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ボーランド、2003年度事業戦略説明会を開催

代表取締役社長 小手川清氏

2月4日発表

 ボーランド株式会社は4日、2003年度事業戦略説明会を開催した。

 代表取締役社長 小手川清氏は、「アプリケーション開発におけるライフサイクルは日々短縮されている。2002年に開発に60日かかっていたアプリケーションでも、2004年には30日、2008年には7日、2012年には1日で開発する必要があることを予測しており、市場は競争力のあるソフト開発環境を要求している」と、現状を説明した。

 「スピードが要求されるこれからの時代には、従来のウォーターフォール型開発から脱却し、ALM(Application Lifecycle Management)ソリューションを提案する。これは、顧客のシステムや開発プラットフォーム、スキルといった既存資産を生かしたまま、最新技術を提供することにある。ボーランドは、開発、設計、要件定義、テスト、運用といったすべてのソリューションを提供するだけの製品群を有している。これらの製品と、顧客の既存資産をシームレスに連携可能にすることで、“選択の自由”を提供したい」とした。

ボーランドの持つ4つの現状から導き出された「ALM(Application Lifecycle Management)」
 ALMは、すべての開発環境を1社の製品のみで行なう「ベンダーロックイン」ではなく、開発する案件によって同社の最新製品を取り入れることで、迅速な開発環境を提供していくことを訴求していくという。

 ALM推進の基盤構築として、同社は2002年にTogetherSoft、BoldSoft、Highlanderの3社を買収している。ALMの具体的な案として、TogetherSoftのモデル指向型Java開発環境と、コード指向型Java開発環境の「JBulider」の統合があり、現在開発中だという。「この2つは、オーバーラップする部分が多い。今後は開発の“入り口”の違いだけで、中身は同じようにする。今期中になんらかの製品を出せるだろう」とした。

 さらに、「2002年度はボーランド全体で売り上げ10%の成長および、11四半期連続の黒字を達成した。2003年度も10%以上の成長を目指す」と目標を掲げた。

 小手川氏は、日製産業出身、イーエムシージャパン会長を経て、2002年12月に同社社長に就任した。600人を超す各企業トップとの繋がりがあるという。「2003年からは、パートナー企業との連携を強化したい。各企業の開発担当者だけではなく、トップの人間と関わることで、開発者の地位向上を目指したい」と今後の方針を明らかにした。

2003年度も売り上げ10%増を目指す 売り上げ構成比は、買収した3社の市場が加わるため2002年度とは大きく異なる

□ボーランドのホームページ
http://www.borland.co.jp/

(2003年2月4日)

[Reported by yosida-s@impress.co.jp]


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