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NECエレ、国内パッケージ工場を再編
2月3日発表 NECエレクトロニクス株式会社は3日、国内工場の売却、閉鎖、海外現地生産の強化を含む、半導体後工程の再編策について発表した。 ●高畠工場を組立専業メーカーに売却、生産委託 NECエレクトロニクスは、子会社である山形日本電気株式会社(NEC山形)の高畠工場を、台湾Advanced Semiconductor Engineering(ASE)に売却する。5月1日にNEC山形から高畠工場をASEジャパンとして分割し、5月31日にASEがASEジャパンの株式を購入する。 さらに、NECエレクトロニクスはASEジャパンに今後4年間、半導体の組み立て、検査を委託する。ASEジャパン社長には、前NEC山口の真鍋信勝 執行役員工場長が就任する。 高畠工場は白物家電、自動車などに使われるミニモールド/SOP/QFPなどの「成熟パッケージ」製品と、デジタルAV、PCなどに使われるBGAなどの「汎用パッケージ」製品を生産している。従業員は約860人で、敷地面積は約58,800平方m。 ASEは、世界第1位のシェアを誇る半導体組立専業メーカー。ASEジャパンでは、初年度で約1億6,500万ドルの売上を見込む。
●成熟製品は海外へ、国内は高機能品に集中 また、やはり子会社である関西日本電気株式会社(NEC関西)の彦根工場を、2004年12月末に閉鎖する。人員は前工程等に配転し、跡地は売却する。 NEC山口、NEC福井、NECセミコンダクターズ九州など、残りの国内拠点ではサーバー、ワークステーション、携帯電話、デジタルカメラ、液晶パネルなどに使用されるFCBGA、MCPなどの高機能パッケージに集中する。 一方、北京の首鋼NECと、NECセミコンダクターズ マレーシアでは、成熟パッケージ製品の生産能力を増強する。 ●国内は高機能品に集中 こうした施策の背景として同社は、成熟パッケージの顧客がコスト削減などのために、東南アジアをはじめとする海外に移転したことをあげた。顧客に近い場所での現地生産を強化することで、コストダウンと通貨リスクヘッジ、顧客満足度向上を図る。 なお成熟パッケージについては、国内市場向けの高信頼性、短工期製品の国内生産は継続するとしている。 また、ASEの汎用パッケージ出荷数は「NECエレクトロニクスの4、5倍」(NECエレクトロニクスの後藤秀人 執行役員)としており、汎用パッケージで組立専業メーカーが圧倒的なシェアを獲得したことも、今回の再編の背景にあるとしている。
□NECエレクトロニクスのホームページ (2004年2月3日) [Reported by tanak-sh@impress.co.jp]
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