現在、各社がBlu-rayに対応したビデオカメラを開発中である」と述べた。

ソニーのラボではすでに8層ディスクもテストされているという BDAによるBlu-rayの大容量化と高速化のロードマップ。実現時期は未定

●PhilipsもPC用Blu-rayドライブで書き込みと再生をデモ

 発表会場では、BDAのメンバー企業によるBlu-ray製品のデモも行なわれた。

 昨日のソニーに続き、今回はPhilipsにより、PC用のBlu-rayドライブの書き込みと再生のデモが行なわれた。

 Philipsが展示したドライブは、ソニー同様に、CD、DVD、Blu-rayの3波長に対応している。CD-R/RW、DVD+R/RW、DVD-R/RW、BD-R/REの読み書き、および、CD-ROM、DVD-ROM、BD-ROMの読み込みができる。

 デモでは、Neroの「Nero 6」を利用してMPEG-2 HDフォーマットのビデオファイルのBD-REへの書き込みと、そのディスクの再生などが行なわれた。動作しているのを見ると、そう遠からず出荷できるのでは、と思ってしまうほどだ。

 このほか、International CESに引き続き、HPがBlu-rayドライブを搭載したePC(Entertainment PC)を展示したが、こちらの方は動作デモは無かった。

PhilipsによるPC用Blu-rayドライブのデモ PC上のソフトウェアを利用して書き込んでいる様子。使い勝手は現在の記録型DVDドライブ用のソフトウェアとほぼ同等HPが展示した、Blu-rayドライブ搭載のePC(Entertainment PC)。実動デモは行なわれなかった

●HD DVD陣営は各社のブースで展示、NECは市販ソフトウェアでのHD DVD再生をデモ

 なお、ライバルであるHD DVD陣営は、HD DVDプロモーターグループとしての活動は今回は予定されておらず、主に各社のブースでの展示となった。基本的にはInternational CESでの展示とほぼ同じ内容だが、NECのブースではサイバーリンクの「Power DVD 6」、Neroの「Nero ShowTime」など実際に市販されているソフトウェアを利用してHD DVD上のHDコンテンツを再生するデモが行なわれた。

 ただし、現時点ではHD DVDとBlu-rayでのコンテンツ保護に利用されるAACSのスキームがまだ固まっていないので、再生されていたのはプレミアムコンテンツではなく、ユーザーのプライベートコンテンツをイメージしてのデモという説明だった。

NECによるPC用HD DVD-ROMドライブのデモ。NeroのShowTimeにて再生 同じくNECによるデモ。サイバーリンクのPowerDVD 6にて再生

□Blu-ray Disc Associationのホームページ(英文)
http://www.blu-raydisc.com/

(2005年3月11日)

[Reported by 笠原一輝]

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