疾走するファイバー展開催 ~ハイテク水着や人工臓器などを展示
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会場に設置された糸のスクリーン。糸は東レナイロン6/66共重合樹脂。沿岸漁業に用いられる繊維だという。会場デザインはルイ・ヴィトン銀座店、表参道展などを手がけた青木淳氏 |
会期:6月30日~8/31日
会場:日本科学未来館
お台場・日本科学未来館で29日、「疾走するファイバー展 スポーツから宇宙開発、バイオまで、未来を変えるハイテク繊維」のプレス内覧会が開かれた。会期は6月30日~8/31日。社団法人繊維学会との共催だ。
全長約450kmの糸をスクリーンのように張った会場内には、水着などスポーツに関連したもの、人工臓器に使われている繊維、F1マシンや宇宙開発現場で使われている繊維、光ファイバーケーブルなど、繊維技術の幅広さと奥の深さをアピールする展示が行なわれている。また実験コーナーも併設されている。簡単に写真で会場の様子をご紹介する。
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東京オリンピックからシドニー、そしてアテネへの水着の変遷。シドニーオリンピックのときから、表面の乱流を抑えるためにサメの皮膚表面をまねて小さな溝を刻んだ生地「アクアブレードIIR」が登場した |
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アテネオリンピックで北島康介選手が着用するハイテク水着「ファーストスキンFS2」。映画「マトリックス」を手がけたハリウッドの特殊効果製作会社「サイバーFX」が開発に携わったという。選手の全身をまずレーザースキャン、3次元データを取り、それをもとにバーチャルスイマーを作り、F1や航空機の設計を行なうようにコンピュータ上でCFD(数値流体力学)シミュレーションを繰り返した |
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胸につけられたこの突起が乱流を制御し、水の抵抗を抑える。上腕裏につけられた構造はニュートラライザーと呼ばれる。抵抗があまりに少ないため、このような突起でスイマーに水の感覚を取り戻させるのだという |
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カーボンファイバーで作られた競技用の義足。パラリンピックで用いられる |
「ケナフ」を使った植物ボディの車、コムス「タイプS」 |
人工腎臓。血液中の老廃物を中空糸(ストロー状の繊維)で漉す |
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人工肝臓用のバイオリアクター。中空糸で織られたモジュールで肝細胞を培養する |
中空糸を使って小型化したという人工肺 |
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美しく輝くモルフォ蝶の羽の色をまねるべく作られた繊維、「モルフォテックス」。染色で色を出すのではなく繊維の構造発色で色を出す。帝人・田中貴金属・日産の共同研究開発で生み出された |
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宇宙開発て使われる繊維の例。クラレの繊維ベクトラン。NASAの火星探査車「スピリット」、「オポチュニティー」を包むエアバッグに使われた |
光ファイバー複合海底ケーブル断面。数千本の光ファイバーを束ね、分厚く被覆されている |
会場にはF1マシンも展示されている |
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実験コーナーでは最先端の繊維がどのような特性を持っているか、実際に目の前で体験することができる。光通信実験の体験コーナーもある |
また下記の要領で関連シンポジウムも開催される。
・未来を変えるハイテク繊維
日時:7月18日(日)14:00~15:30
・超快適なテニスウェアを科学する
日時:8月8日(日)14:00~15:30
・最新オリンピック水着、開発秘話
日時:8月15日(日)14:00~15:30
□日本科学未来館のホームぺージ
http://www.miraikan.jst.go.jp/
□「疾走するファイバー展 スポーツから宇宙開発、バイオまで、未来を変えるハイテク繊維」
http://www.miraikan.jst.go.jp/fiber/
□関連シンポジウム情報
http://www.miraikan.jst.go.jp/fiber/symposium/index.html
□ミズノ・北島選手 新水着発表
http://www.mizuno-athensweb.com/010010_mizuno_olympic/mizuno_press/de_products1.html
(2004年6月30日)
[Reported by 森山和道]
PC Watch編集部
pc-watch-info@impress.co.jp
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