4月18日 発表

　ガートナージャパン株式会社データクエスト部門は18日、2003年第1四半期(1月～3月)世界PC市場(PCサーバー含む)の暫定速報を発表した。これによると、出荷台数は3,447万台で、対前年成長率5.5%となり、3期連続の対前年プラス成長を果たした。

　この結果は同社が3月に行なった予測をわずかに上回っているが、同社では、その要因はベンダーの積極的な値下げによるもので、パソコン購買意欲の大幅回復を示す要素は見えていないとしている。

　PC市場は1月～2月には全体的に見込みを上回る結果を示したが、3月後半はイラク戦争による若干のマイナス影響があったという。なお、重症急性呼吸器症候群(SARS)による、世界市場合計での成長レベルに対する目立った影響はないものとしている。

　ベンダー別出荷台数では、Dell Computerが前年同期比24.4%増と高い成長率を見せ、前四半期シェア1位のHPを抜き、1位となった。HPの出荷台数は5.7%減少し、シェア2位に転じた。東芝のシェアは前年とほぼ変化ないが、出荷台数は19.2%増加した。

　モバイルPCとデスクトップPCの比較では、引き続きモバイルの成長率がデスクトップを上回っている。Centrinoについては、「Centrinoは初期段階において法人市場への販売に注力されているが、景気低迷によるIT予算の締め付けに加え、ユーザーの評価期間が必要なため、本格導入には時間がかかる」と見ている。

　ただし、広告宣伝などによって、ワイヤレスモバイル製品の利便性・実用性について一般認識が高まりつつあるとしている。

【2003年第1四半期 世界PC市場ベンダー別出荷台数(暫定値)(単位1,000台)】 出典：ガートナー データクエスト

□ガートナージャパンのホームページ
http://www.gartner.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.gartner.co.jp/press/pr20030418-01.html

(2003年4月18日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]