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Microsoft Conference + expo 2003が開幕
~シャープが未発表のTablet PCを展示

会期:5月15日~16日
会場:東京国際フォーラム



 マイクロソフトが主催する企業向けセミナー兼展示会「Microsoft Conference + expo 2003」が5月15日~16日の会期で開幕した。会場は東京国際フォーラムで、今後、札幌、広島、福岡、仙台、名古屋、大阪でも順次開催される。なお、東京会場の登録受け付けはすでに終了している。


●Windows Server 2003で“Do more with less”を実現

 開幕初日の本日は、同社代表取締役社長の阿多親市氏による「Windows Server 2003から始まる新たな進化」と題された基調講演が行なわれた。

阿多親市 代表取締役社長

 講演では、今年リリース予定の「Windows Server 2003」や「Office 2003」などの解説がなされたが、今年は折しも同社の最初のサーバーOSがリリースされてから10年目にあたる年ということで、阿多氏は「この10年の集大成のOSについて、少しでも多くのことを伝えたい」として、講演の大半をWindows Server 2003の説明に費やした。

 阿多氏はまず、この10年間におけるITを取り巻く環境の変化の事例を示し、「今後10年を考えると、さらなる“Do more with less”が必要とされる」と述べた。

 Do more with lessとは、より少ない費用で、より柔軟なシステムの拡張を行なう、より少ない操作で、より多くの処理を行なう、といったことを示すキーワードで、Windows Services 2003の目指すところを示している。

 Windows Server 2003では、SAN(Storage Area Network)への対応強化により、異なるストレージ間での相互運用が可能になり、今夏リリース予定の「Windows Metadirectory Services 2003」の利用により、異なるディレクトリサービスを統合できる、といった機能を持つ。

Do more with lessとは 異なるストレージを用いたSAN運用が可能に Metadirectory Services 2003で異なるディレクトリサービスが統合できる


●ユーザーの生産性向上に注力

 これらもWindows Server 2003が持つDo more with lessを表す要素の1つだが、同OSでは、システム管理の負荷・コストの低減といったこと以上に、“インフォメーション ワーカー”の生産性の向上に焦点が当てられている。

 その例として、Windows Server 2003 + Exchange Server 2003 + Outlook 2003の組み合わせによる無線LANへの対応強化のデモが紹介された。

 無線LAN利用時は、電波状況により、通信速度の低下や、通信切断などが発生する場合がある。Outlook 2003では、通信速度が一定以上遅くなると、メール受信時に内容の最初の部分だけを抜き出して受信する低速接続モードに自動的に切り替わる。

 ユーザーは、メールの冒頭を読んで、そのメールが重要だと判断したら「メッセージの残りの部分を今すぐダウンロードする」ボタンを押すことで、そのメールだけを全文受信できる。全文ダウンロードしなかったメールは、通信状況が改善した時に自動的にダウンロードされる。

 なお、Windows Server 2003は、WEPなどより高度なセキュリティを備えた無線LANの認証方式「IEEE 802.1x」に対応するほか、電子証明書の自動配布・管理機能などを備える。

Outlook 2003では高速接続と低速接続を区別して認識する 低速接続でメールを受信すると、内容は冒頭だけが読み込まれ、その旨を知らせるアイコンが表示される(写真左)。そのうち、特定のメールだけを全文受信できる(写真右)

 Office 2003については主に、各アプリケーションと情報・ドキュメント管理システム「SharePoint Services」との連携を中心にデモが行なわれた。

 従来Wordなどで作成したドキュメントをメールで配信する際は、メールにそのファイルを添付するが、Outlook 2003では、ファイルを添付する代わりに、サーバーにファイルを発行して、その場所をリンクで知らせる共有添付機能が追加された。

 メールを受け取ったユーザーは、そのファイルをブラウザ上で閲覧したり、編集できる。ファイルをサーバー上で管理することで、検索性の向上や、バージョン管理などが可能となる。

 また、SharePoint ServicesはExchange Serverとも連携し、ユーザーはブラウザ上でファイルの作成者のオンライン状況や、直近の予定、連絡先などを簡単に確認できる。

ファイルをメールに添付する代わりに共有添付ファイルとしてサーバーに発行 SharePoint Servicesにより、ドキュメントはブラウザ上で確認できる Exchange Server 2003との連携により、作成者などの状況確認や、メッセージの送信などもブラウザ上でできる


●expo会場ではシャープのTablet PCを参考展示

 expo会場ではマイクロソフト、およびパートナー各社が様々な展示を行なっている。マイクロソフトは会場の半分におよぶブースを出し、プレゼンテーションなどを行なっているほか、Q&Aカウンターなどを設け、製品・分野別に質問や相談などに応じている。

 Tablet PCやPocket PCの実機を用いたハンズオンセッションも行なわれているが、同ブースには未発表のシャープのTablet PCが展示されている。

expo会場にはマイクロソフトとパートナー各社がブースを多数出展 Q&Aカウンターではマイクロソフトのスタッフに直接質問できる Tablet PCハンズオンセッションのブースには、ひっそりとシャープの未発表Tablet PCが参考展示されている

□Microsoft Conference + expo 2003のホームページ
http://www.event-info.jp/msc/

(2003年5月15日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]


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