プロカメラマン山田久美夫のデジタルカメラレポート

松下電器 LUMIX DMC-FZ1」ベータ機 実写画像


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 12倍ズームの迫力は圧巻、ワイド側と望遠端での画角(写る範囲)はこれほど違う。まるで別世界だ。とくに、望遠側が35mカメラ換算で420mmもあるため、朝日もこんなに大きく写る。 このカットは手持ちでの撮影だが、光学手ブレ補正機能を採用しているため、こんな超望遠撮影でも、安心して撮影することができた。
レンズ構成が複雑な超高倍率ズームだが、ゴーストやフレアも少ない。ベータ版のためか、望遠側画面周辺で、若干、色の滲みが見られるが、この迫力を考えれば、些細なことに思える。
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 朝日を浴びた公園でのスナップ。ワイド側(35mmレンズ相当)では、周辺の環境もわかり、なかなか雰囲気のあるカットになるし、最望遠側(42mmレンズ相当)で撮影すれば、同じ場所からでもこんなアップが気軽に撮れる。
 しかも、レンズは12倍ズームながらも、ズーム全域でF2.8と明るく、望遠側ではボケを活かした作品つくりも楽しめる。もちろん、光学手ブレ補正も有効に働くため、こんなカットでも手持ち撮影で安心して撮れる点が大きな魅力だ。オートホワイトバランスでの撮影だが、色調もなかなか自然で、朝日の感じがよく表現されている。
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 12倍ズームの最望遠端の視覚はほとんど望遠鏡の世界。階調の再現性もよく、早朝の、少々煙った雰囲気がよく表現されている。このカットでは、若干、コントラストが不足気味に見えるが、早朝で遠方が霞んでいるため。通常の撮影では心配無用だ。  420mm相当の超望遠撮影ができるため、こんなシーンも楽に撮影できる。CCDは1/3.2型とかなり小さいが、これほどの超望遠になれば、きちんと背景のボケた望遠らしい雰囲気の撮影が楽しめる。もちろん、早朝でまだ日が当たってない日陰での撮影だが、手ブレ補正機能がキッチリと働いており、手ブレすることもなかった
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 川を行き交う船をスナップしたもの。本機は背面液晶モニターのほか、EVF(液晶ビューファインダー)も装備しており、動きのあるシーンを追って撮影するときには、EVFのほうが使いやすい。ただ、EVFの視野は結構小さめ。実用上支障があるわけではないが、最新の他社モデルに比べると、やや見劣りがする。AF測距後のシャッタータイムラグは0.1秒と短く、ドイツ国旗がなびく瞬間もきちんと捕らえることができた。  感度設定をAUTOにしておくと、明るいシーンではISO50、暗いシーンでは自動的に感度アップする。さらに、光学手ブレ補正機能を搭載しているため、手ブレも少なく、感覚的にはシャッター速度で約2段階分くらいは稼げるようだ。
 このシーンではISO200になっているが、等倍表示や大伸ばしをしなければ、ノイズは気にならないレベルに収まっている。また、オートホワイトバランスでの撮影だが、スタンドの電灯光の感じもよく表現されている。
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 流し撮りモードも装備。このモードでは、上下方向のブレだけを補正し、左右方向の動きについては補正しない。そのため、カメラを被写体の動きにあわせて振って、背景をブラす「流し撮り」も簡単で、さほど失敗なく撮影できる  本機は200万画素モードで秒間4コマの高速連写ができる。この機能を使えば、こんな動きのあるシーンにも対応できる。また、タイムラグも0.1秒と短いため、シャッターチャンスも掴みやすい。
 機構上、最初にシャッターを切った時点で、AF(ピント)もAE(露出)もロックされ、連写後まで液晶モニターはブラックアウトするので、少々コツも必要だ。
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(2002年10月10日)


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[Reported by 山田久美夫]


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