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AOS/Xybernaut、ウェアラブルPCを利用したリアルタイム通信端末を公開

「iSeeWeb Maintenance」で利用されるウェアラブルPC端末

7月6日発表



 AOSテクノロジーズ株式会社は、米Xybernaut(ザイブナー)と戦略提携を結び、ウェアラブルPCなどを利用したリモートメンテナンスシステムなどを発表した。ブロードバンド回線を利用したリアルタイム動画配信技術を有するAOSテクノロジーズと、ウェアラブルPCを提供するXybernautが共同開発したもの。

 会場で公開されたのは、AOSが開発した遠隔通信ソフトウェアと、Xybernaut開発のウェアラブル端末「Atigo」(アティゴ)などを利用した「iSeeWeb Maintenance」システム。

iSeeWeb Maintenanceのシステムは端末本体となる「Atigo」と頭部のヘッドセット、腕部に装着するキーボードで構成される カメラも搭載され、現地からの映像をリアルタイムで送信できる

 ブロードバンド回線を利用して、遠隔地から作業現場へ音声・画像つきのリアルタイム通信が行なえるのが特徴。ノウハウをもった技術者が現場に行くことなく、現地の人員へ直接指示が出せるため、技術者の不足を補い、メンテナンスコストを低減することが狙い。工場や上下水道、船舶などのメンテナンスに利用されるほか、米軍での導入事例もあるという。

Xybernautの小型端末「Atigo」 本体左側面にはUSBポートや電源ボタンを備える 本体左側面にはACコネクタ、ヘッドフォン端子などを備える
本体上部にはPCカードスロットなどを備える。下部に黒く見えるのは拡張バッテリ。別途本体にもバッテリを内蔵している 操作パネル部分。ワンタッチでソフトウェアキーボードを起動するキーなどを備える
XybernautのウェアラブルPC「poma」 ファンレスの小型PC「Mobile Assistant V」。CPUとしてモバイルCeleron 500MHzを搭載

 Xybernautの小型端末「Atigo」をベースとし、通話用のヘッドセットや腕部に装着するキーボードなどを併用して利用する。端末にはCCDカメラが搭載され、現場からの映像をリアルタイム送信が可能。通信方式はIEEE 802.11b。

 AtigoはCPUにTransmeta TM5800 1GHz、タッチパネル方式の液晶ディスプレイを搭載する。OSはWindows XP Embedded。HDDや空冷用のファンを搭載しないため頑丈で粉塵などにも強く、作業現場への適応性が高いという。本体サイズは240×18×200mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約840g。

 「iSeeWeb Maintenance」のシステム導入時の価格はサーバーの数やウェアラブルPC端末の数によって変わるが、もっとも安い構成で50〜100万円ほどになるという。

 同時に、特殊なカメラを利用して町並みをマッピングする車載システム「Survail」も紹介された。6台のカメラで360度方向の映像を同時に記録するカメラを搭載し、町中を走行しながら、その映像を記録して地図を作製するもの。360度方向の映像を参照できるため、テロや災害発生時に、現地の情報を素早く入手できるよう、警察などが利用するという。

「Survail」が搭載された車両 Survailのカメラ部分 実際にキャプチャーされた風景。360度方向を記録しているため指定した地点の全周を眺めることができる

 発表会冒頭では、米Xybernaut Chairman & CEO Edward G. Newman氏が挨拶した。同氏は、「AOSと弊社は、ITの重要性と価値観を共有できると考えている。Xybernautは、多数の特許や商標を取得しているが、一番重要なのはノウハウだ。これは計り知れない価値を持つ。AOSには高いセキュリティソリューションを提供できる技術がある」と、両社が提携した理由を述べた。

 「AOSが開発してきたテクノロジーはあらゆる分野で応用可能だ。自分の家の内外をリアルタイムで監視したり、大切は人を守ったり、高いセキュリティの提供を可能にする」、「我々のテクノロジーのコンビネーションによって、これらの技術の提供が一般にも提供できるようになる。今後2年以内に、われわれの生活に大きな変化がやってくるだろう」とした。

 AOSテクノロジーズ代表取締役の佐々木隆仁氏は、「情報通信技術というのは、人類創世時代から続いてきたこと。紙、テープ、ラジオ、テレビなど、データを蓄積し、配信する手段の進歩に支えられてきた。現在はPCとインターネットの普及により、デジタルデータとして配信できるが、動画や音声のデータは重く、いかに効率よく圧縮して配信する技術をつくるかが重要」、「AOSではブロードバンド人口が10万人程度のころからリアルタイム画像配信システムの開発を続けて来たが、ブロードバンド時代の到来によって、ようやく実用可能になってきた」などと語った。

Atigoを手にする、米Xybernaut Chairman & CEOのEdward G. Newman氏 AOSテクノロジーズ代表取締役 佐々木隆仁氏

 今回の提携については、「Xybernautとは、お互いに恋愛関係ではなく、意味のある提携と考えている。AOSはソフトウェア技術はあるが、それを活用するためのウェアラブル端末を開発する能力がなかった。Xybernautにはそれがあった。お互いにメリットを感じているものだ」とした。

 米国では2001年9月11日に発生した同時多発テロ事件以来、急速に危機管理態勢の見直しを進めている。2002年には、これまで沿岸警備隊、国境警備隊、税関局など、各省庁で独立していたセキュリティセクションを統合し、「Department of Homeland Security」(DHS:国土安全保障省)を新設。国内安全の確保、インフラ防衛、生物/科学/核兵器テロなどへの対策を迅速に処理することを目的としているという。約17万人の職員を動員し、370億ドルの予算が投入される見込みで、その市場に食い込むことも両社の狙いのひとつという。

□AOSテクノロジーズのホームぺージ
http://www.aostech.co.jp/
□米Xybernautのホームページ
http://www.xybernaut.com/

(2004年7月6日)

[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]


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