8月4日(現地時間)発表

　大手LinuxディストリビューターのRed Hatは4日(現地時間)、SCOを提訴したと発表した。

　提訴の目的は、Red Hatの技術がSCOの持つUNIX System Vの知的財産を侵害していないことを証明し、SCOの不正な詐欺行為の責任を追求するためとしている。同社の顧問弁護士であるMark Webbink氏は「SCOが根拠の無い虚偽の声明で、Red Hat Linuxとオープンソースソフトウェアの清廉な開発プロセスを攻撃するのをやめさせるべく提訴した」と述べている。

　またRed Hatは、GPLのもとでソフトウェアを開発する企業や非営利団体が訴訟に巻き込まれた際に、裁判費用を援助する基金「Open Source Now Fund」を設立し、同基金に100万ドルを寄付した。

　一方SCOは同日、この訴訟に関して「私たちは恐怖や不確実性、猜疑をエンドユーザー間に広めようとしているのではない。UNIXの不正な派生物を動作させるリスクを犯しているエンドユーザーを、教育してきた」と述べ、自らの正当性を主張している。

□Red Hatのホームページ(英文)
http://www.redhat.com/
□ニュースリリース(英文)
http://www.redhat.com/about/presscenter/2003/press_sco.html
□SCOのホームページ(英文)
http://www.sco.com/
□ニュースリリース(英文)
http://ir.sco.com/ReleaseDetail.cfm?ReleaseID=115476
□関連記事
【7月9日】SCO社長、Linuxのライセンス問題について説明
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2003/0709/sco.htm
【3月10日】米SCO、UNIXの市場価値を侵したとしてIBMを提訴(INTERNET)
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0310/sco.htm

(2003年8月5日)

[Reported by tanak-sh@impress.co.jp]