NEW PRODUCTS TESTREPORT

	アイコム
	LD-T15D
	低価格で実用十分な性能を持つ15型液晶ディスプレイ
	TEXT:天野 司　Tsukasa Amano

低価格な製品ながら、前後の傾斜はもちろん、首振り機構にも対応したスタンドを備えている

　アイコムのLD-T15Dは、15型カラー液晶ディスプレイでありながら同社の直販価格が39,800円という低価格を実現した製品だ。外観は白を基調としたもので、操作ボタン類は電源スイッチのほかに、ディスプレイの設定用ボタンが3つあるだけという非常にシンプルなもの。

　低価格な製品でありながら、スタンドは前後の傾斜はもちろんのこと、左右の首振り機構も装備された本格的なものが使われる。入力はアナログRGBが1系統のみだが、ローコスト機にありがちなケーブル直出しではなく、きちんとD-Sub 15ピンのRGBコネクタがディスプレイ側にも用意される本格派的な仕様だ。ただしコネクタの配置はパネル背面右下部分からパネルに垂直にケーブルが延びる格好となる。

　また、電源はACアダプタだが、こちらもやはりパネル背面に垂直にコネクタが配置される方式となっている。スタンドを取り外してフリーマウントアームに取り付けることもできるが、このようにコネクタがまっすぐ後方に延びるようになっていることから、壁掛け的な配置は困難だ。

　ディスプレイの各種設定はOSDにより行なう。アイコンを多用してはいるものの、さすがにボタンが3つでは、画面ごとにボタンの機能がころころと変わってしまい、操作が非常に分かりづらい。

　画質はローコスト機としては標準的だ。コントラストはやや低めで、マウスの残像も多少感じられるとはいえ、価格を考えれば十分に合格点を与えられるレベルだろう。何より17型CRTディスプレイとほぼ同等の価格で15型液晶ディスプレイが購入可能になったという点は評価したい。これまでコスト面での理由から液晶ディスプレイの購入をためらっていた方には、とくに注目してほしい製品と言える。