[an error occurred while processing the directive]

シャープ、小型液晶に適したリアルタイムフォント生成技術

従来のフォントでは文字を大きくすると画面からはみ出ていた(中央)が、新技術では縦サイズのみ大きくすることで画面に納まるように大きく表示できる(右)

11月13日 発表

 シャープ株式会社は13日、モバイル機器などに利用される小型液晶に適したリアルタイムフォント生成技術「LCフォント生成技術」を発表した。

 独自のアルゴリズム「LCフォント.B(ドットビー)」を採用し、携帯電話などに搭載される低解像度の液晶において文字のサイズを変更しても、文字を崩すことなく綺麗に表示できるという。

 同アルゴリズムでは、ラインの交点や端など、文字を形成する点を座標データに置き換えた「ベクトルデータ」から構成される。点と点を結ぶだけでは文字が潰れてしまうが、一部の点を間引いた上で線を構成し、間引いた点を再配置する独自の技術により、文字サイズを変更しても自然な表現が行なえる。

文字を構成するラインの交点や端を表す「ベクトルデータ」。これを文字サイズに合わせてドットに当てはめる 単純に点と点を結ぶと文字が潰れてしまう例 独自の技術により点を一旦間引いて線を結び、点を再配置すると自然な表現ができる

 従来の携帯電話に使用されていたビットマップフォントやアウトラインフォントとは異なり、縦倍角/横倍角など縦横にサイズを変更することや、文字間/行間なども自由に変更できるという特徴をもつ。

 従来のフォント形式では、文字サイズごとにフォントセットを用意する必要があるなど、コスト/容量面において携帯電話などの限られたリソース環境で使用するには適していなかったが、同技術によってどちらの問題も解決できるという。

 同技術を採用した製品第一弾として、ボータフォン製携帯電話「V-601SH」が12月より発売される。今後は携帯電話やPDAのほか、液晶TVなどの家電製品にも応用されていくとしている。また、他メーカーへの技術提供も予定されている。

LCフォント(左)とアウトラインフォント(右)。アウトラインフォントでは、文字によって色が薄かったり濃かったりしているのがわかる LCフォントを採用したボータフォン製携帯電話「V-601SH」。12月発売予定 同じ文章をフォントサイズを変えて表示した状態。V-601SHでは6段階のサイズ変更ができる

□シャープのホームページ
http://www.sharp.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.sharp.co.jp/corporate/news/031113-3.html

(2003年11月13日)

[Reported by yosida-s@impress.co.jp]


【PC Watchホームページ】


PC Watch編集部 pc-watch-info@impress.co.jp
個別にご回答することはいたしかねます。

Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.