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アップル、水冷システム搭載PowerMac G5の説明会を開催6月9日開催 連絡先:Apple Storeコールセンター アップルコンピュータ株式会社は18日、6月9日に発表したPowerMac G5の新ラインナップについての説明会を同社セミナールームにおいて開催した。 今回のモデルチェンジは、筐体デザイン等には変更がないマイナーチェンジにあたるもので、スペックの底上げを行なう、およそ半期に1度の“製品ラインの更新”とでもいうべき位置づけだが、最上位モデルにMacintosh製品として初めて水冷システムを搭載したことが大きなトピックとなっている。 説明にあたった同社プロダクトマーケティングの小尾秀男氏によれば、今回の新製品は90nmのプロセスルールを採用し、PowerPC G5として最速となる2.5GHzのプロセッサを搭載。90nmプロセスのPowerPC G5は2.5GHzのみに採用され、ミッドレンジの2.0GHz、ローエンドの1.8GHzモデルには0.130μmプロセスのCPUが搭載されているという。 ちなみにPowerPC G5という名称はアップルコンピュータ側の呼称で、プロセッサの製造元であるIBM側の呼称ではPowerPC 950あるいはPowerPC 970シリーズなどの製品名がそれにあたる。今回発表された3モデルにそれぞれどのPowerPCが搭載されているかについては、アップルコンピュータからは明らかにされていない。 製品説明会とはいうものの、目玉となる水冷システムを搭載したハイエンドモデルは残念ながら会場に準備されてはいなかった。先行して発表されたXserve G5も需要に応えるだけの供給が行なわれていないと論じられるなか、7月と発表されている2.5GHzモデルの出荷開始時期に関して不安が残る状況ではあるが、この日は特に発売時期や出荷量に関してのコメントは控えられた。 2.5GHzモデルについては現時点で実機がないということで、本稿でも掲載した写真はミッドレンジにあたるPowerMac G5のデュアル2.0GHzモデルとなるが、内部構造の見た目については同等という。つまり、1.8GHzと2.0GHzモデルではヒートシンクにあたるG5の大きなロゴがついた銀色のユニット部分が、2.5GHzモデルではそのまま水冷システムになるということが予測できる。 PowerMac G5に採用されている水冷システムはユーザーによるメインテナンスのいらない密閉式の循環システム。自社開発ではないとしながらも、ユニットの供給元は非公開となっている。冷却液自体に特殊なものをつかっている訳ではなく、ほぼ純水の成分に防腐剤などを加えたものだということだ。 実機がないため同社の用意したスライドの説明によって簡単に仕組みを紹介する。デュアルプロセッサではあるが冷却システムは1系統のみで構成されるため、冷却液は2つのプロセッサを順に通過していくことになる。 循環する冷却液は、ラジエータに入ったところでファンによる放熱が行なわれる。ファンの位置や個数は通常モデルも水冷システムを採用する2.5GHzモデルも同じ9個で、ファンから送られた風がヒートシンクにあたるかラジエータにあたるかが違いということになる。 プロセッサの温度などはMac OS Xによって監視と管理が行なわれ、それぞれのファンの回転速度などが自動的に調整されるが、この機能自体はPowerMac G5の従来機から採用されているものだ。 今回、2.5GHzモデルに水冷システムを採用した理由について小尾氏は「高クロック化によるプロセッサ自体の発熱量の増加に対応するとともに、従来モデル並みの静粛性を実現するため」とコメントしている。
従来のラインナップと今回発表された新ラインナップのスペック比較は表の通り。ちなみに、今回Apple StoreにおけるBTOを利用すれば、グラフィックボードを256MBのビデオメモリを搭載するRADEON 9800 XTに変更することができるが、このボードを搭載する場合はGPUの冷却ファンの大きさなどの制限により、3スロットが用意されているPCI-X/PCIのバススロットの1つが利用できなくなる。 【スペック表】※比較が容易なように従来モデルも税込価格としている
□アップルコンピュータのホームページ (2004年6月18日) [Reported by 矢作 晃]
【PC Watchホームページ】
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