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NEW PRODUCTS TESTREPORT

イージーシステムズ
RecordNow MAX3
64台同時書き込みをサポートしたCD/DVDライティングソフト
TEXT:正木堅児 Kenji Masaki


メインモードでデータディスクを作成している画面。ほかのライティングソフト同様、書き込みたいソフトをドラッグ&ドロップするだけでよい
 イージーシステムズのPrimoDVDがバージョンアップに伴い、RecordNow Max3と名前を変えて登場した。本ソフトは紙マニュアルの付属しない簡易パッケージで、基本的に同社の直販サイトezSHOPでの販売となる。約200ページのマニュアルはPDFファイルで供給されるが、CD-ROMに含まれる英語版のAcrobat Readerではうまく読み出すことができないので、日本語版Acrobat Readerを別途入手する必要がある。動作環境はWindows XP/Me/98/95/2000/NT 4.0+SP5以降とWindowsファミリーを幅広くサポートしている。動作に必要なハードウェアもCPUはPentium II 200MHz以上、メモリが32MB以上と、敷居が低い。

 前バージョンであるPrimoDVDからの強化点を見ていくと、まずはDVD環境と音楽環境のサポートが注目される。DVDまわりの強化点としては、DVD-R/RWに加えてDVD+RWへの書き込みがサポートされた。ただし、DVD-RAMへの対応は今回も行なわれていない。また、音楽環境の強化として、DJ-Burnと呼ばれる新機能が追加され、WAV/MP3/WMAファイルから音楽CDを作成できるようになった。さらに、MP3エンコーダを搭載し、音楽CDから96/128/192kbpsのbitレートで直接MP3ファイルを収めたCDを作成できるようになった。CDDBにも対応したので、音楽CDの情報を手で打ち込む手間も省ける。

 PrimoDVDの特色であった複数台のドライブに対する同時書き込み機能も向上し、これまで4台であった上限が64台に拡張された。ただし、64台というのはあくまでも理論的なもので、実際は接続インターフェイスやPCのCPUパワー、メモリ容量に依存して上限は変化する。

 1.44MB/2.88MBのFDイメージを使ったブータブルCD-ROM作成機能も追加されている。これは、CD-Rにバックアップした環境を書き戻す際には非常に役立つだろう。

Primoスタータに変わるビギナー向けツール「Wizardモード」。ユーザーが行ないたい作業を選べば、その後は画面に従って少ない手順で書き込みまで行なうことができる
 PrimoDVDにおいて通常の「メインモード」とは別に簡単に書き込みを行なうために用意されていたPrimoスタータは、インターフェイスを一新して「Wizardモード」となっている。このWizardモードでは、ディスクのバックアップ・音楽CD作成・データCD作成という、ライティングソフトで多用される機能にフォーカスしており、それぞれ、画面の指示に従って必要な操作を行なうだけで作業を実行することができるようになっている。なお、Wizardモード、メインモードを問わず、ディスクのバックアップはコピー防止されたディスクを除いて、DVD-R/RW、DVD+RW、CD-R/RWを対象に行なえる。

 さらに、RecordNow MAX3にはパケットライティングソフト「DLA」(Drive Letter Access)が付属する。このDLAでは、ほかの多くのパケットライティングソフトと同様に書き込み型DVD/CDをFDDのように扱うことができる。記録フォーマットはUDF1.5だ。注意してほしいのは、Windows XPで使用する場合で、標準で組み込まれているCD作成機能を無効にする必要がある。無効にする手順はマニュアルに画面付きで詳細に説明されている。パケットライティングソフトでは使用前にメディアのフォーマットを行なう必要があるが、フォーマット時に圧縮を有効にすることで、より大量のデータを保存できることを覚えておくとよいだろう。

 PrimoDVDと同様に書き込み作業は「ジョブ」として登録される特有のシステムとなっている。ジョブは登録された順番に沿って実行されていくが、並列に実行することもできる。1つのジョブで複数のドライブを利用したり、複数のジョブから同じドライブを利用したりすることもできる。ただし、並列実行時に使用するドライブがバッティングした場合には、後から実行されたジョブが後回しにされる。なお、ジョブ数はNT系では32個、Win9x系では16個まで作成可能だ。このジョブをうまく利用することによって、作業の効率をより高めることができるだろう。

DLAによるCD-RWのフォーマット画面。圧縮を行なうことで、1枚のディスクにより多くのデータを格納することが可能になる
 また、本製品では、BURN-Proof、JustLinkといったバッファアンダーラン防止技術に加えて、一定サイズ以下、もしくはすべてのファイルをバッファリングしてから書き込む「プレマスタリングキャッシュ機能」などを備え、安定した書き込みを実現したほか、メディアの保証容量を超えた書き込みを実現する、オーバーバーンなどにも対応しており、さまざまな環境で活用できる。初心者からパワーユーザーまで、幅広くオススメしたいライティングソフトだ。

・製品名:RecordNow MAX3
・標準価格:9,800円
・問い合わせ先:株式会社イージーシステムズジャパン
・TEL:03-5643-8721
・URL:http://www.easy.co.jp/
・対応OS:Windows XP/Me/98/95/2000/NT 4.0+SP5
・動作環境
・CPU:Pentium II 200MHz以上
・メモリ:32MB以上
・HDD:25MB以上の空き容量

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□イージーシステムズジャパンのホームページ
http://www.easy.co.jp/
□製品情報
http://www.easy.co.jp/rnmx3/
□関連記事
【2001年6月11日】イージーシステムズ、DVDライティングソフト「PrimoDVD」を単体販売
~DVD-R/RW書き込みに対応した編集ソフト「DigiOnVideo」も発売
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/20010611/easy.htm

(2002年5月23日)


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