COMPUTEX TAIPEI 2003会場レポート ビデオカード編 その2

XGIがデュアルGPU対応Volariシリーズを公開
〜ALL-IN-WONDER 9600 PROなどが登場


会場:Taipei World Trade Center Exhibition Hall 1
   Taipei World Trade Center Exhibition Hall 2
   Taipei World Trade Center Exhibition Hall 3
会期:9月22日〜26日(現地時間)


 XGI Technologyは、DirectX 9対応の最新GPU「Volari」シリーズ搭載カードをCOMPUTEX会場にて公開している。同GPUは9月15日に発表されたばかりのものだが、CP Technologyのブースや、XGIのプライベートルームでは実働サンプルを展示しており、そのパフォーマンスなども確認できる。


●デュアルGPUに対応するVolariシリーズ

 Volariは、デスクトップ向けに「V8/V5/V3」の3つのラインナップと、モバイル向けの「XP5」が存在。Volariシリーズの最大の特徴はデュアルGPUに対応している点で、V8とV5は同一カード上に2つのGPUを搭載できる。

Volari V8 Ultra Duoカード。GPUごとに電源も別系統になっているらしく、電源コネクタが2つ搭載されている

 ボード上のビデオメモリは、内部的に二分されており、半分ずつをそれぞれのGPUが占有して動作する。GPUからビデオメモリへのバスや、パイプラインも独立している。つまり、デュアルGPUボードは、2つのビデオカードを同時に利用するのと同じこととなり、原理上2倍の性能を発揮できる。

 それぞれのGPUは、GPU1が奇数フレーム、GPU2が偶数フレームというように、同時に異なるフレームを演算する仕組み。同社の説明員によると、デュアルGPUはシングルGPUに比べ、概ね1.7倍程度の性能を実現するという。

 最上位のV8 Ultraは、コアクロック350MHzで、メモリクロックはDDR搭載の場合375MHz以上、DDR2搭載の場合500MHz。1GPUあたりの最大メモリ容量は256MBで、メモリバンド幅は128bit。

 パイプライン数は8、バーテックスシェーダユニット数は2、ピクセルシェーダユニット数は4。ピクセルシェーダとバーテックスシェーダはともにバージョン2.0に対応する。コア/メモリクロックが若干低いV8も用意される。

 V5 UltraとV5は、それぞれV8 UltraとV8のパイプライン数が4、ピクセルシェーダユニット数が2つになったもので、それ以外の仕様は共通。

 V3は、コアクロック300MHz、メモリクロック250MHz(DDRのみ対応)、最大メモリ容量は128MBで、バーテックスシェーダユニット数とピクセルシェーダユニット数はともに1つ。ピクセルシェーダとバーテックスシェーダはともにバージョン1.3(DirectX 8.1)までの対応となる。

 XP5は、V3のコアクロックを250MHzにしたもので、それ以外の仕様はV3と共通。

Volari V8 Volari V5 Volari V3

 すでにGPUの開発は終了しており、11月の下旬から12月にかけて、CP Technology、Gigabyte Technologyなどからボードが発売される予定という。

 最終版チップを搭載した試作ボードによるデモも行なわれており、Pentium 4 3GHzとVolari V8 Ultra Duoカードを搭載したシステムでの3Dmark03のスコアは5,600程度となっていた。

Volari V8 Ultra Duoの実働デモの様子。ヒートシンクファンが2つあると物々しく見えるが、1GPUあたりの消費電力は20W程度という 3Dmark03のスコアは5,600を超える


●ALL-IN-WONDER 9600 PROが登場

ALL-IN-WONDER 9600 PRO

 会場にブースを設けていないATI Technologiesは、ホール1に隣接するホテルGRAND HYATT TAIPEIの客室をデモサイトとし、自社製品のプレゼンテーションを行なっている。正式発表にあわせ、ALL-IN-WONDER 9600 PROは24日からここで公開された。

 ALL-IN-WONDER 9600 PROは、RADEON 9600 PROをベースにビデオのキャプチャ機能などを搭載した製品。ビデオメモリに128MBのDDR SDRAMを搭載する。アジア、ヨーロッパ市場向けとされており、TV信号はPAL/SECAM/NTSCに対応する。

 ALL-IN-WONDER 9800 PROの下位版だが、FMラジオのキャプチャ機能が搭載されたり、ビデオ関連機能の統合ソフト「MULTIMEDIA CENTER」は8.6となり、DVDオーサリングと書き込み機能が追加されるなどの改良を受けている。なお、価格や発売時期、日本市場への投入計画は明らかにされていない。

 24日午後には、ホール2のCP TechnologyのブースにもALL-IN-WONDER 9600 PROが1枚だけ到着。さっそくブースのマシンにインストールされ、デモが行なわれていた。

【お詫びと訂正】初出時にNTSCには対応していないと記述していましたが、誤りでした。お詫びして訂正させていただきます

付属するケーブル(左)とリモコン FMラジオの受信と録音機能が追加された
TV画面をトランスルーセントに表示し、メモ帳に入力しながらテレビを見るデモ CP Technologyのブースで、インストールされたてほやほやのALL-IN-WONDER 9600 PRO。早速デモが行なわれていた

□ニュースリリース(英文)
http://www.ati.com/companyinfo/press/2003/4687.html


●独自の冷却機構を搭載したGeForce FX 5900 Ultraカード

 NVIDIAのGPUを搭載したビデオカードで目新しいものはあまり見受けられなかったが、独自の冷却機構を搭載したGeForce FX 5900 Ultraカードを展示するメーカーがいくつかあった。

 Gainwardが展示していたのは、水冷クーラーを搭載したもの。GeForce FX 5900 Ultraのリファレンスデザインは巨大な空冷機構を搭載するため、AGPスロットに隣接するPCIスロットを占有してしまうが、この製品は1スロットサイズに収まっている。なお、同ビデオカードにはアップグレードキットなるものも用意され、それにはCPUとノースブリッジの水枕が付属する。

 そのほか、Sparkle、MSI、ASUSTeKなどが空冷で1スロット仕様の製品を展示していた。

Gainwardの水冷冷却式GeForce FX 5900 Ultraカード CPUとノースブリッジも冷却するアップグレードキットとともにPCに装着したところ
Sparkleの「SP8835U-PV」 MSIの「N5900 Ultra」 ASUSTeKの「U5950 Ultra Deluxe」

□COMPUTEX TAIPEI 2003のホームページ(英文)
http://www.computex.com.tw/computex2003/

(2003年9月25日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp / tanak-sh@impress.co.jp]


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