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大塚商会、過去最高の経常利益
~パソコン専門店αランドは完全閉鎖へ

大塚裕司社長

2月7日発表

 株式会社大塚商会は7日、2002年12月期連結決算を発表した。

 売上高は前年比1.2%減の3,242億8,800万円、営業利益は2.3%減の79億9,000万円、経常利益は1.3%増の77億6,600万円となった。上期は減収減益で推移したものの、下期は増収増益と回復基調に転じており、経常利益では、2年連続の増益で過去最高益を記録した。また、連結子会社についても、ネットプランが74万円の赤字となった以外はすべて黒字化した。

 セグメント別では、SI事業が前年比4.7%減の2,196億9,000万円であるのに対して、サービス&サポート事業が7.3%増の1,033億7,900万円と前年実績を上回り、同事業売上高が初めて1,000億円を突破した。

 大塚商会単体の売上高は、Web事業に関しては、239億8,500万円となり、前年比87.4%増の高い伸び。ペーパーレスシステムなどのODS21が138億5,500万円、前年比58.7%増。セキュリティ事業も50億円を突破し、前年比78.8%増という高い伸び率となった。

連結決算の概要 売上高および利益 セグメント別の売上高計画

 一方、製品別では、複写機出荷台数が2.8%減の26,240台となったものの、カラー複写機が39.4%増の8,270台と高い伸び率になっており、カラー複写機における業界シェアは8.2%のシェアに達したと見ている。

 「カラー複写機は、デフレ商品が多いITのなかで、インフレ商品であり、サプライなどを含めて業績に対してもプラス材料になっている」(大塚裕司社長)とした。

 サーバーは、前年比1.4%増の18,500台。「業界全体がマイナス成長になっているのに対して、プラス成長となったが、これには業務パッケージソフトのSMILEαとの連動も影響している」と話した。

 また、パソコンは、前年比7.6%減の38万8,296台となったが、「業界全体が11%減になっていること、また、αランドを一部閉鎖したことで、11,600台減少した分を抜くと、実質的には4.9%減に留まっている」と分析している。

重点戦略の計画 重点戦略の状況

αランド事業の状況について
 パソコンショップ事業であるαランドは、昨年、札幌、福岡の2店舗を閉鎖したことで、現在、八重洲、宇都宮、御堂筋の3店舗体制だが、これも今年夏までに閉鎖することを明らかにした。

 大塚裕司社長は、「パソコンの普及期には、専門店としての意味があり、アンテナショップとしての位置づけ、広告塔としての役割もあった。だが、当初の目的が達成されたこと、昨年度で11億円の営業赤字を計上するなど、構造的に赤字体質から脱却できないとの判断をしたことで、今回の撤退となった」と説明した。今後、個人向けパソコン販売については、Web販売のLAND e-comに移管することになる。

 また、今後の事業計画として、2003年には売上高3,385億円、2004年には、3,537億円、2005年には3,868億円を目指すことを明らかにした。営業利益は、88億円(2003年)、101億6,000万円(2004年)、114億8,000万円(2005年)、経常利益は、85億5,000万円(2003年)、99億6,000万円(2004年)、113億1,000万円(2005年)と、ともに年率で2桁増での推移を見込んでいる。

 パソコンに関しては、αランドの完全閉鎖によって、2003年は4.5%減の37万1,000台とマイナスを見込むが、「法人向けの事業という点だけを捉えれば、2002年と比較してイーブンになるだろう」とした。

□大塚商会のホームページ
http://www.otsuka-shokai.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.otsuka-shokai.co.jp/company/release/news1506.htm
□平成14年12月期決算短信(PDF)
http://www.otsuka-shokai.co.jp/ir/irlibrary/index.html

(2003年2月7日)

[Reported by 大河原克行]


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