NEW PRODUCTS TESTREPORT |
東芝 | ||
sora T20 | ||
手書きで直接ペイントもできるユニークなデジタルカメラ | ||
TEXT:水上 遼 Ryo Mizukami |
200万画素クラスのズーム付きコンパクトデジカメは、形や機能に工夫を凝らしたものが多く、購入する側としても選びがいのあるジャンルだ。このsora T20も、香水ビンをイメージしたというデザイン的な特徴だけでなく、他機種にはない独自の機能を備えている。
まずはそのデザインだが、香水ビンで言えば口にあたる部分にストラップ用の穴が付いており、付属のネックストラップで首から下げた際に、ちょうど縦に安定する構造となっている。また、アルミボディを採用し、専用バッテリ、SDメモリーカード込みで200g弱という軽さを実現。携帯電話機2台程度の重量にまとまっている。ちなみに、本体はつや消し処理されているが、レンズカバー部は鏡面塗装の樹脂となっており、指紋などの汚れがかなり目立ってしまう。この辺りは少々好みの分かれるところだ。
縦にした状態ではカメラくささを感じさせない斬新なデザイン。カラーバリエーションは写真のシルバーのほか、ピンクとシャンパンゴールドが用意されている | 本体左側面には専用のリチウムイオンバッテリのほか、SDメモリーカードのスロットを備えている |
液晶ファインダーはタッチパネル式で、手書きもしくは付属のスタイラスで写真にメモなどを書き込める |
このタッチパネルを利用した独自の機能として、ペイントモードが用意されている。これはペンツールや塗りつぶしツールを使用して、撮った画像の上に文字や絵が書き込めるというユニークな機能だ。撮った写真が何の記念であるかをメモしたり、重要なものにマークを付けたりすることができ、書き込んだ画像は元画像とは別に保存されるので気軽に使っていける。保存した画像は640×480ドットに変更されてしまうため、加工した画像をそのままプリントする、といった性格のものではないが、ホームページにアップロードしたり、メールに添付したりするような場合に適したサイズなので、パーティなどでも大活躍しそうである。
光学2倍ズームの性能を持つレンズは沈胴式になっているが、レンズカバーと同期して使用可能状態にならない点には不満が残る |
肝心の画質に関しては良好で、赤がややくすんだ印象を受けるが、色再現性は悪くない。シャープネスも適切であり、マクロモードを使えば10cmまで被写体に寄ることもできるため、スナップだけでなく、紙に書かれた文字をメモ代わりに撮影するような場合にも最適だ。そのデザインに目を取られてしまいがちな本機だが、あらゆるシーンで気軽に持ち出せるパートナーとして、大きな魅力を秘めた1台である。
1,600×1,200ドット/ハイクオリティでの作例。ややくすんだ感じはあるが、解像力は十分に高く、ノイズも少ない点が魅力だ |
■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)
□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□製品情報
http://www.toshiba.co.jp/mobileav/camera/sora/t20/
□関連記事
【6月5日】東芝、ペイント機能搭載の光学2倍/201万画素小型デジカメ「sora T-20」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0605/toshiba.htm
(2002年8月8日)