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おもちゃみらい博で「ROBO-ONEバンダイカップ」開催

Metalic FighterとA-Doのバトル

8月2日~3日開催



 8月8日~10日までの3日間、アマチュアによる二足歩行ロボットの格闘大会『ROBO-ONE』の第4回大会が開催されるが、それに先駆け、「ROBO-ONEバンダイカップ」がパシフィコ横浜で開催された。会場は7月31日~8月3日まで開催された、「おもちゃみらい博/2003JAPAN TOY SHOW」のバンダイブース。

 「おもちゃみらい博/2003JAPAN TOY SHOW」は(社)日本玩具協会が主催のおもちゃの展示会。参加企業は42社。昨年までの「東京おもちゃショー」と違い、対象は全会期を通して一般入場者となった。

 ROBO-ONEバンダイカップは、バンダイロボット研究所が開催したもの。出場ロボットは「メタリックファイター( 森永英一郎氏 )」、「A-Do( 菅原雄介、森口拓雄 両氏 )」、「Lilac2-G(柴田善弘氏)」「バーニングスター( 宮田耕自氏 )」「はじめロボット4号機( 坂本 元氏 )」「BSG-K 6340 ムサシ丸( 萩原正明氏 )」の合計6台。ROBO-ONE本戦と違ってトーナメントではなく総あたりで勝ち点を競い、優勝者にはチャンピオンベルトが贈られる。試合のルールは基本的にROBO-ONEと同様だが、デモンストレーション時間は1分間。総あたりなので1台のロボットが2日で5試合こなすことになる。第4回ROBO-ONE直前ということも考えると、かなりハードな条件だ。

 うち、記者が観戦したのは1日目の第1試合と第2試合。まず第1試合は第3回優勝のA-Doと第2回優勝のメタリックファイター。いきなりゴールデンカードである。A-Doは今回、装いも新たな4号機となって登場。顔には夏らしくシュノーケル、モーションでは信じられないほどの片足立ちなどをデモンストレーションして審査員にアピールした。

 試合ではメタリックファイターが浴びせ蹴りをするなど積極的な攻めを見せた。運動性の高さを誇る両者は動きそのものも似ている点も多い。お互い一歩も引かず、勝負は引き分けに終わったが、ポイントでメタリックファイターが勝利をおさめた。

凄まじい片足立ちで四股を踏むA-Do。迎え撃つメタリックファイターの浴びせ蹴り(ただし浴びせ蹴りはルールではダブルノックダウンになってしまうので捨て身の技である)。両者ともバランスの取れた安定した動きを披露。やはり第4回ROBO-ONEでも優勝候補か。こうなってくると、勝利をおさめるためには駆け引きが重要なファクターとなってくる

解説は「リアルドリームドラえもん開発プロジェクト(RDDP)」リーダーの澤尻雄二氏、司会は土田一郎氏。審査員はバンダイの関孝之、山本恵美子の両氏。審査委員長は「R-Blue」の吉村浩一氏が務めた。R-Blueを元にしたロボットは株式会社イトーレイネツ( http://www.i-rt.co.jp/ )から「R-1シリーズ YDH-PDS」として量産されることになっている。なお吉村氏は、第4回ROBO-ONEはチームで出場するとのこと。そのほか、会場内にはちらほらとROBO-ONE参加者の顔が見られた

 第2試合は、Lilac2-G VS バーニングスターというカード。リンク機構とABSボディのLilacは5個のサーボのうち1つが動かなくなっていたものの、エアシリンダーによる得意の一撃で、赤いボディのバーニングスターを沈めた。

バーニングスター Lilac2-G
第2試合の模様。サーボの不調にも関わらず、Lilac2-Gが勝利を収めた

 バーニングスターは足首部分が重すぎるのか足がいまひとつ上がっていなかったことと、小さめの足裏のため安定性に欠けたのがたたったようだ。

 なおバンダイカップは「はじめロボット4号機」の優勝という結果に終わった。

 いよいよ今週末に迫ったROBO-ONE本戦では、さらに進歩したロボットたちの激突が見られる。楽しみに待とう。

【バンダイのサーボクラフト】

 試合と試合の間には、バンダイ自身の「サーボクラフト」と、ロボット研究の現状が紹介された。既にGAME Watchの記事で紹介しているように、バンダイはサーボを使ったホビー用ロボットの開発を以前から進めている。以前から研究開発中の恐竜型のロボットなどを見せていたが、今回はより商品に近い形での披露となった。ただし、いずれも実際の商品化は未定、参考出品である。

バンダイ戦略開発室プロジェクトチームの中荒井浩(なかあらい ひろし)リーダー。手に持っているのがバンダイのサーボ サーボダイノ1号。腕立て伏せをしたり首を持ち上げて鳴いてみせたりした。だが、動きはもっさりもっさりしており、足裏を滑らせることで何とか歩行しているような状態。とはいっても、ドライバー1本でこれが組み立てられるなら思わず購入してしまう人も大勢いそうである

4輪が同時に動く面白い動き方をするサーボビークル1号。赤外線のリモコンらしきもので操縦していた

音と光と動きのパフォーマンスを見せる、サーボパフォーマー1号。サーボモーターを使ったインテリアとして想定されたもの。時計として用いることもできる サーボヒューマン1号。やはりヒト型は大人気。企業のロボットとしてはまだまだの動きではあるものの、今後に期待したいところ

 「サーボクラフト」シリーズが実際に商品化され、それなりに売れれば、サーボモータ市場も大きく拡大するかもしれない。期待したい。

 続けて、バンダイのロボット研究の様子が芳賀氏から紹介された。

既におなじみの「ER-1」と、研究用ロボット「BN-11」。BN-11は超音波センサーなどを使って障害物に反応する。手にも反応するので、意外と子供にも人気者

【そのほか会場の大人向け面白モノ】

ヤマハ「EZ Club」

 基本的にお子さま向けのおもちゃ博だが、大人を対象としたものも出展されていた。

 特にヤマハは、誰にでも弾けるイージーギター「EZ-EG」の次期製品ラインナップを参考出品。基本的には、昔何らかの形で楽器を嗜んだ、むしろは嗜もうとしたことがあるが、現在はやめてしまった人たちをターゲットとしているそうだ。現在はどのような形で製品化を狙うべきか、方針を検討している段階とのこと。


EZ TPを吹くヤマハPA・DMI事業部 NI-Dプロジェクトの櫻田信弥主任。EZ TPは声の音程・音量を使って音を出す誰でも吹けるトランペット。つまり鼻歌でペットが吹ける。ビブラートをきかせるのも簡単。もちろん運指を組み合わせることもできる。ジャズでも六甲おろしでも自由自在。実際にどの程度のスペックで商品化されるか、価格設定がどのくらいになるかなどは未定で、消費者にどう受け入れられるか調査中とのこと。個人的には、カラオケにおいてあると楽しいんじゃないかと思った 実際に公道を走れるトミカの電気自動車。光岡自動車との共同生産で、35台の限定生産。価格は103万円

□おもちゃみらい博/2003 JAPAN TOY SHOW
http://www.toys.or.jp/mirai
□ROBO-ONEのホームページ
http://robo-one.com/
□バンダイロボット研究所のホームページ
http://www.roboken.channel.or.jp/robo-one/
□ヤマハ Music e Club ezカンパニーのホームページ
http://www.music-eclub.com/ez/
□関連記事
【2003年7月31日】一般ユーザーを対象とした「おもちゃみらい博」開幕 “遊べる”子供のための展示会(GAME)
http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20030731/yof.htm

(2003年8月4日)

[Reported by 森山和道]


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