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AMD & Microsoft Software Developer Conferenceが開催
〜デュアルコアの情報やAMD64版N-Bench 3.0が公開

4月22日 開催



 日本AMD株式会社とマイクロソフト株式会社は22日、都内で「AMD & Microsoft Software Developer Conference」と題したセミナーを開催した。AMD64とx86-64版Windowsを組み合わせたプラットフォームで開発を行なう開発者向けのセミナーで、今後の製品スケジュールや技術情報などが公開された。

●今後はコンシューマ向けにも積極参入

日本AMDサム・ローガン氏

 冒頭の挨拶には、日本AMDのCPGマーケティング本部本部長のサム・ローガン氏が登場し、「1年前にOpteronがリリースされて以来、64bitとHyperTransportという新しい技術を導入したことで、IBMをはじめ、HP、Sun Microsystemsなども採用を決めるに至った」と、これまでを振り返った。

 AMD64シリーズは、これまでHPC(High Performance Computing)用途での採用が多かったが、「今後はコンシューマ用デスクトップ、ノートPC、基幹業務用などにもターゲットを広げたい」と述べ、新たな分野へ参入していく方向性を示した。

 日本HP、日本IBMのゲストも招かれ、それぞれのOpteron搭載システムが紹介された。日本HPは22日付で同社初のOpteron搭載サーバーを発表したばかりで、会場にはそのデモ機が早速展示された。

 日本IBMはeServer325とIntelliStaion A Proを紹介。それぞれOpteron搭載サーバーでシェア1位、業界唯一のOpteron搭載ワークステーションであることなどがアピールされた。

日本HPのOpteron搭載サーバーは2Wayと4Wayの2シリーズ 日本IBMはOpteron発表当初から搭載機を発売しており、Opteronサーバーでのシェアは1位 両社とも、会場にきた開発者限定で、定価の3〜6割引で発売するというキャンペーンを実施した

●クロック偏重主義から価値の拡大へ

日本AMD秋山一雄氏

 続いて、日本AMDのCPGマーケティング本部部長の秋山一雄氏が64bit戦略とプロセッサロードマップについて説明した。

 秋山氏はまず、'75年の8080Aに始まる同社製プロセッサの軌跡について説明。Am486までは、アーキテクチャもソフトウェアもすべてIntel互換のセカンドソースCPUだったが、K5で独自アーキテクチャに踏み出し、K6ではソケットも独自のものとなった。そしてAMD86では、独自の64bitアーキテクチャを採用し、ハードウェア、プラットフォーム、ソフトウェアともすべて独自となった。

 秋山氏は「これはAMDにとってのチャンス。これまでは(Intelの)追随メーカーだったが、この64bit技術を持ってリーダーになりたい」と語った。

 このAMD64の背景には「お客様第一主義」の思想があるという。秋山氏は「これまでは、クロック周波数に偏重しすぎ、エンジニアリング優先でお客様は二の次、テクノロジが人を動かすという考え方だった」とした上で、「これからは、一定のプラットフォーム・イメージ、TCOの削減、投資の保護など、お客様にフォーカスすることが重要となる」と述べ、周波数以外の価値が求められるとの考えを示した。

 その具体例として、これまでのデータセンターでは、メインフレーム、独自仕様の64bit UNIXサーバー、32bit x86サーバー、32bitクライアントなどが散在し、TCOを増大させているが、32bitと64bitの両方をカバーするAMD64であれば、これらのほとんどを統一されたプラットフォームに統合できるとした。

 また、プロセスルールとプロセッサのロードマップも紹介された。プロセスルールは現時点で90nmの量産が秒読み段階に入っており、2005年に65nm、2007年に45nm、2009年に32nmと続き、2011年には22nmになるという。

AMDプロセッサの歴史 AMDとIntelとの設計思想の違い
プロセスロードマップ プロセッサロードマップ

●デュアルコア情報が日本初公開

日本AMD小島洋一氏

 続いて、CPGマーケティング本部本部長代理の小島洋一氏がAMD64アーキテクチャについて解説した。

 小島氏は、AMD64の優位点として、x86-32を拡張した64bit技術であること、メモリコントローラを統合しボトルネックの解消を図っていること、HyperTransportによりメモリ・CPU・チップセット・各I/O間で十分な帯域が確保されていることなどを挙げた。

 従来のFSBアーキテクチャでのメモリ・CPU間のボトルネックは2Way以降で特に顕著になり、小島氏が示したデュアルXeonの例では、12.1GB/secのバンド幅要求に対し、4.3GB/secしか確保できていないという。

 また、AMD64のもう1つの優位点として、デュアルコアを見据えた設計となっている点を挙げ、今後スムーズにデュアルコアへと移行できることを示唆した。

従来のFSBアーキテクチャ HyperTransportアーキテクチャ
シングルコア(左)とデュアルコア(右)のダイヤグラム。現在のレイアウトのままデュアルに移行できるという

●x86-64向けWindowsは2004年第4四半期出荷

 マイクロソフトのサーバープラットフォームビジネス本部Windows Server製品部マネージャ藤本浩司氏は、64bit Windowsの製品スケジュールなどについて説明した。

 藤本氏は、x86-64用として64bit版Windows XPとWindows Server 2003が用意され、それぞれAMD64とIA-32eの両方をサポートすることを確認した。いずれのOSも、6月中旬にベータ中間ビルド日本語版、8月下旬にマーケティングベータ日本語版(製品候補版)が用意され、2004年第4四半期中に出荷開始される見込み。

 すでに出荷開始されているItanium向けの64bit版Windowsも従来通り継続されるが、Windows Server 2003については、これまでのEnterprise/Datacenter Edtionに加え、Standard Editionが用意されることが明らかにされた。製品出荷は2004年第4四半期。

 同社では、今後も当面32bitがメインストリームとなり、x86-64版は32/64bit両方を必要とするパフォーマンスクリティカルなアプリケーション向け、Itanium版はメインフレーム代替など基幹業務向けとそれぞれ位置づけている。

マイクロソフト藤本浩司氏 各製品の位置づけ。同じ64bitでも、x86-64版とItanium版は明確に異なる x86-64では32/64bit両方のアプリケーション/OSが動作可能。64bit OSで32bitアプリケーションを動作させた際は、メモリを4GBまで割り当てできるというメリットがある

●AMD64用N-Bench 3.0などがデモ

 会場の入り口近辺には特設展示ブースが設けられ、パートナー企業がデモ機の展示を行なった。AMDは3Dベンチマーク「N-Bench 3.0」のAMD64版を公開。OSやドライバもベータ状態のため、詳細なパフォーマンスについては明言されなかったが、従来の32bit版より高い性能が発揮できるという。リリースはOSと同時期になるという。

 日本ATIも、RADEON 9800 XTを64bit Windows XP環境でデモした。こちらもドライバなどベータ版ということでまだ安定性に欠けるが、64bit化により性能が向上するという。なお、ドライバの公開時期は未定。

AMDのオリジナルベンチマークN-Bench 3.0のAMD64対応版 日本ATIはWindows XP 64bit Extended環境でRADEON 9800 XTをデモ
日本HPが同日付けで発表したOpteron機。「Proliant DL145」(左)は最大2Way、「同DL585」(右)は最大4Wayに対応

□AMD & Microsoft Software Developer Conferenceのホームページ
http://www.event-information.jp/Events/amdms/
□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/jp-ja/
□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/

(2004年4月22日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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