2004年9月7日~9日(現地時間)
Intelの開発者向けイベントであるIntel Developer Forum(IDF) Fall 2004が9月7日(現地時間)より開催される。会場は、春のIDF Springと同じサンフランシスコ市内のMoscone Center。ただし、今回は昨年できたWestホールではなく、元からあるSouthホールが使われる。テーマは「Stretching Boundary - Building Relationships」。 前回のIDFは、ハードウェアやシステム開発者向けのSystem Conferenceと、IT技術者向けのSolution Conferenceの2本立てだったのだが、今回のIDFはSystem Conferenceのみ。やはりIDFといえば、プロセッサと関連技術が中心というイメージが強く、Solution Conferenceは盛況とはいえないものだった。そうしたこともあり、今回はSystem Conferenceのみとなったようだ。 今回の話題の中心は、マルチコア。事前情報によれば、マルチコアプロセッサのライブデモが行なわれるとのことで、ようやくIntelのマルチコア技術が明らかになる。IA-64では「Montecito」、IA-32では「Smithfeild」といったプロセッサの概要が紹介されるようだ。 Montecitoについてはすでに8月に開催されたHotChipsで情報が出ているが、事前に公開されたスケジュールにも、Montecitoの概要を紹介するセッションが入っている。少なくとも初日の基調講演で、Montecitoを動かしてみせるデモが行なわれることは間違いないようだ。 IntelがデュアルコアについてIDFで公式発言したのは、2003年9月のIDFでのこと。このときには、具体的なプロセッサとしてはMonteciteしか公にされなかった。当時の予測では、IA-32についても2005~2006年以降に65nm世代でデュアルコアが登場するとされていた。Smithfeildは、時期的にはこれに間に合うタイミングで登場する。 しかしPrescott、Dothanの遅れ、つまり90nmプロセスのトラブルが間に入ったことで、1年前に考えていたロードマップは大きく予定が変わってしまっている。その遅れを取り戻すべく、Smithfeildは90nmプロセスで作られるという。 IDFのメインでもあるコンファレンスでは、前述のMontecitoの概要セッションや、メモリシステム、PCI Expressなどがテーマとして用意されている(セッションタイトルだけであれば、米IntelのIDFのホームページから見ることができる)。 セッションで最も多いカテゴリは、Intelがデジタルホーム、デジタルオフィスと呼ぶ分野。これらは、Intelが提供するビルディングブロックや、PC関連技術団体などが提案する技術についてのもので、たとえば、デジタルホーム関連では、エンターティンメントPCやDLNA(Digital Living Network Alliance)が提唱するセキュアなメディア共有のための通信に関してのものがある。 デジタルオフィス向けには、実装が予定されているXD bit(Execution Disalbe bit)や、MicrosoftのMGSCB(Next-Generation Secure Computing Base)に関する最新情報のセッションなどがある。 IDFは、サンフランシスコでの開催のあと、インド、中国、ロシアなどでも同様の内容で開催される予定。
□IDF Fall 2004のホームページ(英文) (2004年9月7日) [Reported by 塩田紳二]
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