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AMD、Athlon 64製造Fabの技術を紹介

APM担当ディレクタ トマス・ソンダーマン氏

12月5日 開催



 日本AMDは5日、Athlon 64などを製造する同社最新の製造設備(Fab)についての説明会を開催。この中で米AMDの担当ディレクタであるトマス・ソンダーマン氏が、同社独自の製造手法「APM (Automated Precision Manufacturing:自動調整製造)」について解説を行なった。

AMDの生産設備の様子

 ソンダーマン氏はまず、「Fab内で用いられる製造装置は、Intelも同等のものを使用しているが、IntelはAMDよりも豊富な設備や資源を有する」と切り出し、その上で、AMDがいかに少ない設備で効率化を図り、他社に対抗しうる製造を行なっているかについて語った。

 APMはその名が示すとおり、高度に自動化された製造手法で、ドレスデンにあるFab 30(CPUを製造)、オースティンにあるFab 25(フラッシュメモリを製造)に導入されている。APMには同社の200以上の特許技術が駆使されており、自動化以外にも、歩留まりや品質の向上に大きな役割を果たしているという。

 APMでは製造過程において極限まで人的介入を排除しているが、物の流れだけでなく、次に何をどのように行なうといった意志決定も自動化が図られている。そのほか、ウェハ/ダイレベルでの不良品追跡システム、ロットレベルでのレシピ管理などが盛り込まれている。

 その成果としてソンダーマン氏は、既存の製品を最大限製造しながら、4半期ごとに新製品のラインを立ち上げることに成功したと説明。また、Athlonファミリと比較して、2/3の期間でAMD64ファミリの歩留まりをAthlonファミリと同じレベルまで引き上げることができたとした。

 加えて、半導体関連のコンソーシアムである「International SEMATECH」が評価する製造効率を示すテストで、8つの主要な項目の内、5つの項目でAMDが1位となったことや、業界で初めて銅配線や、SOI、Low-kの導入に成功したことなどもAPMの実績として紹介された。

International SEMATECHのベンチマークで、AMDのFabは5つの項目で1位に AthlonとOpteronの歩留まり向上の比較

 同社は11月に、ドレスデンに300mmウェハ対応の「Fab 36」の建設作業に着手したことを発表した。同FabではこれまでのAPM(バージョン2.0)よりさらに高度なAPM 3.0が導入される。

 APM 3.0では、スケジューリングの予測システムや、ダイレベルのプロセス管理/最適化/分析、ウェハレベルのレシピコントロールなどが追加され、さらなる自動化や効率化の追求が図られるという。

Fab 30に隣接される300mm対応のFab 36は2006年稼働予定 APM 2.0と3.0の比較

【お詫びと訂正】初出時に、トマス・ソンダーマン氏の氏名に誤記がありました。ご迷惑をおかけいたしました関係者の皆様にお詫びして訂正させていただきます。

□日本AMDのホームページ
http://www.amd.com/jp-ja/
□関連記事
【11月20日】AMD、独ドレスデンに300mm対応Fabの建設を開始
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/1120/amd.htm

(2003年12月5日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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