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クォークジャパン、DTPソフト「QuarkXPress 6 日本語版」発売
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QuarkXPress 6のパッケージ |
6月24日出荷開始
価格:282,450円(通常版)
クォークジャパン株式会社は、DTPソフト「QuarkXPress 6 日本語版」を6月24日より受注開始した。対応OSはMac OS X 10.2以上およびWindows 2000/XP。
価格は通常版が282,450円。アップグレード版は、QuarkXPress 3.xからが126,000円、QuarkXPress 4.xからが82,950円。Mac OSからWindows版へのクロスアップグレードも可能で、3.xからが147,000円、4.xからが103,950円、6からが21,000円となる。
また、2004年9月30日まで「早期購入割引キャンペーン」が実施され、通常版を255,150円、バージョンアップ版を94,080円(3.x)/61,950円(4.x)で購入できる。
QuarkXpressは、広告出版業界などで広く利用されるデスクトップパブリッシング(DTP)ソフトウェア。今回の最新バージョンにより、ライセンス認証方式の変更や表組作成機能など、さまざまな変更が加えられたほか、Mac OS Xに初めてネイティブ対応した。また、Webオーサリング機能も追加され、「印刷とWebの垣根を無くす」ことがテーマとしている。
・表組作成機能やWebオーサリングなどの機能を追加
新機能として、QuarkXPress単体で表組作成が可能な「テーブル」機能が追加された。従来のバージョンではこれまで表組作成機能は無く、別途「XTension」と呼ばれるプラグインソフトを購入したり、Illustratorによって作成したものなどを取り込むのが一般的で、QuarkXPress単体で表組を作成するには難があった。今回からようやく単独での作成が可能になったもの。
テーブル機能では、縦横の罫線ごとに太さや色を変更したり、セルの背景色変更、複数セルの統合など、細かい設定も可能で、テキストだけでなく、セルごと個別に画像を取り込むこともできる。
作業手順を複数回やり直しできる「マルチアンドゥー」機能も搭載。最大30回までアンドゥでき、従来はやり直しが利かなかったテキスト・画像取り込みやスタイルシート編集などにも対応できる。
また、レイアウト作業の目安として利用する、べースライングリッドが縦組み時も利用できるようになった。従来のベースライングリッドは横組みにしか対応しておらず、縦組みレイアウトにはオペレータによる工夫が必要だったが、今回の機能追加で、より日本語組版に適した仕様になったといえる。
表組の作成例 | 実際に表組を作成したところ。隣接するセルを統合したり、さまざまな設定が可能 | 表組の設定。画面では横の罫線の色を変えている |
従来は負荷軽減のため、低解像度でしか表示されなかった画像ボックスのプレビューが高解像度表示可能になったのも新機能のひとつ。低解像度のプレビューでは精密な作業にあまり向かなかったが、昨今のマシンパワーの向上により、高解像度でプレビューを表示しても問題ないという見解で導入されたという。また、全ての画像ボックスを低解像度で表示し、選択した画像ボックスのみ高解像度化する機能も持つ。
複数のリビジョンやページサイズの異なるレイアウトなどを単一のファイル内に混在させることが可能な「レイアウトスペース」機能も追加された。合計25までの版管理が可能で、レイアウトごとにスタイルシートやH&J設定の共有もできる。レイアウトスペースの切り替えはウインドウの下部に用意されたタブによって行なう。
レイアウトスペース同士で共通の素材を利用できるほか、各レイアウトで共通のテキストを修正する場合、1つのリビジョンを修正するだけで全リビジョンに適用される同期テキスト機能も搭載された。
レイヤー管理による同一レイアウト内での階層化にも対応。多言語でマニュアル作成をしている場合なども一括管理が可能で、レイヤーごとに完全に独立した作業が行なえる。
今回の製品では、印刷物向けの機能だけでなく、Webオーサリング機能が追加されたことも大きな特徴。印刷物用のレイアウトをWeb用コンテンツとして変換できるほか、ロールオーバーやカスケーディング機能などを付加することで、ホームページ用素材として利用できるようになる。
そのほか、カラーの検索・置換機能や、画像ボックスを画像にフィットさせる機能などのほか、PDF出力も可能になった。
縦組み用のベースライングリッドを表示したところ | 高解像度プレビューの設定。選択した画像ボックスのみを高解像度表示にすることもできる | カラー検索のデモ。別の色に置換することもできる |
同期テキストの設定。画面左のテキストボックス内の価格を変更すると、リンクされている同一テキストも変更される | Webコンテンツの作成例 | ロールオーバーの設定。一般的なWebオーサリングソフトのように設定が可能 |
・サイトライセンス版ではハードウェアキーが不要に
今回から従来ライセンス認証に利用されていた「ハードウェアキー」(ドングル)が廃止され、新たに「Quark License Administrator」(QLA)が導入された。
【お詫びと訂正初出時に通常ライセンス版はドングルが必要という記述がありましたが、誤りでした。お詫びして訂正させていただきます
ライセンス認証には、ネットワーク上にQLAサーバーを設置して同一ネットワーク上のユーザーライセンスを管理する。各クライアントは起動時にQLAで認証されることでQuarkXPressが利用可能になる。QLAは専用サーバーとして設置する必要はなく、クライアントにインストールして利用することも可能。
QLAによる複数ライセンスの集中管理が可能になったことで、将来、利用者が増えた場合もQLAのライセンスを書き換えるだけで対応でき、ハードウェアキーと各クライアントごとのシリアルで管理していた従来に比べて、利便性が向上しているという。
・Quarkへの投資は顧客自身への投資
発表会では、米Quark 社長兼最高経営責任者 カマール・アウラック氏が挨拶を行なった。同氏は、「現在は変革の時期。顧客とともにいかにソフトウェアを開発するかが重要。言葉だけでなく行動を示すことによって、顧客の真のパートナーとなれる」などと挨拶した。
米Quark 社長兼最高経営責任者 カマール・アウラック氏 | クォークジャパン株式会社 代表取締役の早川裕子氏 |
「我々のソリューションによってパワー、パフォーマンス、生産性向上を出版業界に提供する。Quarkは単にQurakXPressだけでなく、印刷・出版業界に不可欠な、さまざまなソフトウェアを提供している。Quarkに対する顧客の投資は、顧客自身への投資にもなっている」などとも語り、今後も顧客とよりよい関係を続けていくとことを強調した。
引き続き、クォークジャパン株式会社 代表取締役の早川裕子氏が挨拶し、「出版業界は8兆円の市場と言われているが、毎年マイナス成長を続けている。対して、デジタルコンテンツ市場は2兆円といわれるが、前年比9%の成長率となっている。インターネットを軸としたコンテンツは今後も重要な位置を占める」、「Quarkは10年以上、パブリッシャへビジネスの多様性を提供してきた。今回の製品の新機能によって、最小限の投資でビジネスの守備範囲を拡大できる」などと述べた。
□クォークジャパンのホームページ
http://www.quark.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.quark.co.jp/news/040624.html
□関連記事
【'98年5月19日】クォークジャパン、QuarkXPress 4.0日本語版
初めてWindowsにも対応
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980519/quark.htm
【'97年9月24日】クォークジャパン、QuarkXPress 4.0発表
日本語版では初のWindows対応版
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/970924/quark.htm
(2004年6月24日)
[Reported by kiyomiya@impress.co.jp]
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