CeBIT 2002 Hannover展示ホールレポート

日本から速攻持参の「VAIO U」を
ニューコンセプトPCとして展示するソニーブース

会場:Hannover Messe
会期:3月13日~20日(現地時間)



 CeBITでは13日(現地時間)から、展示ホール群での各社の展示が始まっている。プレス向けのカンファレンスも継続して続けられているので、以降のCeBITレポートは、カンファレンスと展示ホールのレポートを並行してお届けする。

 最初にお伝えするソニーブースは、ハノーファー中央駅からの市電を降りたすぐ先にある北側の入り口(NORD2)そばの第2ホールに位置し、もっとも巨大な第1ホールとともに来場者が足繁く通うエリアだ。日本企業を含め大手のIT関連企業は、この2つのホールに集中している。ちなみにハノーファーのメッセ駅を降りた場合は西側の入り口(WEST1)に近い13番、12番ホールあたりが一等地になっており、こちらは通信キャリアをはじめとするネットワーク企業大手が巨大なブースを構えている。

 他のPC大手は、コンシューマ向けの製品とエンタープライズ向けの製品を同時に展示しているところが多いため、ブースのデザインもビジネス寄りの傾向が見えるが、ソニーはコンシューマ向け製品のみに特化。非常に明るい雰囲気での展示を行なっている。

 全般的には、特に日本国内の展示会で数多く見られるデザインコンセプトモデルのようなモデルはほとんどなく、プロトタイプとして展示されているものも、ほぼ製品としての完成形を見せているものがほとんど。そうした意味では、実に手堅い展示ととらえることができる。その一方で、日本企業の製品についてはすでに国内販売や発表済みのものがほとんどということで、CeBIT 2002で初見というものは意外に少なく、マニアな視点で見れば面白みは少ない。

 VAIOとCLIEを中心としたIT関連製品のエリアには、Future Technologyというエリアが設置されている。ここには、3月11日に日本で「VAIO U」として公開された超小型のWindowsノートが、アクリルケースのなかに展示されていた。ただし掲示されているボードには「NEW CONCEPT VAIO NOTEBOOK PC」とだけ書かれており、VAIO Uという名称は使われていない。そばの説明員に確認したところ、日本での発表直後に、そのままハノーファーまで持参したもので、まさに全く同じものだとのこと。製品についての情報も日本で公開された以上のものはなかった。

 同じエリアで注目を集めていたのが、参考出展のBluetoothメモリースティックをCLIEに挿入して行なったデモ。接続対象にはVAIOのほか、先日販売が開始され、駅ホームなどで非常に目立つ広告を展開しているソニーエリクソンの新携帯端末「T68i」が使われていた。他にも、NetMD、Cybershot、ネットワークハンディカムなどお馴染みの製品は、ハンズオン形式で来場者が自由に操作できるようになっているほか、Sony Styleへの登録でTシャツやキャップのプレゼントを行なうなど、ヨーロッパでも強いブランド戦略を一層強化していた。

日本では「VAIO U」として公開された超小型ノートは、XP HomeEditionを搭載する「NEW CONCEPT VAIO NOTEBOOK PC」としてアクリルケースのなかに展示された 実際に試せるという利点か、VAIO U以上に注目を集めていたCLIEと、ソニーエリクソンの新端末を使ったBluetoothのデモ Palm OS 4.1を搭載する二つ折りのCLIEは、ヨーロッパ初登場。1台はアクリルケースのなかに、もう1台は説明員が実際に操作させてくれる

16インチ大型液晶パネルが売りのVAIO GRXのコーナーでは、スケールが配布されている。スケールには409ミリまでの目盛りが刻まれており、これで自分のノートと比べてみてねということらしい Cybershotのデモコーナーでは、撮った写真をその場でプリントアウト。こうした光景はどこの展示会でも変わらない 2001年のCESで初公開されたDVD-R、DVD-RW、DVD+RWに対応するDVDレコーダー。1年余りが経過しているが、展示される情報にそれほどの進展はない

ハードディスク・オーディオレコーダー「HAR-D1000」は、トップパネルをスケルトンにして展示 日本では4月25日から発売になる「ネットワークハンディカムIP55」 双方向サービスに対応するヨーロッパ地域向けの「Digital WEGA」

□CeBIT 2002のホームページ(英文)
http://www.cebit.de/homepage_e/

(2002年3月14日)

[Reported by 矢作 晃(akira@yahagi.net)]


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