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メルコ、256Mbit SDRAMを128Mbitに偽装する「Virtual Bank Memory」技術
9月4日 発表 株式会社メルコは4日、256MbitのSDRAMを256Mbitおよび128Mbitの両方で利用可能にする「Virtual Bank Memory」技術を発表した。
Virtual Bank Memoryは、SDRAM DIMM用に開発された技術。同社によると、現在発売される新規デスクトップPCは、ほぼ100%がDDR SDRAMを搭載するが、既存PCのメモリアップグレート市場では、DDRの比率は35%程度に過ぎず、全体のおよそ65%をSDRAMが占めるという。 SDRAMに対応した代表的なチップセットとしては、Intel 440BX/810/815/845や、SiS 630などが挙げられるが、このうち、Intel 440BX/810/SiS 630は、仕様上の制限から128Mbitメモリにしか対応できない。 そのため、同じ容量のDIMMであっても、使用しているチップが128Mbitなら利用できるが、256Mbitでは問題が発生する。具体的には実容量の半分しか認識されないというものだが、同社が検証したところでは、全く認識できないケースがほとんどだったという。 同社では今後も4年間はSDRAMの需要が続くと見ているが、メモリの大容量化やコストの兼ね合いから、搭載メモリチップの128Mbitから256Mbitへの移行が進みつつあり、128Mbitチップの供給は減少しつつあるという。
256Mbit化は、搭載チップ数の半減により、DIMMの単価下落をもたらすが、一方で上述のような問題を生じさせる。 この問題を解消するため、Virtual Bank Memoryでは、メモリチップは256Mbitのものを搭載しつつ、基板上に独自のチップセット判別回路とメモリ偽装回路を実装。 PCの起動時にチップセットの判別を行ない、256Mbitに対応したチップセットであれば、そのまま256Mbitとして動作する。そうでない場合は、チップが128Mbitであるかのように偽装。これにより、Intel 810やSiS 630でも256Mbitチップの利用が可能となる。 なお、Intel 440BXをはじめとした440シリーズは、2バンクに同時アクセスする高速化機能のため、対応できない。
同社では、すでに量産可能な体制が整っているが、市場にまだ128Mbitチップが潤沢に供給されているため、あえて生産を見合わせており、製品の出荷時期は未定としている。 価格も未定だが、128Mbitチップ搭載品よりも安くなる見込み。ラインナップは128MBと256MBが予定されている。 また、ノートPC用製品も検討はしているが、対象となるノートPCの多くがIntel 440MXなどVirtual Bank Memoryが対応できないチップセットを利用しているという状況から、製品化の目処はたっていないという。 □メルコのホームページ (2003年9月4日) [Reported by wakasugi@impress.co.jp]
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