IDF Fall 2004展示会場レポート

PCI Expressに関連する製品が多数展示


会場:Moscone Center South(米国カルフォルニア州サンフランシスコ)
2004年9月7日〜9日(現地時間)


 IDFの展示会場である「Technology Showcase」では、280社以上の企業が最新技術の展示を行なった。なかでも目をひいたのはPCI Express関連の製品で、対応製品やPCI Experssを利用した技術などが数多く展示されている。

●ようやく具体化しはじめたPCI Express

 Intel 925/915シリーズの登場で、PCIからPCI Expressへの移行を促すIntelだが、プラットフォーム側の準備ができた一方で、実際にマーケットに登場している対応するデバイスがビデオカードのみで、PCI Expressが立ち上がったとは言いがたい現状である。

 しかしながら、IDFのTechnology Showcaseでは、多数のPCI Express対応製品や関連技術のデモが実施され、ようやくPCI Expressへの移行が現実的に受け止められる状況になった印象である。こうした展示製品の中から、とくに目に留まったものを紹介していきたい。

 Micronasのブースで展示されたデュアルチューナのTVチューナカードは、PCI Express x1インターフェイスを持つ。コントローラはPCI Expressインターフェイスのほか、S/PDIF入出力やビデオ出力を内蔵する。ハードウェアによるエンコード機能は持っていないが、ブースではPentium 4 3.40GHzのPCを使い、2つのTV画面をリアルタイムエンコードしてピクチャ・イン・ピクチャで表示するデモが行なわれていた。

 また、ATIのブースではPCI Express版「HDTV WONDER」が展示された。こちらもコントローラにPCI Expressインターフェイスを内蔵している。ATSC規格に準拠したデジタル放送のほか、アナログ放送のキャプチャに対応する。このほか、RADEON X600とHDTV WONDERを統合した「ALL-IN-WONDER」のPCI Express版ともいうべき製品も展示されている。

 Silicon Imageのブースでは、シリアルATA IIコントローラ「SiI3132」の動作デモが行なわれていた。SiI3132はコントローラ−ドライブ間の帯域幅が3Gbpsへと拡大されるほか、NativeCommandQueuingをサポート。また、これまで1ホスト−1デバイスという接続形態しかサポートされていなかったシリアルATAだが、Port multiplierとなる「SiL3726」を介することで複数のデバイスを接続することができるようになる。

 ここまではいずれもPCI Express x1を利用したデバイスだが、Marvellのブースでは、PCI Express x4を利用したデュアルGigabit Ethernetカードも展示された。こうしたx4を使ったLANソリューションは世界で初めてとのこと。

 PCI Expressに絡む技術の類では、TEXAS INSTRUMENTSのブースで、Cabled PCI Expressのデモが実施されていた。Cabled PCI Expressはその名のとおり、ケーブルを使ったPCI Expressインターフェイスで、同社では足元のPCからケーブルを伸ばし、机上でPCI Express−PCIブリッジチップを使ったボードを動作させるデモを実施していた。

 PLX Technologyのブースでは同社のPCI Express Switch「PEX8532」を使ったデモ実施。PEX8532は32レーンのPCI Express Switchで、x1〜x16の最大8個のポートを構成することができる。デモでは、PCI Express x1でマザーボードと接続したボードに、PCI Express x16インターフェイスを持つビデオカードを装着して動作させていた。

 このほか、PCI Expressとは直接関係のないものではあるが、SiliconImageのブースで、Intel 915Gの内蔵グラフィック機能を利用した、HDMI出力のデモを行なっていた。Intel 915GマザーのPCI Express x16インターフェイスに接続されたカードに、HD Audioからの音声出力をケーブルで接続。HDMIケーブルでTVに出力している。

Micronasの、PCI Express x1対応デュアルTVチューナカード。コントローラはNgeneと名付けられ2ポートのビデオ入力などを持つ。ハードウェアエンコーダは搭載しない ATIのPCI Express版HDTV WONDER。こちらもPCI Express x1。シリコンチューナを利用しており、非常にコンパクトなアナログチューナユニットになっている PCI Express x16インターフェイスを持つ、TVチューナ搭載ビデオカード。X600ベースのグラフィック機能と、HDTV WONDERベースのTVチューナ機能を統合している

Silicon Imageの「SiI3132」のデモ。シリアルATA IIに対応するコントローラ MarvellのデュアルGigabit Ethernetカード(左)。現状では数少ないPCI Express x4を使ったソリューション TIのPCI Express-32bit PCIブリッジのデモ。左側のライザーカードに白いコネクタが見えるが、これがCabled PCI Express
Cabled PCI ExpressのPC側接続部。LANケーブルに近い形状になっている PLX TechnologyによるPCI Express Switchのデモ。PCI Express x1インターフェイスから、x1→x16のコンバータ基板とSwitch基板を介し、PCI Express x16接続のビデオカードを動作させている Silicon Imageのブースで行なわれた、Intel 915Gのビデオ機能を利用したHDMI出力デモ

●Express Cardもカード・ホストともに製品を展示

 Sonomaプラットフォームでも採用される「Express Card」。ShowcaseではPCMCIAのブースを中心に、実際の対応製品が展示された。Express Cardは、ISAベースのPCカード、PCIベースのCardBusの後継となる規格で、USB2.0またはPCI Expressで接続されるもの。カードのサイズは最大75×54mmのExpress Card/54と、75×34mmのExpress Card/34の2種類が用意されている。

 PCMCIAのブースでは、メモリーカードリーダー、Gigabit Ethernet、Bluetooth、TVチューナなど、さまざまな種類のExpress Cardを展示。また、ホスト側のアダプタについても、デスクトップのPCI Expressに装着可能なアダプタや、スモールファクターPCの前面パネルに取り付けるタイプ、ノートPCに内蔵するタイプなどを用意している。

 実際にTEXAS INSTRUMENTSのブースでは、Intel 915搭載マザーのPCI Express x1スロットに、Express Cardのアダプタを取り付け、IEEE 1394a/bの各Express Cardを動作させるデモを実施していた。

PCMCIAブースに展示された、さまざまな種類のExpress Card。右下の2つはデスクトップPC向け、ノートPC向けの各ホスト側アダプタ。ちなみにTVチューナカードは基調講演用に貸し出し中だった デスクトップPC向けの、Express Card/34用アダプタ。PCI Express x1とUSB2.0の両方のインターフェイスに対応することが分かる
こちらはスマートフォームファクタのフロントベイに装着することを想定したExpress Card/54用アダプタ Express Cardの動作デモ。手前がExpress Card/34のIEEE 1394aカード。隠れてしまっているが奧でExpress Card/54のIEEE 1394bカードが動作している

□IDF Fall 2004のホームページ(英文)
http://www.intel.com/idf/us/fall2004/systems/

(2004年9月10日)

[Reported by 多和田新也]


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