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米AMD、デュアルコアプロセッサの実機デモ
~4つのモジュールで8wayシステムを構築

試作CPUが組み込まれたProliant DL585。匡体奥に4つ見えるのがCPUユニット

9月8日(現地時間) 公開



Windows XP 64bit版の実行画面。手前のタスクマネージャには8Wayを表わす8つのグラフが表示されている

 AMDはIDF開催中のサンフランシスコ市内で、試作したデュアルコアプロセッサのデモを行なった。

 AMDのデュアルコアプロセッサは、現行のOpteronとピン互換であり、同じチップセットが利用できる。BIOSのアップデートは必要だが、既存のシステムを簡単にデュアルコア化することが可能である。

 デュアルコアを複数使うシステムも構築可能だが、内部構造的な問題で現行のOpteronと同じ最大8Wayが上限となる。デュアルコアの場合、CPUモジュール4つが上限となるわけだ。

 この点についてAMDのJonathan Seckler氏(Senior Product Manager Microprocessor Business Unit Computation Products Group)は、第1世代のデュアルコアプロセッサでは、基本構造がシングルプロセッサと同じであるため、その制限がそのまま残っており、この点については第2世代以降で解決する予定だという。

 現在のOpteronでは、起動時にプロセッサ数が検出され、各プロセッサに番号が振られる。Opteronは、CPUにメモリコントローラーが内蔵されており、この番号を使って各プロセッサのメモリをメモリ空間に配置するのだ。現在のコアでは、プロセッサ数が最大8までに制限され、それ以上のプロセッサを検出することができない。デュアルコア化されても、この機構は継承されており8コアの上限が残っているのだ。

 Seckler氏は、現状でも、従来の8Wayシステムを4つのCPUモジュールで構成できるため、システムコストが下がるメリットがあると述べた。

 デモは、HPのProlient DL585(4CPUモジュールを内蔵)のCPUをデュアルコア試作プロセッサに置き換え、8Wayを実現した機材で行なわれた。

 試作品ということで、CPUパッケージの写真を撮ることはできなかったが、ハードウェア的には4つのCPUモジュールであるのに、Windows XPのタスクマネージャには8つのCPUを表すグラフが表示された。

 AMDのデュアルコアプロセッサは、90nmプロセスで作られ、SOI技術、ゆがみシリコン技術を採用しているという。このゆがみシリコン技術は、今年後半から来年前半にかけて出荷される90nmプロセスで作られるOpteron/Athron64シリーズでも採用される見込み。このため、リーク電流が低減されており、デュアルコアでありながら、消費電力や熱は現行のOpteronシリーズと同程度になっているという。

 現在計画されているデュアルコアプロセッサは、Egypt、Italy、Denmark(以上サーバー/ワークステーション用)、Toledo(デスクトップ用)の4つ。サーバー版デュアルコアプロセッサは、2005年の中頃、デスクトップ版については、2005年末の出荷の予定。

会場で配布されたロードマップはWebで公開されている7月28日版だった

□AMDのホームページ(英文)
http://www.amd.com/
□CPUロードマップ(英文)
http://www.amd.com/us-en/Corporate/VirtualPressRoom/0,,51_104_608,00.html

(2004年9月9日)

[Reported by 塩田紳二]


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