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NEW PRODUCTS TESTREPORT

東芝
DynaBook SS S4/275PNHW
“スリム ショック”再び!新生DynaBook SS登場
TEXT:一ヶ谷兼乃 Kenno Ichigaya


 ノートPC市場で世界的に大きなシェアを持つ東芝のダイナブックシリーズがラインナップを一新した。なかでも、B5ファイルサイズの薄型ノート、DynaBook SSはフルモデルチェンジが行なわれ、DynaBook SS Sシリーズとなった。今回は、同シリーズの第1弾となる「S4/275PNHW(以下S4)」を紹介しよう。

 S4は、筐体設計からまったく新しいものとなっており、解像度1,024×768ドットの12.1型液晶画面を搭載しながらも、最薄部、約14.9mm、重さ約1.19kgときわめて薄型、軽量に仕上がっている。本体色はシルバーとブラックのツートーンで、エッジが効いたデザインや配色により、スペック以上に薄いイメージだ。

厚さは最薄部で14.9mm、最厚部でも20mmを切っているので、バッグに入れてもじゃまにならない 本体背面部にはLANおよびモデム端子が用意されている。それぞれRJ-45、RJ-11のため使い勝手がよい

底面部は左側にバッテリ、右側に新開発の1.8型HDDが搭載される。また、メモリスロットも1本用意されている
 その基本仕様は、CPUに超低電圧版モバイルPentium III-M 750MHz、メモリは標準で256MBを搭載と実用上十分なもので、チップセットはTrident CyberAladdin-Tを採用、ビデオ回路はこのチップに内蔵されているものを利用する。また、内蔵ストレージには20GBの容量を持ちながら1.8インチというサイズを実現した新開発のHDDを採用。さらに薄型リチウムイオンポリマー電池、楔形超薄型12.1型低温ポリシリコンTFT液晶、薄型キーボードといった新技術をふんだんに投入することで、これまでよりも一歩進んだ小型軽量化を実現した。

 気になる筐体の剛性感に関しても、強度に優れながら、軽量なマグネシウム合金を使い、一枚板で包み込むように成型した筐体構造により解決している。実際に触れてみても高い剛性感が感じられ、非常に薄い液晶画面部分でさえ、簡単にたわむことがない。

 他社の薄型ノートPCには、重心が偏ってしまい、持ち上げたときにスペック以上の重量に感じられるものもあるが、S4はバランスが非常に良好で、手に持ちやすい点も好感が持てる。

 バッテリ駆動時間は、標準バッテリで約2.5時間、オプションの大容量バッテリを搭載することで約8時間の連続動作が可能となる。また、通常のB5サブノートPCでは背面部分にバッテリが配置されていることが多いが、本機の場合は底面の右前面という特徴的な場所に配置される。

 本体の左側面にはSDメモリーカードスロット、右側にはType2のPCカードスロットや、赤外線ポート、マイク端子、ヘッドホン端子、ワイヤレスLANスイッチが装備される。背面には一見電源コネクタしか存在しないように見えるのだが、カバーを開くと外部ディスプレイ出力、USB、10BASE-T/100BASE-TX対応Ethernet、56kbpsモデムの各端子が装備されている。カバーはモデムポート部分とそれ以外の部分で分かれており、片方だけ開くこともできる。さらに、IEEE 802.11b対応の無線LAN機能も内蔵されており、スリムな筐体ながらさまざまなデバイスにアクセス可能だ。

キーボードは19mmのピッチを実現。スリムな筐体ながら、そのタッチもなかなか良好だ 本体左側面にはSDメモリーカードスロットを搭載。デジタルカメラやシリコンオーディオとの連係に役立つ

 キーボードは、キーピッチが19mm、ストロークが1.7mmとなっているが、そのタッチはなかなか良好で、文字入力が多いユーザーでも満足ゆく仕上がり。ポインティングデバイスはタッチパッドタイプで、ボタンも左右に1個ずつ配置されるというシンプルな構成だ。

 OSにはWindows XP Home Editionが採用されているが、サブノートPCとしては比較的余裕のあるスペックによって、ジャンルを問わずアプリケーションを快適に使用することができる。 軽さや薄さがどうしても目立つが、パソコンという道具として評価しても非常に高いレベルでまとめられた製品と言える。

・製品名:DynaBook SS S4/275PNHW
・標準価格:オープン(実売220,000円前後)
・問い合わせ先:株式会社東芝
・TEL:0570-00-3100(東芝PCダイヤル)
・URL:http://www.toshiba.co.jp/
・CPU:超低電圧版モバイルPentium III-M 750MHz
・チップセット:Trident CyberAladdin-T
・メモリ(最大):256MB PC133対応SDRAM(512MB)
・HDD:20GB
・FDD:なし(オプション)
・CD-ROMドライブ:なし(オプション)
・ビデオチップ:CyberAladdin-T内蔵
・ビデオメモリ:SMA方式によりメインメモリの一部を利用(16MB)
・ディスプレイ:12.1型TFTカラー液晶
・最大解像度:1,024×768ドット/1,677万色
・サウンドチップ:AC'97 CODEC
・モデム:56kbps(V.90対応)
・キーボード:85キー
・外部インターフェイス:USB×2、ディスプレイ(D-Sub15ピン)×1、ヘッドホン×1、マイク×1、モデム(RJ-11)×1、10BASE-T/100BASE-TX(RJ-45)×1、IrDA×1、IEEE 802.11b×1、PCMCIA Type2×1(CardBus対応)、SDメモリーカードスロット×1、大容量バッテリコネクタ×1
・電源:リチウムイオンバッテリおよびAC電源
・バッテリ駆動時間:約2.5時間(JEITA測定法による)
・本体サイズ(W×D×H):289×229×14.9(最薄部)~19.1(最厚部)mm
・重量:約1.19kg
・OS:Windows XP Home Edition
・付属ソフト:The翻訳インターネット 6.0LE、Norton AntiVirus 2002、LaLaVoice 2001など

■写真撮影
若林直樹(STUDIO海童)

□東芝のホームページ
http://www.toshiba.co.jp/
□製品情報
http://www3.toshiba.co.jp/pc/catalog/ss_c/020121s4/
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【1月21日】東芝、1.8インチHDDを搭載した世界最薄14.9mmのB5ノート
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0121/toshiba1.htm
【Hothot!】【3月18日】最薄部14.9mmの世界最薄ノート「DynaBook SS S4」が登場! http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2002/0318/hotrev152.htm


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