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会場となるLas Vegas Convention Center(LVCC、ピンク色の建物)と遠くに見える“H”のマークがついているのが基調講演が行なわれるLas Vegas Hilton |
CES(Consumer Electoronics Show)という名前からもわかるように、International CESは本来家電を対象としたイベントだったが、昨今のPCと家電が融合したようなデジタル家電の登場により、位置づけもデジタル寄りになり、PCメーカーも含めてPC業界のプレイヤーも多く参加している。
●COMDEX/Fallを上回る規模と期待度で開催される2002 International CES
110カ国から来場者を集めるCESでは歓迎の看板もインターナショナル |
LVCCは、従来ノースホール、セントラルホールと2つのホールがあったのだが、このサウスホールは以前は駐車場であったところに新設された3つめの新しいホールで、今回のCESがこけら落としとなる。
以前は、このLVCCをメイン会場に、Sands Expoという別会場が第2会場として利用されていたため、その間はバスで移動するという面倒があったが、この新サウスホールが完成したことで、そうした面倒な移動がなくなる(実際には昨年よりSandsは利用されていなかったのだが)。別途遠隔地の会場としてRiviera HotelとAlexis Park Hotelが利用されるが、これらは主にハイエンドオーディオなどで、その筋の関係者でなければほぼ関係ない展示であり、一般の来場者であればLVCCを回るだけでほとんど事足りてしまう。
また、期待度という意味でも、International CESのポジションは毎年上がり続けている。毎年規模を縮小していく一方のCOMDEX/Fallに比べて、International CESは逆に毎年拡大して行なっている印象だ。COMDEX/Fallには出展していなくても、CESには出展しているというPC関係のメーカーも少なくない。最近ではデジタル家電とPCの境目はどんどんなくなってきており、PCユーザーにとっても注目のイベントになっていると言えるだろう。
新しく新設されたサウスホール。これにより展示会場の面積は大きく増えた | Xboxの横断幕がつけられた正面入り口 |
●PC関連のメーカーも出展、主にデジタル家電系を中心に展示
PC関連でも若干の動きがありそうだ。モバイルNorthwoodのコードネームで知られるIntelのモバイルPentium 4-Mを搭載したマシンが展示されるという情報があるほか、書き換え型DVDでは松下電器産業、東芝、ソニー、ロイヤルフィリップスなどの主要プレイヤーがそろっていることもあり、こちらでも何らかの発表がありそうだ。COMDEX/Fallで松下電器がDVDマルチドライブを展示した後だけに、DVD+RW陣営の巻き返しに注目したい。
また、MP3、SDメモリーカード、メモリースティック、無線LANなどに関してはパビリオンが用意されており、こちらも要注目といえる。無線LANに関しては米国でも注目が集まっており、IEEE 802.11bのほか、IEEE 802.11aに対応した製品なども多数展示されそうだ。
●明日のビル・ゲイツ氏の基調講演より実質スタート
まだ内部は工事中といった感じだが、Windows XPの横断幕などは取り付けが終わっている |
2002 International CESは、明日の午後6時30分(米国太平洋標準時間)より開催されるMicrosoftのビル・ゲイツ会長兼CSAによる基調講演よりスタートする。昨年はXboxを初めて公開したゲイツ氏だが、今回はどのような隠し球を持っているのかに注目したい。このほかにも、8日にはサムスン電子の社長兼CEOのダエジェ・シエン氏と合併問題の渦中にあるHewlettPackardの会長兼CEOのカーリー・フィオリーナ氏、9日にはロイヤルフィリップスの社長兼CEOのGerard Kleisterlee氏、10日には米国のキャリアSprintの会長兼CEOのビル・エスレイ氏による基調講演が予定されている。
大きなPentium 4の横断幕 | IMATIONもバス乗り場に垂れ幕を設置 |
□2002 International CESのホームページ(英文)
http://www.cesweb.org/
(2002年1月7日)
[Reported by 笠原一輝@ユービック・コンピューティング]