3月8日 発売

標準価格：29,800円

　レックスマークインターナショナル株式会社は、インクジェット複合機「X5150 オール・イン・ワン・ステーション」を3月8日より発売する。価格は29,800円で、店頭予想価格は2万円を切る見込み。対応OSはWindows 98/Me/2000/XP、およびMac OS 9.2.2/Mac OS X 10.1.5。

　「Smart DESIGN・Smart FUNCTION・Smart PRICE」のコンセプトの下開発されたプリンタ/コピー/スキャナ複合機。コンピュータ周辺機器然としたデザインがほとんどの同社従来機と比較して、シルバーを基調とし、曲線的なフォルムにするなどデザイン性を高めた。本体サイズは469×395×240mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約6.6kg。

　プリンタ部の仕様は、印刷解像度が4,800×1,200dpi、印刷速度はモノクロ19ppm/カラー14ppm。プリントヘッドは、1つのヘッドに3plと10plのノズルをペアにしており、印刷する画像パターンに応じて、プリンタが画質や速度を自動調整するようになっている。

　インクカートリッジはヘッド一体型でブラックとカラーの2分割。ヘッドキャリッジにはセンサーを内蔵しており、テストパターンを印刷しながら、自動的にアラインメントを調整できる。用紙種類(普通紙/光沢紙/OHP)の自動判別機能も搭載する。

シルバーとブラックのツートンカラー。全体的に曲線的なデザインとなっている		中央に見えるブラックとブルーのボックスがインクカートリッジ。カートリッジはヘッド一体型タイプ

　スキャナはフラットベッド方式で、600×2,400dpiのCCDを搭載。階調はRGBそれぞれ読み取り16bit/出力8bit。本体のボタン操作だけでスキャニングしたデータをPCのアプリケーションに転送する「ワンタッチスキャン」機能を搭載する。

　コピーは25%までの縮小と400%までの拡大(1%刻み)が可能。1枚の用紙に1/4/9/16枚の同一画像を割り付けたり、1枚の画像をA4 4/9/16枚に拡大印刷できる。写真のコピーに特化した「フォトコピー」機能を搭載。フォトコピー時は、エンジンが写真に最適化され、最高画質設定以上の画質で印刷されるという。各種コピーは本体単体で実行できる。

　ボタン周りや液晶パネルの表示を日本語化(漢字対応)したり、操作手順を簡略化、機能ごとに分けて配置するなど使いやすさに配慮されている。

スキャナはフラットベッドタイプで、立体物の撮像も可能	ボタン類は機能ごとに分けて配置されている。液晶パネルは漢字表示に対応(展示機は試作機のため型番が異なります)
右がオリジナルの写真で、左がコピーしたもの。若干色合いの違いがあるが、画質は遠目には銀塩写真に劣らない	これは同じ写真をA4用紙16枚に引き延ばしたもの。なお、フチなし印刷には対応しない

レックスマークインターナショナル株式会社代表取締役社長の雨宮敏朗氏

　発表会では、雨宮敏朗代表取締役社長が、今後の戦略などについて語った。雨宮社長は「近年、ブロードバンドの広まりに伴って、SOHOが現実的なものとなり、家庭内での印刷やコピーに対する需要が急増している」と家庭/SOHO向け複合機を取り巻く現状について説明。

　また、全世界の家庭内での紙消費量が、今年度の約700億ページから、2006年には1,000億ページを超えるとの予測資料を引き合いに出し、今後ますます複合機に対する需要が高まるとした。

　同社は、毎年シェアを伸ばしており、米国ではボリュームゾーンである60ドル以下の製品において、HPに次ぐ2位のシェアを確保。また、複合機市場でも1位のHPに肉薄する地位にいるという。

　しかしながら雨宮社長は、「日本国内市場では、“安い”、“PCとのセット品”、“特徴がはっきりしない”、“名前を聞く機会が少ない”」といったネガティブな製品イメージが浸透していると、自省。

　今後は「X5150を皮切りに、デザイン性にも注力しつつ、基本機能の充実を図った製品を投入、販売ルートも多様化していくなど、積極的な拡販を行なっていく」とした。

　今年の国内複合機市場は、昨年の45万台から60～70万台に拡大すると見られているが、雨宮社長は「現在の8%から16%にまでもっていく」と、市場全体の成長率以上のペースでシェアを伸ばす意気込みを示した。

□レックスマークのホームページ
http://www.lexmark.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.lexmark.co.jp/news/nr20030213.html

(2003年2月13日)

[Reported by wakasugi@impress.co.jp]