[an error occurred while processing the directive]

服とスニーカーつき二足歩行ロボット「nuvo」



 株式会社ZMPは2日、身長39cm、重量2.5kgの小型ロボット「nuvo(ぬーボー)」を発表した。

 株式会社アドバンスド・メディアの音声認識エンジン「AMI Voice」を搭載、音声によるコマンド入力による操作や、FOMAケータイを通じてロボットのカメラの映像を見ながら遠隔操作することが可能な二足歩行ロボット。

 3月2日から300万円で研究機関向けに販売するが、今年末には量産型を生産、一般家庭への市販を目指す。目標販売台数は3,000台、価格は50万円程度になるという。販路は未定。

nuvo。家庭への普及を考え、アクチュエーターや機能を減らして軽量・低コスト化 14個のモーターによって歩行や、あおむけ・うつぶせからの起きあがりなどが可能 発表されたのは3体
歩行の様子。モーターの軸が飛び出した横長の足を持つ外見はどこかのアニメを彷彿とさせる CPUは頭部の裏側、つまり背中側にある。バッテリはリチウムイオンで、連続歩行した場合、30分~40分だという 頭部はカメラと補助照明兼インジケーターのLED。「nuvo」という名前はフランス語で「nouveau(新しい)」を略したもので、生活にゆとりをもたらすロボットに育つようにとの願いをこめたもの
サイドビュー 波形のついた足まわり
FOMAから操作可能 FOMAの操作画面

【動画】nuvo登場シーン(2MB/MPEG-1)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0302/04615.mpg
【動画】音声入力(864KB/MPEG-1)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0302/04666.mpg
【動画】起きあがり動作(272KB/MPEG-1)
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2004/0302/04786.mpg

 デザインは工業デザイナー 奥山清行氏。市販を意識して、電気系、機械系部品を外に露出させない外装に覆われている。またアートディレクターの原神一氏による外装デザインも発表された。コンセプトに基づいて外装に大胆なデザインを施し、それぞれキャラクター化していくことも考えているという。

工業デザイナー 奥山清行氏 株式会社ZMPの谷口恒社長(左)とアートディレクターの原神一氏(右) 原氏がデザインしたカラーバリエーション

・ミズノがロボット用ウェア、シューズを開発

 またスポーツ用品メーカー・ミズノとの共同研究により、ロボット向けのプロテクターや衝撃吸収シューズを開発。転倒時の衝撃をやわらげたり、シューズのグリップを使うことで、より素早く、ダイナミックな動きを実現すべく、今後も研究開発を進めていくという。

 会場で挨拶した、ミズノ株式会社代表取締役 副社長の水野明人氏は、「今後は、ロボットによる競技会などが実施され、新しいショービジネスが生まれるかもしれない」などと述べた。

ミズノ株式会社代表取締役 副社長 水野明人氏 ミズノが行なったという実験の様子。感圧センサーの上でロボットを歩行させ、どのような力が加わるか調べた 垂直方向の衝撃をやわらげ、横ずれを防ぐ波形形状「mizuno wave」を採用
ロボット用シューズの足裏 プロテクター

・遠隔操作全方位カメラ「nuvo_sensor」

 同時にZMPは、遠隔操作全方位カメラ「nuvo_sensor(ぬ~ボーセンサー)」を発表した。直径10cm、重さ500gの半球に、15個のカメラと補助照明のLEDを持ち、360度の視野がある。動体検知機能を持ち、監視カメラとして使えるという。今秋から店舗、学校、病院など施設向けに販売していく。予定価格は17万円。売り上げ見込みは1,000台。

15個のセンサーを備える360度監視カメラ「nuvo_sensor」

 不審者を発見するとユーザーにテレビ電話をかけて通知する。LEDはイルミネーションのように発光させることもできるので、インテリアにもなる。

 株式会社ZMPは2001年1月30日に設立されたヒューマノイドロボット・ベンチャーだ。当初は北野共生プロジェクトで開発したPINOのライセンス事業を行なう会社として活動していたが、その後、同プロジェクトによる「morph」や、オリジナルの「PINO2.0」等の研究開発を進めてきた。

 「nuvo_sensor」はロボット技術を一般向けに市販していく上でのビジネスモデル的意味あいもあるものと思われる。今後、ZMPではICタグ(RFID)を使ったアプリケーションの開発を目指すとしており、会話もできるようにして、エージェント的な機能を実現していきたいという。ロボットのモーターとセンサ、あるいは通信技術などをインテグレーションする技術を応用した製品群が出てくるだろう。

□株式会社ZMPのホームページ
(3月2日現在、この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.zmp.co.jp/
□ミズノ株式会社のホームページ
(3月2日現在、この製品に関する情報は掲載されていない)
http://www.mizuno.co.jp/

(2004年3月2日)

[Reported by 森山和道]


【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
個別にご回答することはいたしかねます。

Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.