COMPUTEX TAIPEI 2003会場レポート【ベアボーンキット編】

Athlon 64に対応したベアボーンキットがさっそく登場
~キューブ型ベアボーンは液晶搭載がブームに


会場:TWTC Exhibition Hall 1
   TWTC Exhibition Hall 2
   TWTC Exhibition Hall 3
会期:9月22日~26日(現地時間)


 本日正式発表されたAthlon 64。そのAthlon 64に対応したベアボーンキットが早くも登場、2社が展示を行なっている。ベアボーンキットに関しては、このほかにも液晶パネルを持つキューブ製品が多数展示されていたり、新チップセット搭載モデルやユニークな仕様を持つ製品が登場するなど、非常に多くの製品が展示されている。


●Athlon 64対応ベアボーンキット

 Athlon 64対応ベアボーンを展示していたのは2社。1つはすでに秋葉原でも展示されているBIOSTARの「iDEQ 200P」だ。チップセットはNVIDIAの「nForce3 150」が使われているが、メーカーの話によれば「1チップソリューションなので小型マザーボードは作りやすい」そうだ。

nForce3 150を搭載しAthlon 64に対応するiDEQ 200P カラーバリエーションモデルも存在し、シルバータイプも展示されていた

 もう1つはIwillの「ZPC64」。同社の「ZPC」の後継に当たるモデルで、70×267×168(幅×奥行き×高さ)mmと非常に小型の製品である。ただし発熱の問題などは今後テストをしていく予定とのことで、今回は限りなく参考出品に近いもののようだ。

IwillのZPC64。トップに「Athlon 64 FX」ロゴが印刷されているのだが…… 中はやっぱりSocket 754。チップセットはnForce3 150である

●液晶搭載キューブ型ベアボーン

 昨年MSIが展示した、オーディオ機能&液晶パネル搭載のキューブ型ベアボーン「MEGA PC」に追随する製品が多数展示されている。また液晶を搭載していてもオーディオ再生機能がなかったり、ダイヤルによるオーバークロック機能を持たせるなど製品ごとの個性が豊かである。

元祖液晶搭載パネル搭載キューブともいえるMSI製品は、ニューモデルの「MEGA 865」を展示。デザインが大幅に変更された。従来どおりPC電源がオフの状態でも音楽CDが再生できるなどを機能を持つ。チップセットはIntel 865G ABITの「DigiDice」は、キューブ型というにはやや大ぶりなボディ。本体左にあるダイヤルを回すことでCPUのクロックを変更できる。内部構造もユニークで、CPUから伸びたヒートパイプで熱を外に逃がす仕組み。チップセットはIntel 865G まるでオーディオアンプのようなASUSTeKの「DiGiMatrix」。本体は写真の上半分のみで、下段は外付けのドライブボックスである。PC電源オフの状態でMP3や音楽CD、FMラジオを再生可能。チップセットはSiS651/962
AOpenブースで展示された「XC Cube AV」。PC電源がオフの状態でも音楽CDやFMラジオを再生可能とのことだが、今回はモックアップの展示のみ。日本での発売も11月以降になりそうとのことだ。チップセットはIntel 865G EPoXの「ex5 MINI ME EP-320S」。フロント液晶パネルでは現在時刻のほか、CPUクロックや搭載メモリなどが表示される。面白いのはベイを隠すカバーが自動的に上下する点で、延々と上下運動を繰り返すデモが行なわれていた EPoXの「ex5 MINI ME EP-300S」。MP3や音楽CDの再生がOSなしで行なえるモデル。前面パネルのデザインは左記のEP-320Sと同様。ただしベイを隠すカバーは存在しない。チップセットはEP-300/320SともにIntel 865G
JETWAYの「MiniQ860」。前面の液晶パネルは「PC Health LCD」と名付けられており、CPU温度やファンの回転数などを表示可能。またフロントLEDが存在せず、PCに関する情報は液晶に集約されている。Intel 865G搭載 GIGABYTE初のキューブ型ベアボーンキット「CA2 Series」。液晶パネルはDVD-ROMドライブと一体化した「GO-M1600A」という製品で、単体でラジオやMP3、音楽CDを再生可能。チップセットは新製品のSiS661FX/963 ECSの「D4I4-1」。EZ-Buddieシリーズの最新モデルでチップセットにIntel 865Gを搭載している。デザインもわずかに変更されたが、ダイヤルによるオーバークロック機能、ACアダプタ駆動といった従来製品の特徴は踏襲している
RISE COMPUTERの「RS861」。音楽CDやMP3をPCの電源がオフの状態でも再生できる製品で、フロントパネルには5種類の設定を切り替えられるイコライザ機能などを搭載。チップセットはSiS661FX/963L Iwillの「iMAX」シリーズのMultiMediaモデル。今回はコンセプトモデルということで、完全なモックアップ品。詳しいスペックなども未定だが、フロントからも上部からもアクセスできる光学ドライブが搭載される予定とのこと

●その他の注目ベアボーン

 RADEON 9100 IGPやSiS661FXなどの新チップセットや、Intel 875Pのように従来製品では搭載例のないチップセットを採用したベアボーンキットも登場。さらには、無線LAN機能を組み込んだ状態で発売されるキューブ型も展示されている。
BIOSTARの「iDEQ 200A」。RADEON 9100 IGP/IXP150を搭載 Shuttleの「ST61G4」。RADEON 9100 IGP/IXP150を搭載 Shuttleの「SS56G」。SiS661FX/963Lを搭載
Shuttleの「SB75G2」。キューブ型では初となるIntel 875P/ICH5Rを搭載した製品。Gigabit Ethernetもサポートする Shuttleの「SB65G2」。Intel 865PE/ICH5を搭載する。無線LANクライアント機能を搭載しており、背面にアンテナを持つ Iwillの「iMAX」。Intel 865Gを搭載。MiniPCIの無線LANコントローラが搭載されており、無線LANアクセスポイント/クライアント両方の動作が可能

□COMPUTEX TAIPEI 2003のホームページ(英文)
http://www.computex.com.tw/computex2003/

(2003年9月24日)

[Reported by 多和田新也]


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